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見てるとは思ってたよ

 このままでは本当に屍山血河を築く。俺には回避する方法も軽減する方法も思い当たらない。



 では、どうするか。神頼みでもして見るとしよう。



「どうせ見ているんだろう?このままだと、アンタのまともな信者まで大量に死ぬぞ?そいつは困るだろう?」



 俺はある程度注目されているはずだ。でなければ初回以外はダイスを握る機会は無かったはずだ。



 ほれ、おいでなすった。




「楽園への招待とは気が利く。ここは気にいっている。見るに、お前に任せて正解だったようだ」



 舞う花びらが制止している。おれ自身動けない、時が止まっている?いや、ならば何故俺は視認できる?




「相変わらず小難しい事ばかり考えておるな。まぁよい。信者が減ると困るのは確かだ、欠片の中にあった奴の仮説は概ね正しい。呼んだという事は何か考えがあるという事であろう?」




「そうだ。お前は俺のような者を介してしかこの世界に介入が出来ない。違うか?」



「全くもってその通りだ。他神との盟約だ」



 まぁそんなもんだと思ったよ。



「話は簡単だ。お前の力を少しばかり寄越せ。俺が今感じているその雰囲気の源を少しで良い。それである程度は死者を減らせるはずだ」



 この魔力とは違う力。一瞬で俺は神だと理解できる感覚。多分魔力と大差なく、違いは雰囲気と出所程度の差はないだろう。



「構想を聞こうか」




  俺は、自分がもし、その力を手に入れた時の行動を説明した。





「成る程。耳が痛い話ではあるが、真理だ。しかし、やる事はできん」




「だが、貸す事は出来る。もし、成功した暁には上位のダイスを使わせてやろう」




「やろうとした事その物を止めろとは言わないのだな」



「無論だ。これは神々ほぼ全ての悩みだ。己が名を使って悪事を働く集団。己で裁くことが出来ぬ以上このような機会は待ち望んでいる物だ」




 そりゃ嫌うわな。




「貸与は既になった。お前の成功に期待する。スキルに追加されてるはずだ・・・すまぬ」



「なんだ?失敗でもしたか?何故謝る」




「これからお前は面倒事に巻き込まれるだろう。それはもう、お前が知る神話の英雄の様に」




  待て待て。それは最悪で救いがねぇ事態じゃねぇ~か。



「どういう事だ説明しろ」




「スキルを確認すればおのずと解る。神気は確かにお前に貸与した。成功した暁にはまた呼ぶが良い」




 神はそそくさと、逃げるように消えた。




 俺は時の停止から解放されると、急ぎスキルの増えた項目を確認した。神気はあった。



 魔力や他のエネルギー等と使うと力を飛躍させると言う物。これは良い。




 あった。問題はこれだ。神々の期待。




 最早これはスキルではないよな?今のやり取りが見られてたってことだろうな多分。



 落ち込みたい所だが、今は其れ処では無い。これで死者は減るはず、次は謁見への道筋の確保だ。

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