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甘味は高級

「そうそう、ギルド長から、もし会う事があれば伝えてくれと、言伝を頼まれてました。馬鹿娘がやらかした事誠に申し訳ない。ギルドはいつでもダイスの味方になるとの事です」


 あの類の人間なら、どちらかと言うと総合利益で確実に益を取るタイプだ。俺を売り払って1度に儲ける程短慮じゃないとも考えられる。どちらにしろ、あの時は冷静じゃなかった。



「そんな事よりさ、アレまだないの?もっと欲しい」ミルが駄々を捏ねる子供のような見た目で駄々を捏ねている。後ろで控えめに私も欲しいとレイナも言う。



原因はシロップだ。何の木かわからないからシロップと呼んでいる。それがあれば菓子を作る事ができる。今回はビスケット。卵があればレパートリーは一気に広がるのだが。



 村の子供達に勿論大人まで、大盛況だ。この甘味の無い御時勢、甘い物が嫌いなんて人間は皆無だろう。



 そういう訳で、この村での新事業。シロップ生産が開始した。



 仕上がりにバラつきはあれど、手順を守れば失敗は無い。楓と違い、年中取れるようで、かなりの生産が期待できる。取りすぎて枯らすような真似をしないように、取る期間と休める期間を場所ごとに決めてみた。



 3人に、冒険者らしい事を何もしてないがいいのか?と尋ねた所。


「新しい事をやるのは楽しいですから」とスロート。


「ビスケットの為」とミル


「お風呂に入れて幸せ」とレイナ



 欲望に忠実な連中だ。



 そしてシロップの販売に出た連中だが、試食をさせる事と、かなり強気な料金設定を指示して送り出したが、売り出し先で取り合いになり、気付けば競り状態。気付けば一壷500mℓ程度で金貨5枚と法外な値段となっていたそうだ。



 お陰で、不足がちだった資材や食料を、大量に買い込んで帰ってきた。砂糖なんて作った日には大金持ちなのだろうな。場所さえあれば養蜂にチャレンジしてみるのもありかもしれない。



 店で働いたり、狩りに出たりと充実した日々をすごしていた。


 

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