自分の好みの作品、マイナー
ちょっと長めです
小説家になろう以外の探し方について、ですよね。
最も簡単で効率が良い方法は、他人の紹介を見る、でしょうか。
チラシの裏の読書感想文というサイトや、スコッパー速報、略してスコ速などのサイトではネット小説を紹介することをメインにしています。他にも、個人的にオススメ、とかマイナーだけど、とか自分が好きな作品に合わせたキーワードで検索をかければそういったものが紹介されているサイトが出てきます。
こういった場所では、紹介している人からの感想やレビューのようなものがつけられていて、あらすじ以外の作品の内容判断ができるものがあることで外れを引く可能性が低くなります。
と、いってもここで紹介されるのはやはい一定の人気があるものしかないため、もっと埋まったままの作品を掘り出すにはもう一歩踏み出す必要があります。
もう一つ、紹介というよりはランキングサイトやオーバーラップ文庫などの応募作品などの外部サイトですね。
こちらは軽く選別にかけられます。例えば小説コンテストなどの応募作品の場合、規定があるので、ジャンルが決められたり、短い作品が省かれたりします。
巻末ラノベのアンテナなどのサイトになると、ランキングに載ったことのある作品だけの新着を見たりすることができます。
勝手にランキング、というサイトではキーワード設定にないキーワードで分けることができるのも特徴ですね。
そして最後。こちらが一番難しい方法ですが、その分作品のレベルもまちまちです。Twitterや小説宣伝掲示板などの作者自ら宣伝する場所ですね。こちらは作者同士の宣伝の意味合いも強くなってくるのと、作者が載せるだけなのでレベルや字数、ジャンルにとらわれない分雑多なものが見つかります。
作者は自分の作品を読んでもらうためにこういったツールを利用します。私の場合はTwitterでしょうか。フォロワーが少ないのであまり宣伝効果はわかりませんが、Twitterてもこういった宣伝の手段としてのハッシュタグがあります。ハッシュタグというのは、#(ハッシュタグ)のついたキーワードをクリックすることで、他のそのキーワードのついたツイートを見ることができるというTwitterの機能の一つです。
小説家になろうの場合は、「#なろう」、「#narou」、「#小説家になろう」などのタグがありますね。
こうしてランキングにのらない作品などから自分好みの作品を探す方法を言ってはおりますが、「やっぱりランキングに載るってことは面白いんじゃないの?」と言われる方、そんなあなたにはこちらの言葉をお送りしましょうか。
確かに転生、トリップ、VRMMOは多いです。多いと多い中での人気作品が上に登り、何の魅力もない作品はおそらく上位になど上がってくることはないでしょう。
しかし、ランキングの下位にある、ブックマークが5000の作品があるとしましょう。
ではランキングにのらなかったブックマーク2500の作品があったとして、その作品よりも5000の作品は2倍面白い作品だと思いますか? 違いますよね?
同じ異世界転生物ならば、ランキングから見た方が面白い作品が見つかりやすい、それはおそらく確かでしょう。
だからといって必ずしも面白さが総合評価に比例するとは限りません。
なんというか、ファンタジーなどがわかりやすいんですけど、上位と中堅の差が著しく激しいんですよ。
母数が多い分平均点が下がるとはジャンル別の時に言いました。事実、ファンタジーにおいてはブックマークが10000を超える作品が幾つもある中で、ブックマークが50にも満たない作品が8割近くあるんですね。ちょっと盛ってはいますが、これは長期更新停止作品を除いた結果で、去年とあるエッセイにて調べられた数字です。
つまり、ブックマーク100を超えただけでも上位2割に入っていて、それでもなお、ランキングにはかすりもしないんです。現在のファンタジージャンルの作品は約66000作品。その上位2割に入っていても、ランキングなんか入りようがないんですね。
上位1パーセントの数字を見てみると、だいたいブックマークは数千件、総合評価は4000から8000です。凄い数字ですよね。600から700もの作品が何千人に面白いって言われてるんですねー。
そう、こんな中で自分の好みの作品がすでに見つけられていて、その時のランキング、たった100に載っていると思えますか?
