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第三話「暗黒時代の始まり......」


それは一年生の初めのころだった。


その時にはすでにアルカトラズは完成していて、その頃から俺は五人からの恐ろしい視線にビクビクしていた。


この時の俺はまだ完全にアルカトラズの五人の恐ろしさを知らなかったから幸せだったなぁ、と俺は思う。



ある時、クラスで各委員を決めていた。


ほとんどの委員は立候補などですぐに決まったが、委員長だけはなかなか決まらなかった。


さすがに委員長なんて面倒なものを誰もしようと思わず立候補も出ず、それに同じクラスになったばっかりで誰を推薦すればよいか分からずどんどん時間が過ぎていった。



その時、突然アルカトラズの五人が一斉に俺を見てくる。


俺にやれと言いたいのだろう。



「「「「「やりなさいよ.....」」」」」



てか、小さな声でだけど実際に言ってる。



それに気が付いたクラスの全員が俺を見てくる。


皆早く終わりたいと思っているからだろう。


でもそんなに見られても俺はやらないぜ。

ここで委員長をしたら負けだぜぇ.....。



俺は絶対にやらないと決心したが、その決心はすぐに壊れた。


杉原のアホが突然席から立ち上がり、



「仕方がないなー、このままじゃ終わらないから俺が委員長に..........」



と言いかけた瞬間だった。



ビュン!!



という音を立てて何かが杉原の方に飛んでいき、頬をかすめ壁に突き刺さった。


杉原の頬を見ると血が出ていた。


一体何が飛んで行ったんだ!?


俺は壁に突き刺さっている何かを見た。


その何かは.....ナイフだった.....。


多分玩具じゃなくって本物だろう.....。


だって玩具だったらコンクリートの壁には突き刺さらない。


いや、本物だとしてもは普通はコンクリートの壁には突き刺さらないけど。



ナイフを投げられた杉原はガクガクと震えながら、



「い...いえ、何でもないです.......」



と言いながら席に着いた。


クラスが騒然とした。


一体誰が....と思いながらクラスの大半が周りを見渡した。すると、アルカトラズの五人が全員の目に止まった。


アルカトラズの五人の内の一人である朝霧が手にナイフを持っていた。


犯人はこいつだった。


だが、他のメンバーも似たような事を杉原にしようとしていた。


高巻は乗馬用の持って、すごくニコニコしながら杉原を見ていた。


河ノ内は見るからにヤバい顔をしながら右親指の爪を噛みながら「殺す殺す殺す殺す殺す」と呟いている。


林山はどこから出したか分からない釘バットを持ってハイライトの無い瞳で杉原を見ていた。


飛島はスタンガンを持って殺人者の顔をしながら杉原を見ていた。



多分この瞬間に担任を含めクラスが掌握されてしまったのだと俺は思っている。その時俺は体をガクガクいわせながら手を挙げ、



「ぼ、僕が立候補します!!」



と隣のクラスにも聞こえるぐらいの大声で叫んだ。


その瞬間にアルカトラズの五人は元に戻り、皆がよくやった!という目で見てくる。


担任も助かったという顔を浮かべ、



「他に立候補者はいないな?よし決定!じゃあ残り時間は自習!!」



と言って走り去って行った。


担任は余りの恐怖に逃げだしたのだ。



そして次の日、俺達の担任は学校を辞めてしまった。


その日から担任が変わり、担任が雨雲先生に変わってから俺の暗黒時代が始まる。


始まらなくって良かったのにな.........。


まあ、こうして俺は委員長になった。


何故アルカトラズの五人は俺を委員長にしようとしたのかはまだ分かっていない。


俺何かしたかな?






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