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信仰より現実を

「あからさまに誘われています」



 兵士が一人具申する。



「分かっている。だがあまりにお粗末、低脳だな。守りを固めよ、聖軍が戻ってきたら挟撃してくれる」




 忌々しい。あの神の姿をした悪魔め、とことん厄介なタイミングで。そう愚痴を漏らすが、こいつは演技だ。周りには狂信者共がいる。




 よりにもよってこのタイミングでそれは来た。空を見上げると、前に空に現れた者と同じ姿が映し出される。




 今度はなにをする気だ。流石にこれ以上士気が落ちるのはまずい。今現在、あの光景が真実ではないかと思う人間は信者だけに留まらず、軍内部のお偉方の一部にいたるまでいる。なんとか踏みとどまっているのも教皇様のお陰だ。笑えるくらいにはな。





「あまりにも人は汚れてしまった。せめてこの地だけでも洗おう。無辜の人よ逃げるが良い、外にいる者にも逃げる無辜の人間には手を出さぬよう命じた。猶予は黄昏までだ」





  やられた、こっちでも暴動が起きる。



「今すぐ隊を編成し・・・そうだな最低10人の隊だ、武装も最大限にしろ。各門に5隊ずつ、門ではある程度隊ごとに分散し、これから起こるであろう、暴動に備えよ。残りの隊は見回りだ。治安維持が今は最優先だ。門の兵達に負担を間違っても負わせるな」




 気持ち良いくらいに敵の術中に嵌ってる。




 いよいよとなれば、投降も視野に入れるべきだな。となるとだ。




「東門にはシェラ隊、ハルト隊、ミランダ隊、ジョン隊。通達兵と俺の部隊で行く。東門が本部とする」




 西門に5隊を振り分け南北にも振り分けた。これは保険だ、折角軍でもそこそこの位置につけたのに付いてない。せめての救いは俺が指揮権を持っている事だろう。西側に狂信者が多い部隊を配置した。




 これで本当にやばい時俺が門を開けて逃がしてやれる。無論可愛い部下達も一緒にだ。教皇?知らんよ。どうせ敵は俺と同類であのサイコロで良い出目を引いた奴だろう。



 俺みたいに少しばかり固いのとバッグが要らないだけのハズレとは違うのだ。叶うなら商人でもやりたかったよ、そういう能力だしなこれ。




 まぁ西門に逃げた民はまぁご愁傷様だな。南北は50/50と言った所だろうか。




  

 東門に集まるとすぐ、に準備に取り掛かった。




 神様慈悲ってんのがあるならいきなり消滅みたいなのはやめてくれよ。


 

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