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次への仕入れ

「いつかお願いしますよ」



「ああ、分かってる。それより酒の件は頼むぞ」



 別れ際に頼んだのはドワーフ用の商材、酒だ。奴等が好みそうで問題ない物、それを考えると自然と酒はリストに入る。あとは宝石これは細工師に需要があると予想しているが実際は分からない。




 転移符で移動する。移転先は人間の島だ。狙いは当然食料物資に酒だ。商材は当然魔術技術で作成した人工宝石。



 前と同様、町に入り商会を目指すがならず者が多い事、多い事。元々人に強いスキル構成の俺にはあしらうのは造作もない。明らかに治安が悪化してるのは間違いない。




 理由は想像出来るが、興味は無い。農夫でもまじめにやってればこうはなるまいに。原因は俺であろうが同情する気にはなれない。



 その一方目新しい建物が増えている。豪華絢爛そう言うに相応しい。門から本邸につくまでの距離だけでもかなりの物だ。警備も当然厳重。まぁ関わる気もないのでさっさと終わらせるとしよう。




商会について入るとあの受付嬢がすぐに反応し、俺を客室へ案内した。



 ソファーに座り少々すると外は妙に騒がしい。少し警戒が必要だろうか



 そうこうしているうちに商会長がやって来た。



「お待たせしました」



「急にきたのはこちらだ、迅速な対応に礼を言おう。所で外が騒がしいようだが?」



「それは貴方様が来たとき連絡するように頼まれてましてね。前回も取引したお客様です」



 あの女か、金はあるようだし、良しとしよう。


「あのお嬢さんか、見る目があり、払うものを払うまともな客なら構わんさ」




「早速ではありますが今回の商品をみせて頂けると嬉しいです」



 今回もほぼ変わらないがエメラルドやルビー、サファイア等を多めに持ってきている。それらを出すと商会長は難しい顔をする。



「どうした?お気に召さなかったか?」




「いいえ、とんでもない。逆です、前回の取引でもそうですが、ドワーフの細工師に見せても敵わないと言わせる素晴しい品です。優先して買う順番を付けようとしたのですが、これは難しい。所で、今回支払いは金貨と食料でよろしいので?」




「いいや、追加で酒も頼みたい」




「次はドワーフの国へ行くのですね?」



「何の事だ?」



「買い付ける物を鑑みれば分かる事です。代わりに大量の宝石。私だってやれるなら魔族と貿易がしたいですよ」




「法か」



「ええ、その通り。今の王を含めた馬鹿共は欲を掻いて損している事に気づいていない。炊き付けた大馬鹿も度し難い。そんなこんなで貴方様のような監視を抜けてここにたどり着ける商人は私共にとって貴重です。更に最近は資源の発掘が上手くいかず、宝石の価値も高騰しています」




「その情報は今言う必要があったのか?高騰を知らなければ少しは安く買い叩けたはずだが?」



「それこそ悪手、良い取引先とはより長いお付き合いをお願いしたいものでしてね」



「俺も良い取引先は大歓迎だ。良い取引先である限り何度も来るとするよ」




「ええ、お願いしますよ。もうしばらくすれば彼女も到着するでしょう。それまでお茶をお楽しみ頂ければ」



「気遣い感謝する」



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