何千人に面白い、と言われている作品でも累計、年間で載っているとは限らないんです。
連載真っ最中の月間ランキングなどならば載っているのかもしれませんね。
まあそういうことです。書いている分には上を見るとキリがなく、読む分には幾らでもランキングの下があるんですよ。
これまで、ランキングにのるような作品の作者としてのメリット、裏を返せば読者側に好かれる部分についての考察を述べてきました。しかし今回お話ししたのはむしろランキング圏外の作品の探し方ですよね。
マイナー作品を応援するような内容になったのは、王道やテンプレばかりだ、と嘆く人と、マイナージャンルや異世界だけど転生でもトリップでもない小説を書いている人への応援と提案みたいな感じですかね。
前回で言ったように、ランキングから探して読むというのは最もメジャーな小説家になろうでの読み方だと思うんですよ。ジャンル別だろうが、日間や月間だろうと、自分のなろうでの読書歴に合わせてランキングに足を運ぶのはとても自然なことなんですよ。ユーザー登録していない人や読み専の人なんか特に多いかと。だからこそ、ランキングの上位が同系統の小説で埋められていると嘆くのでしょう。
嘆くのならば、自分から活動したことはありますか?
ユーザー登録して、自分の好きな作品を探し、評価点やお気に入りによる加点、レビューや感想による応援などをしたことがありますか?
他のサイトに、本当に思ったことや客観的な評価と共に紹介したことは?
Twitterで読了宣言などをしたことは?
そう、自分が書いた感想一つとっても数えるほどしかないという読者は多いのではないですか?
でもその気持ち、すっごくよくわかるんですよね。
私だって感想一つ書くのにとても気をつかいますし、ビクビクしながら書いています。
削除されたら、嫌な思いにさせたら嫌だな。アンチや叩き、偉そうとか思われてないかな。そんなことを思いながら書いているんですよね。
ましてや、レビューやサイトに紹介。とても不安になるでしょうし、何を書いていいのかもわからない人も多いでしょう。
まあここでは「めんどうくさいから」という方については割愛させていただきましょう。そういう方はおそらくランキングの中の作品が好みど真ん中で満足しているか、2ちゃんなどの他サイトで愚痴ったり叩いたりしていたりするのでしょう。そういった楽しみ方をどうこうと言うつもりはありませんしね。
しかし作者側からすれば全然問題ないんですよね。
感想は敬語で書け、などという決まりがあっても、ちょっとした指摘や面白かった!などの意味合いを持つ感想にいちいち敬語を求めるのも馬鹿らしい。そんなことで感想が減るのは勘弁です。
批判されたら書けない? そういう人はむしろ評価など気にしてはいけません。もう最初から感想は甘めでお願いしますと書いておきましょう。だって改善点を指摘できるように、誤字を指摘できるようにと感想欄はわざわざ悪いところと良いところ、ひとことと三つに分かれているんでしょうし?
