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美人すぎる国会議員と行く異世界旅  作者: Y.イヨネスコ
第二章 湿布怒濤篇

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陰謀論


 強制送還される駐在武官ネオの同行者は3人いてネオの妻と娘、そして直属の部下1人だ。

 シロミによれば赴任期間が長期にわたるため日本でも家族同伴が標準だという。


 護衛は騎士団からリンリン団長含め5人、ホムラのパーティーが4人、そして俺たちの合わせて11人、これにネオ一行4人で合計15人。


 自己紹介をして戦力把握と連携のためそれぞれのエクストラも公開する。

 やはり遠距離攻撃のホムラの火力が頭抜けていた。またインバリアブルフォースは俺のアスポートとは違って所持品や装備品にも有効だ。


 できれば有効半径を知りたいところだ。

 リンリン団長のエクストラは神速だというがどれくらいなのか実際に見てみないことには想像できなかった。まさか八郎くんや島村くんみたいな超高速やら加速じゃないよな。


 日程はキタノール領内3日、国境の関所で1日、リンリン騎士団は隣国『マンマル』のナーゴ領騎士団に任務を引き継ぎ交代する。

 冒険者はそのまま領都『トウチョウ』まで3日護衛し現地の冒険者ギルドに報告、依頼報酬を受け取ることになる。

 何事も起きなければ1週間だ。


 心配材料は活発な盗賊団だ。

 規模は最大で100人というから侮れない。

 人間相手にまともにやり合ったのはジグロさんだけだ。できれば人を殺したくはないがこの過酷な『ゲミニス』ではいつまでも生ぬるいことを言っていられないだろう。

 なにしろ俺の背中には4億人の未来が乗っかっているのだ。


 ネオ一行は馬車での移動となりそれ以外は騎乗。俺たちはまともに乗りこなせないので異国の乗り物マウンテンバイクだ。

 なおこの世界にも自転車のご先祖様みたいなのはあるようだ。

 そしていざという時に備えて小排気量のオフロードバイクもアポーツ済みだがさすがに悪目立ちしそうだ。

 他には荷駄も何頭か用意される。俺のアスポートは保険扱いのようだ。


 ホムラは相変わらずシロミに言い寄って来たがリンリン団長と先約があるとあしらわれていた。


「ちっ、そうか噂どおり男には興味ないのか」


 振られるとそう悪態をついていた。誰がそんな噂を流したのやら。俺か? もしかして俺なのか?




 こうして打ち合わせも終わりお食事タイムだ。

 リンリン団長行きつけの小洒落たレストランに入り個室に案内される。


「どうだ敵意は感じたか?」


 リンリン団長はシロミに訪ねた。


「ええ、私がシャドー・ウィスパーということは申告してあるのでなるべく隠そうとはしていますが漏れ出してましたね」

「そうか、それが新参のよそ者に対する一般的なものであればよいのだが」


 リンリン団長は懸念を述べた。


「お前たちを襲った連中は何者かに金で雇われたそうだ。雇い主は不明だ」

「ではなぜ襲ったのか理由もわからないと」

「わからないな。わからないが予想はつく」

「どんな?」

「その前になぜ異国のマモルやシロミが護衛に選ばれたかわかるか?」

「護衛が失敗したときに責任を取らせるためとか?」

「なるほどそういう考え方もあるのか」

「違うのか?」

「辺境伯の若様が拐われたとき手引きした奴がいた。そしてそういう輩がどこに潜んでいるかわからないのだ。要するによそ者のお前たちが一番信用できて安全なのだよ、皮肉なことにな」


 俺はシロミと顔を見合わせた。これはシロミの専門分野だ。


「もしかして戦争を起こしたがっている連中がいるということですか?」

「聡明だな、その通り。第一候補は国境を接しているナーゴ領のさらに北に位置するバウワ領主だ。国境紛争のどさくさ紛れにナーゴ領をかすめ取ろうという魂胆だ。『マンマル』は一枚岩ではないのだよ」

「第二候補は都で勢力争いをしている重臣といったところかな。そいつらに手柄を立てて立身出世を企むアホが踊らさせていると」

「驚いたなシロミ、貴様は何者だ?」

「ただの新米冒険者ですよ」


 日本の国会議員です。


「それを額面通りに受け取れと」

「多少は物事がよく見えるだけです。たとえば捜索中スウォーマに遭遇したのは偶然でしょうか?」

「参ったな……まだ推測にしか過ぎないが罠だった可能性がある。我らを焚き火におびき寄せスウォーマを何らかの方法で操っていたようだ」

「根拠は?」

「空から降ってくるのではなく始めから巨大化して地に伏せてあったからね」

「誘拐犯はそのことを知っていた?」

「焚き火の準備だけ指示されていたという」

「ちなみに禍獣を操るエクストラはあるの?」

「聞いたこともないが法具にならもしかしてあるかもしれない」

「法具ですか」

「禍獣避けの法具というのがあるので、あるいは存在するかもしれん」


 それから二人の話は盛り上がり最後にシロミがリンリン団長に尋ねた。


「ところでマッサージ屋なんてありますか?」

「公衆浴場にあるぞ。マッチョなおっさんが揉みほぐしてくれるそうだ」

「あるんだって、よかったねマモさん」

「あははは」


 本格トルコ風呂のようだ。

 乾いた笑い声しか出なかった。

 もうシロミ相手に隠し事とか無理でしょ。



 

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