Dー6 実践
前回のあらすじ
・ごり押し
6匹目のホウボウを食べながら考える。
いやぁ、流石に多いよね?
・・・まぁ、あれかね?
神界に行った影響かね?
有り難い事だね。
さてさて師匠の所に戻りますか。
魔法使用不可の命令も解いてほしいし。
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・
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{師匠!何とか全員討伐し終えましたよ!}
{お、おう。そりゃ見ればわかるが・・・お前、あの墨の中で何してた?}
あ~そっか。墨のせいで俺が戦っているか確認できなかったのか・・・
まぁ、仕方ない。どうにかする気はないし。
これが俺のやり方だ!
{え~まぁ普通に触手で絞める斬るなりして倒してましたよ?}
{お、おおそうか。
まぁ、お前みたいなやつのステータスだったらそんなもんか。うん}
なぜそんなに納得してない感じなんだろうか?
なんでや?
{で?どんぐらいのスキルをゲット出来たよ?
戦えそうか?}
{さっきゲットしたスキルなら・・・まぁ、Dランクぐらいが相手なら、魔法無しでも戦えると思います。
・・・ただ、Dランクを複数相手にするのは厳しいと思いますが}
{いや、流石にそこまでは求めねぇよ。今は同ランク相手に苦手な土壌で同等に戦えるんなら十分だ。
そんで、ホウボウは食ってきたのか?}
{あ、はい。6匹全て食べさせていたただきました。
おかげでLvが6にまで上がりました}
{いや、俺は何にもしてねぇよ。
その強さは紛れもなくお前のものだ}
嬉しい言葉だ。向こうではそうやって素直に褒める大人なんて一人もいなかったのに。
それにしても、これから何をするんだろうか?
確かさっきまで『マギラーチェ語』の取得に躍起になってたんだけど。
いや、「さっき」って呼ぶには流石に時間が経ち過ぎか。
{そんじゃアキラ。『マギラーチェ語』使ってさっきかけた魔法の使用制限解いてみろ}
・・・?
・・・え?
MPが使用できない状況を脱するために、魔法にも似たあのスキルを使えと?
なんの冗談だか。
まぁ・・・スキルの取得によってなんとなく仕組みは分かったんだけど。
多分あれは・・・「言葉」に与えた魔力よりも大きな魔力を与えて相殺しようとすれば、簡単に解呪できる。
ゲームとかでもそんなのがあったような気するし。
まぁ、物は試しだ。やってみよう。
・・・とやってみたいところだが、いくら魔力与えられたのか分かんねぇな。
まぁ、どうにかなるだろ。
組み立てる言葉は・・・うん、決定。
{『タルゲット』『アキラ』『マギー』『バーウェンデン・ムンク・デイル』『エントリエン・コマンダ』}
俺の紡いだ言葉を元に新たに世界をの「理」を書き換える。
が、途中に師匠の作った「理」が邪魔をする。
魔力の大きさは・・・なんていえばいいんだろう?
あえて例えれば・・・こぶ。
普段、俺が使う魔法の魔力は「丸太」とした場合だけどね。
勝てる。
恐らく、そうやって勝たせるためにこのサイズにしたんだろう。
流石に考えて行動している。
いつもと同じく、「丸太」ほどの大きさの魔力で打ち破る。
<スキル『魔力感知』を入手しました。>
<スキル『魔力調整』を入手しました。>
{師匠、出来ました}
{おおう、そりゃよかった。
・・・『魔力感知』と『魔力調整』は入手できたか?
魔法に便利だから伸ばしとけよ?}
{・・・はい。
ここまで、考えてあの魔力にしたのですか?}
{・・・まぁな。
大事なのは、「実戦」だけじゃなくて「実践」もだってことだ}
うん、やっぱ師匠には敵わないな。
次回で早一年。
・・・変わるものですね、人間。