もったいない作品なんて数多く見ています。もっと、こうすれば、ちょっとあれするだけで、もっと読みやすくなるのに、と思うことはよくあります。
そして人気作品ほど、客観的な意見は聞けないものなのですよ。
だって人気作品には、その作品が好きで批判的な意見を書くと過剰に擁護する人がいたり、人気だからこそ批判的な意見が言いにくい状態になりがちです。そして、純粋に嫉妬や、自分の好みの展開を押し付けるような意見も中にはあります。
ならば、真正面から意見を言ってくれる人がいるなら自分は幸せだと思うのですよ。書いている身としてはの話ですけどね。
まあ誰もがこのように思っているわけではないでしょう。
読者は神様!読者に媚びろ!という人もいれば、作者は神様!作者を褒めちぎれ!という方もいます。
そしてそれらの意見も間違ってはいないんですよ。
読者はあくまで作品を選ぶことができます。好きでもない作品を押し付けられたり、自分の好きでもない作品が好きな作品よりも良いと言われれば腹も立つでしょう。
逆にここは無料のサイトなので、レベルの低い作品を投稿することは罪ではないし、批判的な意見ばかり書いて書く側の気力を削ぐのも得策とは言えません。多くの人は批判的な意見よりも褒めてほしいと、認めてほしいと思っているでしょうしね。
ただただ叩くためだけのレビューを書く人、という人がいます。読む価値なし、とか、駄作、などとレビューで書く必要がないことや全く参考にならない、読む人が決めるようなことを書く人です。
そんなひどい人がいるのか!と憤るのはちょっと待ってください。
私は新着レビューがある時に、そんな内容が書いてあればついクリックしますね。
というのも、本当にそこまで価値がないのならば、見てみたいと思いますし、具体的にわかるのならば指摘することもあるでしょう。そして、そこまで言うほどでもないのであれば、そのレビューは書いた人が的外れであることに他なりません。しかし的外れであってもそこまで言わせる、というのはその作品になにかしら思うことがあったのでしょう。そしてその思うことがわからなかったからこそ、レビューで叩くという形で発現しているのではないかと思うのです。
まあそういう人ばかりかどうかはおいておいて、そういったレビューでも他の人の目に付く機会が増えるのは確かなんですよね。
レビューがついた!というだけで小説情報にはその数が記載され、新着レビューにはそのレビューが流れるんです。
まあそのレビューを読んでマイナスの先入観を持って読む人は少ないのではないでしょうか。それが酷く叩かれていればいるほど、根拠のないアンチレビューに意見を左右されることほど無駄なことはありません。
つまり作者さんはアンチレビューでもあまり気にしなくっていいってことですよ。
むしろ主人公が最低すぎる!などの内容でも見たい人は見てみたいと思うでしょうし。
じゃあアンチレビューでさえ気にしなくっていいのならば、褒めてくれるレビューの内容がどうであれいいとは思いませんか?
確かに外部のサイトに紹介するのはある程度の人気がないと気が引けるでしょう。
しかしレビューや感想ならばマイナー作品でももっと気楽に書いてあげればいいんてすよ。
私は感想ばかりですが、いつかレビューも書いてみたいな、と思っております。
まあなかなかマイナーな作品は、途中で気力が切れて更新が止まったり、そもそも話数が少ないから、更新が遅いから評価が低いなんて作品が多いんですよね。だからレビューを書けるほどにまだ話が進んでいないなんてことはザラです。
感想や評価がゼロの人は、感想を書いてほしい、評価がほしいと思っているはずなんですよね。
たった一つのブックマークが更新のモチベーションに繋がることだってあります。
マイナーなジャンルであれば、自分が評価5・5を入れてブックマークするだけでも日間の上位、月間の下位にランクインすることだってよくあります。
自分の応援がダイレクトに届くのって凄いと思いませんか?
私はこのサイトは読者と作者、作者と他の作者が一体になって作品を作る場所だと思うんですよね。
プロならば編集者がいて、編集者によって誤字も文法ミスも、ツッコむべき違和感も改善点も指摘されます。
それがいない「なろう」では、誤字指摘などは読者の方がしてくれることがよくあります。私も他の作品でされて大いに助かっています。
エッセイなどにいたっては、読者から作品の題材を受けとることさえあるのです。
自分の好みの作品が人気が出ると、その作品から影響を受けた作品が出たり、その作品を読んで他の似た作品が読みたいと思った人がいることで一つの人気のスパイラルが起こることがあります。
それは、今の人気ジャンルのでき方となんら変わりはなく、そして自分の好みの作品が見つけやすくなる方法でもあります。
自分の好みの作品を応援し、上に押し上げる。それもまた自分の好みの作品を探し出す一つの方法だということですね。
次回は「なろうの作者ユーザーの種類」
まあ次回のこれは、これまで読者の感想やレビューへの在り方や、読者作者問わず人気ジャンルに対するスタンスを書いていた延長みたいなものです