表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

158/397

嫌な指摘

 視界を埋め尽くさんばかりの花畑。これが自生してるというのだから驚きだ。今何をしてるかって?お子様師匠を待ってる。


 転移だからさほど待つ必要は無いと思っていたのだが。かれこれ3日あれから待っている。妖精達と戯れて退屈はしないがいい加減遅い。連絡はできるのだから問題は無いはずなのだが。



(ついたよ。今何処だい?)




(随分と早い到着な事で。もう少し遅かったらレイナさんの所に件の事を聞きに行ってましたよ?)



(それは本当に申し訳ない。それだけは勘弁してください。イメージは大切にしたいんだ。それより、最初に来た転移位置で待ってるよ)



 切りやがった。お前が来いよ・・・イメージってやはり中は歳相応のじじいの様だな。



 さほど距離もないしすぐ着いた。ルイが手を振っている。



「待たせてしまったかな?」



「俺も暇な訳じゃ無い。今回の戦争は半分が茶番だった訳だがその理由と何処までアンタが関わっていたかを聞こうじゃないか?」



「まぁまぁ。そう怒らないで。ちゃんと説明するからさ」




 ルイからは色々聞いた。元々教国の力を削ぎたいと思ってたこと。その過程で枢機卿である彼にであった事。そして彼自身もこの宗教をどうにかしないとならないと利害が一致した事。



 そしてなにより俺が巨壁の王と関わりがあった事。全てが噛み合った結果だという事だ。元々この大陸でこの宗教が教国を持つきっかけとなった経緯は。あのおっさんの一族が啓示を聞き取る力があり、それに民が信頼が厚い事が原因だ。要はあのおっさんの一族は利用されたのだ。




 殺さなくて良かったのかもしれないな。



「そう言えばダイス、大丈夫か?今はスキルを隠蔽してるようだが。仮にも聖女を殺したんだ。何かしら付いてるんじゃないかい?似たような経緯で付いた事があるから、ダイスも確認したほうが良いよ」




 ああ、そういえば付いたな。勇者(笑)を殺した時にも付いた。聖女と英雄。この世界の概念というかソールイータ的な構造からして、嫌な予感しかしない。



「その顔は覚えがあるって感じだね」



「昔ロリコン人攫いの勇者(笑)を処分した時に少しな」



「勇者に聖女に英雄に・・・凄いねダイス。君は魔王にでもなりたいのかい?」



「それならアンタは魔王の師匠だ。裏ボスだな、おめでとう」



 ルイの顔がひきつる。


「まぁそれもいいさ。でも確認はしといた方が良い。字面がすこぶる悪いから、隠蔽の精度は上げたほうがいいね」




 それから少し会話をしてルイは帰って行った。鑑定を自分に使うのが怖くなるとは夢にも思わなかった。現実逃避した所で仕方ないからやるがな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