☆逢花と水葉の用語解説☆ ―神使―
水葉:「久々に『逢花と水葉の用語解説』を始めたいと思います」
逢花:「パチパチパチ。なんだかほんとに久しぶりですね」
水葉:「約一ヶ月ぶりみたいよ」
逢花:「あれ? 思ってたほど経ってない(苦笑)」
水葉:「それじゃ、今回も前回同様、本編で出た用語の補完の場としてここで説明していくわ。主に相交わる惨禍編で出たもの中心にね」
逢花:「今回は『相交わる惨禍編 第十四話』でサブタイトルにもなっている『神使』についてです。これは水葉ちゃんの方が詳しいのでよろしくね」
水葉:「ええ。『神使』……読んで字の如くなんだけど、神の使いのことを言います。ただし、この神の使いは神様からのお告げや神託を現世に生きる私たち人間に伝える動物のことを指します」
逢花:「動物って例えばどんなのです? 本編では烏が出ていましたけど」
水葉:「有名なところで言えば、京都のある神社では狐関連のものをよく見かけると思うけど、そこでは狐が神使として示されているのよ。神使としてよく見かけるのは他に猿、牛、鳩、鹿も多いわね。そういうところは狛猿や狛狐が神社内にあると思うから、見たらすぐわかると思うわ」
逢花:「じゃあ、『見ざる言わざる聞かざる』で有名なお猿さんもそうなの?」
水葉:「三猿のことね。ええ、そうよ。各神社によって祀っているものが変われば当然それぞれで神使も違ってくるから、そういうのを見つける旅をするのもその神社の歴史について詳しく知れると思うし、楽しみもできると思うからオススメよ。初詣の際とかね」
逢花:「今度、他の神社に行く機会があったらそうしよっと。あ、そう言えば月之杜神社は神使って何なのかしら?」
水葉:「逢花……うちに来て、もう何年も経つのに気付いてないの?」
逢花:「う、うん……」
水葉:「もう、仕方ないわね。うちは『兎』よ。ある有名神社でも神使になってるから、特に珍しくはないけどね」
逢花:「言われてみれば見たことある気が。兎ですかぁ……可愛いよね、兎」
水葉:「こぉら。兎と言っても神使は神様の使いなんだから、もっと敬いなさい」
逢花:「はぁい」
水葉:(ほんとにわかってるのかしら……)