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拠点で

 その後ギルドを出てオレの拠点二人で話す。すり合わせと言うやつだろう。認識にすれ違いは無いかとかな。



「で? 君の事だ、表に出る気なんて更々ないんだろう?」そう言うルイの顔には呆れが伺える。



「当然だ。ハジメとしての名前を使って基本的な管理はガウにでもやらせれば良いさ。総長も喜んで協力するんじゃないか?」



「君のメリットが見当たらない。らしくないじゃないか。本当に慈善活動でも始めるつもりかい?」



 俺は肩をすくめオーバーなリアクションを取る。

「まさか。博愛精神ってのはこっちに来る時丁度休暇を取っていてね。きっと今頃は前の世界のベガス辺りで無一文で困ってるはずさ」




「置いてきたのなら余計に分からないな。じゃあ何でかな?」




「簡単な話だ。もっと儲ける為さ。硬貨を持っているだけじゃただの置物。有効に使わないとね」




「そういう事にしといてあげるよ。それで具体的には何をするつもりだい?」




「農業さ。ついでに品種改良。この世界の果物はイマイチだしな。美味い物もあるだろうが、今の所見ていない」




「あるにはあるけど。あまりの値段でまず口には入らないからね、そういう果物は」




「今度教えてくれ、栽培できればやってみるさ」



「で?」



 じっと見つめてくる。まぁ可愛らしい以外に感想はコレといってないが。本人に言えば風船の様に頬を膨らませて怒ること間違い無しだ。




「ああ、わかったよ。まずは労働力。こいつの確保の簡単さだ。戦争の後であぶれた人間なんて五万といるからな。次に、治安維持。ガウに任せるって事はギルドが絡む。当然奴等が上手い事やるはずだ。もし期待はずれなら御破算だがな」



「確かにそうだろうね。君が手を加えれば上手く行くだろう。君の領地を見れば一目瞭然だ。儲かるだろうとも。それで? その莫大な資金、あるいは物資で何をするつもりなんだい?興味があるのはそこさ」





「次の大陸へ」俺は一言で言い切る。




「得心が行った。成る程、成る程。実に君らしい。そういう事なら応援しようとも」





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