復活のうた
この日のために
あらゆる星の悲叫
枯渇の種々
砕け折れた岩
萎れた落ち葉
荒野にころがる戦慄
そのこころみは
暗夜の灯火として
宇宙の祭壇で
羽ばたける遊戯を果たし
かの星座の住人に
調和と均衡がもたらされ
黄金の日々とたそがれを
供にしつらえ
そなえ
迎い入れる
不死と鸞の鳥
四君子たる音彩
清らかの真中に産まれた
血の言葉が
食べずに生ける命
御名の泉
そのものへと変容を遂げ
シンエンからシンエンへと
あらほましき溌剌として
奉拝の峰々までながれつく
地での老いと死が
天では燦々の栄光となり
地での咲きゆく彩りと
そのこずえは
天ではさらなる
力をもたらす
クリスタルの城の園には
天なる生きものたちが住まい
聖なる花嫁と花婿は
回廊から城門へと飛翔し
燭台の炎は栄えて
その御手は
太古から未来へとひろがり
その命はやがて
この地に涙と供に
舞い降りる
天衣無縫の花束は
セラフィムとケルビムが結び
永らえる愛の玉座へと捧げられ
この地上に遍萬する神の涙は
エデンの閃きたる復活の花となり
深遠なる叡智をたずさえて
かの おとぎの
一つなる命
ひとひらひとひらを
呼び覚ます
光の鳥はその花のさざ波を
口元からこぼして
隆々とひるがえしては
きらめいて
いにしえからの淵々を
ときほぐし
よみがえりの命を
授けていった
王なる愛は
なにものにも遮られず
なにものをも金剛石に変えられて
その木漏れ日に揺れる
神秘の種々を
宇宙の頭上からつまさきまで
生ける翼
かの神話の如く
まことにかなでる
愛されたこの地には
かつての楽園の花粉が
恍惚の息吹に
運ばれて そよぎ
やがて
秘儀の都へと
邂逅を果たす
その生命の根から咲く
いのちの花は
余すことのない
無辜なる舞踊と
決して終わることのない
よろこびのうた
あいのうたを
うたった
うたった
うたった