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酒の確保

 そこから少しばかり世間話をした。色々と聞いているとあの傲慢そうな女、そしてこの商会の立場が見えてきた。



 この商会は元々魔族との交易で利を出していた。しかしライバル商会の介入で王家の第二王子に取り入り、そこから侵略路線へ移行したそうだ。



 あの女は広大な農場を領地に持つ公爵家の御令嬢だそうな。立場的には講和派で戦争への協力は一切していない。




 そんな話を聞いてると女が来た。



「ごきげんよう商人さんまた会えるのを楽しみにしてましたわ。早速ですが商品を見せて頂けませんか」




「前回の商品は気に入ったみたいだな。さて、今回の商品はこれだ」




 商品を淡々と並べていく。



「あるのはこれだけだ。必要ならまた仕入れて来るさ、さて今回は酒をも追加で欲しい」




 女は一つ一つ手に取り確認していく。



「商会長、取り分は後で話し合いましょう。全部買うとなると私達の商品を近場からかき集めてようやくでしょう」



「そうですね、早々に取り掛かるとしましょう」



 鈴を商会長と女が別々に鳴らす。すると、互いの従者らしき人間が互いの元へ駆け寄ると、指示を受けすぐさま出て行った。




「食料は鐘が一つ鳴るまでには準備しましょう。酒は樽に20程度ならその時、それ以外となると今周囲の支店に取りに行かせていますので、3日程かかります」



 その後お互いに値段交渉と食料などのレートの交渉などを話し合い。結構、いや異常な量の食料と酒を確保する事になった。



 出した宝石の4割を渡してすぐ準備できる分全てを受け取った。



「それでは3日後にまた来る」




「お待ちしております。それから商人殿貴方は例の商会に目を付けられております。人相等はまだばれてはいないでしょうが、周囲に新顔を見つければ襲うようゴロツキ共に金をばら撒きながら指示を出しています。お気をつけて」



「そうか、ならば相談なのだが。部屋を貸して貰えないだろうか?出来れば誰も入ってこない事が好ましい。条件さえ揃えば倉庫だって構わない」



「なら、私の屋敷にいらっしゃい。必要であるなら干渉しないし。部屋の前に護衛を立てても良いわ」



「それはありがたい、何かしら礼はしよう」




 部屋が貸して欲しいのではなく、転移場所が欲しいのだ。無駄にならず者に絡まれるのは煩わしい。




「ではまいりましょ。商会長もよろしくて?」



「貴女になら安心して任せられます。それでは3日後」





ーーー






 案内されて向かう先はあの異常にでかい屋敷だった。

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