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三度降臨

 俺はギルドに呼び出され、今おかれている状況を知った。俺が何気なく作った小物は、見る者が見れば殺してでも奪う価値があるほど不味いものらしい。


 ここの領主はそれに気づいて、他に行かれるのがまずいという一心で、この前の行動に出たのだとか。そこで提案されたのは。領主とギルド双方の後ろ盾を得る、と言うものだった。条件としてはギルドにはパンと酒の製法、領主には街作りの手伝い。



 領主はどうやら、建造に向いている新しい物を俺に期待しているようだ。



 そして、間違ってもクズ銀を使った物を作らない事を約束させられた。間違いなく大混乱が起きる上、俺の身の安全を確保するのが難しくなるとの事だ。


 クズ銀を集める事は止めないらしい。これはありがたい。



 領主の街の件だが、職人兼、冒険者としてギルドから派遣される形になる。待遇は最初の鐘から次の鐘まで働いて(4~6時間程度)金貨3枚と信じられない破格。他のメンバー達は金貨一枚で防衛をして貰う事になるそうだ。更に出来次第で上乗せもあり、自分達の拠点用に土地を貰えるようだ。



 メンバーも納得しており、3ヶ月後には出発が決まった。




「いやぁ~娘が遊びまわってたら、私が息抜きで一杯やるだけでも周りの目が厳しくてね。君のお陰でその心配は無くなったよ。めでたい」



 等と申しており、それを聞いていた受付嬢に、その後説教を頂いたそうな。ざまぁ見ろ。



 その後慌ただしく、店や経験を積むための狩り、本職のはずの素材屋を続けて二月が経過した。



 ダイス


 レベル33

 力55

 HP165

 防御62

 MP250

 速度28

 思考600


 ステータスは完全に、魔術師のそれになりつつある。思考とMPの上がり幅が異常だ。思考に関してはもはや周囲に俺レベルの数値の人間は存在しない。



 伸び方には規則性はあまり期待しない方が良いようだ。



 さて、休憩も終わりだ。下ではミル辺りが忙しなく働いている事だろう。俺も行くか・・・あれ?体が動かん。それに、照明の火も動いていない。そう、まるで。



「時が止まっておるからな、それは仕方なかろう?」



 またアンタかよ。力をくれたのには感謝するが、もう少し出て来方ってのがあると思うんだよな。



「まぁそう言うな。今この町には神職の者が来ているからな。余計な影響を与えたくない」



 一応その辺りは気を使うのね。それで、なんの用事でしょう?


「少しばかり面倒な事が起こってな、お前には簡単に死んでもらう訳には行かんのだよ。それと思考が500を超えたらくれてやろうと思っていたモノがあってな」



 面倒?



「そうさな、簡単に言えば、世界を渡る事が出来なくなった。これは例外無しでだ。無理をすれば、他の世界の神との会話程度は出来なくもないが、それで限界だの」



 確かにそっちにとっては面倒だろうな。


「その通り、そして向こうから色々集めたモノも管理に困る次第・・・そこで、お前に少しばかり投げ渡す事にした。それと今回も2つスキルを渡す。これは方向性の決まった2種類しか出ないモノだ。お前は運が良いのか悪いのか分からん奴だな。スキルは微妙なのばかり引き当てるが、タイミングのお陰で3度も授けられるとは」



 名前負けしてるんだろうな、俺は。



「ああ、今はダイスだったな。幸運値等も見ようと思えば見られるのではないか? まあ良い。さあ、ダイスを振るが良い」




 ダイスを振り終わると 「概要は自分で確かめろ。あ奴等が近くにいるだけで気分が悪い」



 誰の事です?


「わしを崇める詐欺集団だ。古今東西、異世界にいたるまで、知的生命体がいる所でワシ等の名は利用されるのだよ。それではお前に幸あらん事を」


 



 

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