作者ユーザー
今回はかなりブラックユーモア溢れるというか、自虐も含んだ一部のユーザーに耳の痛すぎる話です。
あなたが「小説家になろう」において、読者、つまりは読み専と言われる立場である場合、作品を投稿しているユーザーの在り方になどはあまり考えたことがないのではないでしょうか。
一方、作品を投稿している方も、自分のユーザーとしての要素など意識することはないでしょう。
読者の要素は実に単純。作品を探す、読む、応援するの三段階が基本でしょう。これもあくまで登録しているユーザーの話で、登録せずに読む人は探す、読むの二段階になりますか。
ブックマーク、評価、感想などは全て応援として一括りに入れさせてもらいましたが、おそらく感想などは書かないという方も多いでしょう。
では作者ユーザーは?と言いますと、結構複雑になるんですよね。
まず自分の書いた作品を投稿する。まあこれが前提条件になるので当然っちゃ当然です。
そして、こういう人も多いのですが、ひたすら自分の好きな作品を投稿しているだけで、それ以外のことを一切していない、という人がいます。後述の要素を一切孕まず、読者としての要素も見られない人ですね。もしかしたら作品は読んでいても、ブックマークなどをしない人なのかもしれませんが。
まずは読者との交流。こちらは作品の投稿の仕方によって変わるのですが、ブックマーク人数が多すぎて、感想の数も一日に大量に来る人は活動報告にて感想返しを行う人もいます。もちろん、大量の感想に感想欄で直接返信する人もいます。
次に作者同士の交流。お互いをお気に入りユーザー登録して、活動報告欄などにてたわいない会話を楽しんだり、お互いの作品の評価を感想でしあったりします。中には長すぎてメッセージで話をする人もいます。私もメッセージでお話をするほどに親しくさせてもらっているユーザーさんはいますね。おそらく今もこのエッセイを読んでくださっているのでしょう。
他にはリレー小説や、お互いの作品にレビューを残すなどの交流もあります。これは前々回のレビューから作品を探すデメリットにて話したこともありましょうか。
この二つが交流におけるユーザーのスタンスになります。
次に活動報告の使い方ですね。
ただ単に更新や改稿、お休みから投稿予定などの純粋な活動報告としての使い方が一番メジャーでしょうね。この亜種としては、お気に入りやPV(閲覧数)、総合評価に更新話数などの物語の情報に関する報告もあります。
次に、読者に向けてのアンケートや感想返しも。
そして、同じ作者さんに向けたアンケートや、日頃のあまり関係のない話などのブログのような使い方があります。
最後が多い場合は当然作者同士の交流の多い方となります。
そして作品の投稿の仕方からもユーザーの人のスタンスが見えてきます。
本当に一作品だけ、それに全てをかけて更新し続けている人。
複数の似たタイプの作品を同時並行で投稿していく人。
やや短めの連載作品を幾つも完結させつつ、次作品の投稿をしていく人。
そして、短編を大量に投稿する人。
長編一、二作に短編が幾つかの人。
考えられるのはこれぐらいでしょうか。
長編がある程度になると、次の長編を同時並行で掲載していく人もいますね。
ただ、二番目のタイプの人の中には、一番人気の出た作品に力を入れて他の作品の更新を止めてしまう方がおられます。他の作品を楽しみにしている人からすれば残念なことです。
私の知る作者さんには、賞に送って一次や二次で落ちた作品を投稿していく人もいますね。
その人は一章などの一つの作品で区切りがいいところまで投稿してから次の作品をまた区切りのいいところまで投稿していくというサイクルで投稿しています。
おそらくどの作品も完結していて、ようは投稿するスピードの問題なのでしょう。活動報告や自己紹介の部分でその計画の旨をしっかりと記載されているのでエタる心配がなく読んでいられますね。
個人的な意見としては、短編を多く投稿している人にユーザー同士の交流が多い気がします。
まあ某ヒーローの二次創作でアカバンされたかの人も作者同士の交流がかなり多い方だったことをよく覚えております。
そういった作者さんの活動報告は、遊び心や生活感の溢れる活動報告が多くて面白いんですけどね。
まあどうしてもそういった交流を深めすぎると、作品に対する批評が甘くなり、結果として馴れ合いと称されることもあります。
「どうしてたいして面白くない作品をこんなに絶賛しているんだろうか」
「活動報告ばっかりで連載が止まってるじゃないか」
そんな感想を抱かれる読者の方もいるのかもしれません。
私は同じなろうにおいて書く者同士、切磋琢磨できればと思っているので、書くときはお世辞抜きの感想を書いているつもりですし、そういった感想を書いたユーザーの方からもらうコメントも直した方がいい部分などの指摘を含めたコメントをいただいているとは思うのですが、これを自らの擁護と言い訳ととられても仕方のないことかもしれません。
ユーザー同士の交流そのものを忌避する方からすれば、そういったものは余計なことなのかもしれませんね。
ただ、そういった読者としての客観からしかわからないものもあれば、書くことでわかる問題点も存在するということだけは申し上げておきたい部分でもあります。
まあ感想などによる指摘はお気に入り作者読者関係なく価値のあるものということでオチをつけておきたいところです。
一つ付け加えるならば、どの作品にも平等に同じ文面で「はじめまして、◯◯です! 読ませてもらいました。とても面白かったです。よければ私の作品も読んでください!」といった宣伝目的オンリーの感想などもあるので注意が必要です。こういった感想の中には、第三者から叩かれたり突き止められるのを防ぐためにユーザー名を非公開にしている方も。しかし作者からは見えるのか、返信にてその名前の一部ないしは全てがバレており、「あっ、またこの人」などと思うこともしばしば。
いや、ユーザー同士、または読者とも交流ができるのも小説家になろうの一つの魅力だと思うんですよ。
それを悪用したり、それが原因でなあなあのお互いの作品を褒めるだけの状態にならなければの話ですが。
まあモチベーションという意味では、お互いの良い部分を指摘することで、自分の作品の魅力にあたる部分を自覚して書けるのも悪くはないのかもしれません。
ただ何も考えずに褒める、というのは別に悪いことでもないんですよね。
だって作品を考察なんてしなくても、読んだときに面白ければいいわけですし、褒めたほうがお互い気持ちよく過ごせますし。
少なくとも批判一辺倒よりはずっと楽しそうです。
ただ私個人としては清濁併せ呑む書き方がしたいというだけで。