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狙われる村

 起きて身支度を済まし、外にでるとガウが待っていた。


「おはよう、良い場所だねここは」


「おはよう、ガウ、こんな時間から俺を待っていたのか? とりあえず中に入って話そう」



 部屋にガウを招きいれ、話を聞くことにした。



 ガウの話はこうだ。



 ひとつ、ここを狙うのはネール家。


 ふたつ、既に武器、食料の買い込みを始めている。戦争のしたくといっても良い。


 みっつ、ネールの当主は、人間至上主義者である。今までもエルフ狩りを率先して行ってきたそうだ。



 この国では基本的に、犯罪奴隷か借金奴隷しか認められていない。奴隷と言っても借金奴隷については返済分の仕事をこなせば解放。犯罪奴隷は度合いによるが、軽い物では一年程度の奉仕と他国と比べれば扱いは格段に良い。


 性奴隷等、もっての他だし、余りに酷い扱いをすれば、貴族と言えども、罰が下る。なのに何故これに当て嵌まらない奴隷がいて、奴隷狩りがあるか、簡単に儲かるからだ。



 闇奴隷、非合法の犯罪。無論摘発もされるが、国の現状は癒着でズブズブ。稀に正義感できちんと働く人間がいると、数年以内に行方知れずとなる事が多いようだ。因みに、あの女領主は中々行方不明にならない稀有なパターンだそうだ。



 そしてエルフはこの周辺の国では狙われやすい。何故なら、彼等エルフは国を持たない。これは正しくないな。この森のエルフは国を持たない。領土はあるが、国とは言えない物だ。



 三国に挟まれた大森林、開拓するには魔物が多くてやらないだけの土地。これがこの森だ。エルフを狩り尽くすだけだと採算が合わないから、今まで襲われなかったに過ぎない。



 要するに、ギルドで押さえるのは短い期間が限界で、それが過ぎると、すぐにでも侵略者は押し寄せるとの事。


「僕自身も、今回は共に戦おう。法の上ではこちらが正義。と言っても、法の外の外国であるから、簡単に襲われるんだけどね」




「ああ、よろしく頼む」


「任されたよ、僕はシロップの件で村長と契約を詰めないといけないから、また後で」そういうと、外に出て行った。



 それからはひたすら土木だ。適した魔術を使える者は魔術で、使えない者は手作業で、ひたすら堀を作っていく。



 これでこの砦はそうそう落ちる事はないだろう。最悪の場合、銃を使ってでも・・・



 出来れば使いたくないのだがな。


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