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解放

「殺す必要があるのか?」

 多分だがこの妙なスキルのレベルを下げればそれで解決しそうなのだが。


「兄さん気が早くねぇか?もう少し話しをしようぜ」

 槍をこちらに向けて彼は警戒したように言う。


「まぁ、攻撃しようとした訳じゃねぇよ、安心しな。上手くいけば殺しあう必要がなくなる。面倒はない方がいいだろ?」


「そりゃあ、そうだが。攻撃と見なされれば俺の意思とは別に攻撃する事になる。無理すりゃ数秒は抗えるが、それ以降は止められねぇ。それでも良いんなら続けな」


「駄目なら出直すとするさ」

 まずは使魔を鑑定だな。鑑定には攻撃判定がなっかったのは先ほどステータスを見て分かっている。早速見た結果。


【使魔】;レベルが高い程主の命令権が上がる。主のスキルレベルと使魔レベルの合計で決まる。


 成る程。そうであればだ、使魔のレベルを0にしてしまいさえすれば、使魔ではなくなる。駄目なら最悪撃破、撤退でも良い。早速やるとしよう。


【使魔】レベル5→0


「どうだ? 雇い主とやらの支配からは抜け出せたか?」


「何を言って……って解放されてる?」

 体を動かして何かを確かめるように。


「それで? どうなんだ?」


「兄さん、凄いな。これはどの程度続くんだ?」


「その気になれば離れていても数日は続くはずだ。それよりこれでゆっくり話せるな。戦う必要は今の所消えた。次はお前の身の振り方だ。それ次第では戦う必要がある」


「そうか。俺は兄さんさえ良ければ手伝おうと思う。元々精霊と共にあるのが俺らだ。兄さん程愛されちゃいないがな」


「愛されてはいないさ、いい所懐かれる程度だ」


「兄さん、頼みがあるんだが、いいか?」


「この状況の維持か? 構わない、それで?どれだけ時間が欲しい? 雇い主にお別れを告げるんだろ?」


「ああ、礼もしなきゃならねぇからな。1日欲しい。それと保護して欲しい奴がいる」


「誰だ?」


「女なんだが、俺の同僚なんだ。元々守護に特化した奴だったんだが、ある日を境に力を失ってな。それ以来は酷いものだ。俺たちは見た目もかわらねぇし、衰えも基本はしない。主の命令に反発するだけの力を失った見目の良い女がいれば、後は想像はできるだろ? 助けた所で精神が助かるかは分からないが」


 胸糞悪い話しだ。


「了解した。では最後に聞くぞ? 俺は精霊を優先して同族を切り捨てる。害と判断すれば殺す。それでも俺を手伝うか? 言っておくがこの惨状を生み出した大元は、老若男女問わず皆殺しするぞ?」


「構わねぇよ」


「それで良いので明日またここで会おう。別れを愉しんで来ると良い」



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