F-2 貝?
前回のあらすじ
・状況確認した。
タコって食べ物どうしてるんだろう?
<タコは主に貝を食べます。>
・・・貝でいいか。
というよりこの説明って何で出てくるんだ?こんなのが出てきそうなスキルなんてなかったぞ?
<スキル『はじめの1歩』の影響です。>
すごいな、はじめの1歩。そんなこと気にしてる場合じゃないけどさ。
気持ち切り替えて貝探しに行こう。
海底を泳いでいく。こんな体験することになるとは思わんよ、普通は。つーか、貝なんてどこにいるんだ?・・だめだ。苛立っている暇なんてあるんなら集中しろ、俺。
あ、貝いるじゃん。でもこれ大丈夫か?
・・・そうだ!鑑定使えば分かるんじゃね?早速発動だ!
_______________________________________________________________________________
〖種族:プレシプア・コンチャルム〗 年齢:47 Bランク
Lv67 スキルポイント:2500
ステータス
HP:3456/3456
SP:2785/2785+467
MP:7068/7068
速度:146
攻撃:4805
防御:11077
魔攻:8340
魔防:10560
職業:無し
スキル
防御系:『対物理耐性Lv9』『対魔法耐性Lv9』『対特殊攻撃耐性LV3』『低攻撃無効』
攻撃系:『体当たりLv5』
魔法系:『極水魔法』『光魔法Lv5』『闇魔法Lv3』
固有系:『頑丈』
技能系:『生命探知Lv4』『根気Lv4』『念話』『過食Lv2』『防護』
特典系:無し
称号:『魔導士』『普通?』『異常者』『強者の勇気』『魚殺し』『殺戮者』『蹂躙』『異常な貝』『洪水の支配者』
_______________________________________________________________________________
・・・え?見間違え?バグ?最初の相手じゃないだろ、これ?ビ、Bランクとかめっちゃやばそうなんだが?
<Bランク 人間の間で、異常と呼ばれる化け物。やばい。>
・・・ね?こりゃ無理だ。相手が悪すぎる。やばいっていう表現はダメだって。
これはやめとこう。安全第一がしばらくの間の方針だ。もっと弱めの相手が初戦にふさわしい。
そんなことを考えている間、ずっと貝(?)は動かなかった。これって俺に気付いてなかったんじゃね?もしそうなら『影が薄い』が役に立ったんだろうか?そうだといいな。そうだろう。多分。きっと。恐らく。
ま、相手しないと決まったんならすぐ逃げよう。こんな化け物の相手したくねえし。ああーどっかに貝いねえかな?できれば弱いの。強いの出てこないで。お願い。
・
・
・
海底を進んでいくと、もっとちっちゃい貝がたくさんいる海底火山みたいな場所に着いた。
ここ、良さそうだな。でも、相手の確認ぐらいはしとくか。強いやついたら嫌だし。
_______________________________________________________________________________
〖種族:コンチャルム〗 年齢:2 Fランク
Lv4 スキルポイント300
ステータス
HP:150/150
SP:100/100
MP:50/50
速度:15
攻撃:10
防御:200
魔攻:30
魔防:100
職業:無し
スキル
防御系:『対物理耐性Lv1』『特殊攻撃耐性Lv1』
攻撃系:『体当たりLv2』
魔法系:『水魔法Lv2』
技能系:『探知Lv3』
固有系:『頑丈』『集団』
特典系:無し
称号:『小心者』『貝』
______________________________________________________________________________
食えるよ。こいつらは。さっきのに比べると。飯は・・・これでいいや。
方針が決まったので、貝の集団に近づいていく。そして、1体の貝に触手を伸ばし、頭の近くまで運び・・・貝殻を砕いて、貝の中身を食う。それを行った瞬間何かを失った気がした。でも、もう遅い。さらにもう1体も食う。貝殻を壊し、食う。貝殻を壊し、食う。それを繰り返す。
<スキル『過食』を入手しました。>
もう、貝はいないんだな。俺、多分人として大切なものをなくしてしまったな。まあ、タコとして生きていくうえで人間性とかいらんけどさ。
そういえば、こうやって魔物っぽいのになったのって俺だけだろうか?多分、他にもいるんだろうな。
人の転生者も成長すれば、俺を殺しに来るんだろうか?もし、もし、そんなことがあれば・・・俺はどういう反応をするんだろう。返り討ちにしてしまうんだろうか。まあ、いいや。
そういえば、タコっていろんなものに擬態できるって聞いたことがあるし、やってみるか。どうやるか知らんけど。
あ、触手を動かすみたいな感覚でできるんじゃね?
なんか、体の色を変えたいと思えば自然と変わる。これも便利。ちょっとこれを使って隠れていようかな?
それにしても、まずほんとにこの世界に人間いんのかな?
人の気配が一切しねえぞ。浅瀬の方なのに。
<スキル『気配感知』を入手しました。>
・・・やったね!