鑑定
クーフーリン。どこぞの伝説に出てくる英雄様だ。日本ではあまり知名度は高くなかったが、ゲームやアニメなんかの影響で昨今はそこそこ知名度がある。
真君はその辺りから引用したのかね? とにかく近寄りたくない、思い出し笑いとかしそうだし。
そんな風に思って時が俺にもありました。
「こんにちはダイスさん」翌日そんな風に真君が話しかけてきたのだ。
「こんにちは、クーフーリンさん。所で何故俺の名前を? 俺はここに来て1日しか経って無いのですが?」
「鑑定って奴ですよ。昨日鑑定されたような気がしてみたら、貴方がいたのでね」
「鑑定のスキルなんて持ってないですよ? 」耐えるんだ俺。
「確かに無いね、よく見たけど、対人闘技しかない。盗賊の討伐専門なのかな? どちらにしろ呼び止めてすまなかった」
そういって真君は去って行く。 まだ、まだだ、耐えるんだ。今笑えばギルドにいる連中経由で真君(笑)に話が伝わるかもしれない。
ギルドでの素材買取も終わり、良い宿の情報も得た。真君だが、昨日助けた女性と共に楽しい冒険者ライフを満喫してるらしい。
テンプレ主人公ライフを堪能してくれたまえ。ただし、俺の視界の外で。
そんな事より、鑑定された事を感知できる奴がいる。その事実が問題だ。俺は鑑定されたようだが、全く分からなかった。
このスキルについてもう少し、調べなくてはならないようだ。
それは後にして、買出しだ。クズ銀に始まり、小麦まで。買えるだけ買ってしまおう。
多少顔が売れても構わない。ここに長居するつもりは真君のせいでなくなったのだ。




