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子供先生万能説

 ヒーラーがいないのは痛い。しかも、次の目的地にまだ、着いてすらいないこの状況でだ。人気が無いからこそ使える今の戦法も、そろそろ人が出てくるこの辺りからは、迂闊に使うわけには行かない。


 せめてもの救いは、この辺の魔物は魔境に比べれば弱い。それでも、労力を必要とする戦い方のせいで、皆疲れが色濃く出てきている。



 疲労困憊、まさにそんな状況下での連戦、限界に近い状況、ようやく小さな村についた。



 30世帯も無いような小さな村で、取ってきた獲物の一部を差し出すと。気持ち良いくらいに歓迎してくれた。どうやら、狩人も少なく肉は貴重らしい。




 今回はなんとなった。しかし、次は分からない。ルイに相談するか。



 念話符に魔力を通し、それからパスを選択して、ルイに連絡を取る。ここで言うパスは電話番号の代わりとでも言えば分かりやすいだろう。



「ダイスか、こちらからも連絡をしようと思ってた所だった」



「先にそっちの用件から聞こう、俺のは相談に近いものだ。その後で良い」



「分かってると思うが、レイナの話さ。本当に良かったのかい?感情的には嬉しいよ。でもね、君達がかなりキツくなると思うんだよね」



「相談はそれだ、レイナは相談こそしたが、あれは多分、宣言であって、引き留めても無駄に見えたから、レイナの事はそれで良いと思ってる。でだ、問題は、俺が前衛として能力が足らない事なんだ。情けない話ではあるが、対人格闘や剣術はあれど、魔物と戦うような物は手札には無い。あくまで力押しで凌いでいるにすぎない」



「武を学びたいと?」



「それも一つの答えだが、他にも解決策があればそれでも構わない」



「教えるための構想があるから、問題なく教えるよ。君達はまず、それなりの町で拠点を作れ、宿の間借りでも構わない。後は実戦形式で僕が教えれば、何とかなるはずだ」




「助かります」



「よしてくれ、今回の事も僕のせいでもあるんだ。このくらいの事はやるさ。それにね、教えるという事は、新たな何かを発見するには、良い方法だと思うんだ」



 ショタ?のくせに妙にカッコいい。




「それとさ、君はお菓子作れるんだろう? それも期待してるのさ」軽口を言っているが、声が子供なので本気でお菓子をねだってるように聞こえる。




 それから、細かい相談や、今習得中の魔術の事を聞き、念話を切った。



 まずは、それなりの町に行って、拠点になる場所をどうにかしないとな。今更だがあのナリで格闘技って・・・

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