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逆ナン?

 犯人は分かったが正直、優先順位は低い。あくまで人目が無い外で俺を殺したい訳だ。犯人は知れたが、もう手を下すまでもない。後はギルドに向かい事後処理をすれば終わる。




 その後ガウに話をして。約束通りどこぞの馬鹿息子の減刑をするように掛け合った。ギルドは警察機構等では無いが、治安維持に大きく貢献し、国の治安維持組織と大きな繋がりがある。だからこそ成立する減刑である。




 あの男、何でも凄腕の冒険者として名を馳せる程だったがこの度めでたくギルドを永久追放されるらしい。それ以外の罰則は特に無し。まあ良い落とし所だと思う。




 ギルド追放だけって・・・国としての罰は一切ないのだが。そういう事なのであろう。





 追い剥ぎなんて良くて奴隷だしな。握り潰して。元凶のみを攻めるという事だろう。




 そんな事はどうでも良い煩わしいだけだ。それより今は果実の実だ。本体の気性等を見極める必要があるのでとにかく行って見るしかない。






 何時行くか? 夜だ。邪魔が無い空を悠々と歩いて・・・正しくは滑るでいいのか? 空港なんかにある動く床みたいなもんだ。この思考はどこかでやったような。





 そんなこんなしていると目的の場所へ着いた。マナの濃度が高い。当然魔物も多く強い。と言っても銃で撃てば終わる程の強さなので気にせず進む。




 かれこれ数時間は歩いただろうか。不意に声をかけられた。




「お兄さん凄いのね」



 気付けなかった。声を掛けられ、緑色の指が俺の化顔を撫でるその時まで。





 急ぎ後ろに飛びのき銃を構える。



「そんなに警戒しなくても良いのよ。それより私とイイコトしない?」



 その女は美しかった。蟲惑的で惑乱的にも見えた。俺自体に耐性があるから何とかなるが。耐性がなければと思うとゾっとする。



「実に魅力的なお誘いだが遠慮するよ。残りの人生、洞で終わるのは味気ない」




「つれないお兄さんなのね。果実を取りに来たのかしら、いくら強くてもこんな月明かりも見えない夜に来る物じゃないわ」



 こう、なんと表現すればいいだろうか。男を手玉に取る悪女・・・それに近い何かを感じる。美女なだけに余計にだ。だとしてもあの無垢な妖精や精霊にはなんの意味もないだろう。




「女性を誘うには夜の方がいいだろう?」少しこいつのノリに付き合おう。見極める時間が欲しい。




「あら怖い♪ でも情熱的に誘ってくれたら考えちゃおうかしら」




 完全に舐めきってるな。もう少しで安全確保の為の時間が稼ぎ終える。




「そうだな。お前の全てが欲しい。根からその葉に至る全てを」まぁ果樹園の木的な意味で。




「嬉しいわぁ。でも、私一人行くとみんなが寂しがってしまうわ。みんなまとめて貰う甲斐性が欲しいわぁ」



 途中から薄っすら感じてはいたがこれ程多いとは思わなかった。完全に囲まれている。




「さてお兄さん。目的は何かしら。私達ねいい加減人間の馬鹿さ加減にはうんざりしていたの。でもお兄さんは雰囲気が他と違う。それに精霊の匂いが付いてる」



 見渡す限りの美女、美少女。いろんなニーズに答えますと言わんばかりだ。勧誘の時間と行こう。






 

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