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死後報告

「ほぼ8割お芝居でしょうね。それこそ迫真の演技と完璧な小道具まで準備した」




 広い部屋に男が3人、その雰囲気はまさに葬儀のそれだ。まぁ実際に死者がでているのだから間違いではない。



「総長、この目で見ました。あの壮絶な戦いが劇だとでも言いたいのですか?」



「そうだとも、今までの彼らしくなさすぎる。殺すなら人目が無い所で、そしてその実力や手札を見せる訳がない。彼らは一流の魔術師だ、秘儀は隠して当然。それを見せたと言う事は捨て札を切ってまで我々との縁を切りたかった。そう思うのが自然ではないか?」





「総長殿、では死体はどう説明するのです?」




「大方作ったのだと思うよ。彼なら出来てもおかしくない。そして僕に見破られるのも多分見越してる。死体が偽物と証明が出来ない。ギルドの長が2人も目撃してる事はもう知れ渡ってる。挙句にあのサクライのお嬢さんまでもだ。どこまでも祟ってくれるよ彼女」




 総長は落胆の表情と共に大きなため息を付く。



「挙句にルイにいたっては敵に回しては折角のギルド設置の件が白紙になりかねないし、そもそも彼はこの大陸において強大な影響力を持つ人間だ。敵対なんて自殺行為だ。諦めるしかあるまい」














 「とまぁこんな感じになってるはずなんですがね。貴方とは秘密裏にこれからもよろしくお願いしたい」




「ギルドもサクライの事となると無碍には出来んからのう。ちと荒々しいが致し方ない事よの。それよりわしは、賽の字が伝えに来てくれた事が何よりも嬉しいぞ」



「ルイとの約束でもあるし、貴方なら秘密で居てくれると信じてましたから」


 利益的にな。



「まぁ秘密だが極一部には知らせたいが良いか?」



「あの近衛達でしょうか?」



「うむ、お主が死んだと成れば悲しむからの。良い修練相手は奴等にとって宝にも等しいでな。火の字にも伝えるぞ。出来れば商会長も含めたい。当然漏らせば死という条件はつける」




「そうであれば構いません。護衛抜きで密会なんて難しいでしょうし。屋敷の使用人の今後の事もある。助かる」




「それはそれとしてだ賽の字よ。マンガの続きを頼めるかの?」





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