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美人すぎる国会議員と行く異世界旅  作者: Y.イヨネスコ
第一章 異世界転移

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走馬灯


 俺は剣山に向かって真っ逆さまに落ちていった。

 世界がスローモーションみたいになったぞ。これはあれか、死の間際に走馬灯のように過去の思い出がよみがえるあれか。

 好きな女の子の前で屁をこいてしまった、教室で大きい方を漏らしてしまった、肥溜めにはまった、修学旅行のバスで車酔いしてゲロった、電車で痴漢に間違えられた、初めてのピンク映画で鼻血を出して貧血で倒れた、ジャージ姿でレンタルビデオのアダルトコーナーに入ったら勃起がおさまらす出られなくなった……とんでもないトラウマ映像ばかりが次々とフラッシュバックしていった。


 ガクンと急制動がかかる。

 ドン吉を繋いでいたリードが左手にあった。


「イヤーッ!」


 シロミの気合いが反響しクリーチャーは落とし穴に突き落とされ剣山の餌食になる。

 俺はドン吉にズルズルと引き上げられていった。


「ありがとうドン吉、お前は命の恩人だよ」


 俺はドン吉のために人参をアポーツしてやった。

 さて幸運がいつまでも続くわけがないので戦法を変えるとしよう。

 携行火器では対抗できそうにないないので敵を察知したらすぐにM2重機関銃をアスポートすることにした。

 三脚架ごと現れたこいつに取り付きトリガーを押し込む。

 12.7 mmは対物ライフルと同じ威力でそれが連射されるのだからひとたまりもない。

 さすがのストッピングパワーでダンジョンモンスターを寄せつけず、移動時にはアスポートで預けておけるのでその重量も問題なかった。


 レリックは様々で刀剣から防具、鉱石、薬品、食料まであった。

 アニルさんがいれば詳細が判明するのだろうがひとまずアスポートしておくことにした。


「お、ビキニアーマー発見」


 シロミが氷の視線を向ける。

 セクハラじゃないよ。あるがままの事実を述べただけだからね。アグネスのは魔工品らしいがこれも露出部分までカバーしているのだろうか。


「着ませんからね」


 ビキニアーマーをしげしげと眺めている俺に釘を刺してくる。残念。検証したかったのに。

 少なくともレア級だと思い収納した。


 かなり消耗したのでさすがにそろそろ休憩しないとパフォーマンスが保てない。

 クランク状の真ん中で陣を張る。結界は問題なく発動した。

 ダンジョンモンスター相手にどこまで通用するか疑問なのでラインで古典的な手榴弾のブービートラップも仕掛けておく。


 食事は初めて食べる自衛隊のレーションだ。


「自衛隊のミリメシは世界一だというくらい評判いいんだよ」


 シロミが胸を張って自慢する。

 どれどれ、この調理師の俺様を満足させられるかな。


「いける! これはやられた!」


 鶏めしの黒コショウ風味が想定を越えてきた。サバのトマト煮との相性もよかった。

 結論、美味かった。

 シロミのドライカレーやビーフシチューも香りだけで持っていかれそうになる。

 もちろんハズレもあるだろうが総じて缶詰やレトルトの水準以上だ。

 懸念していたモンスターによる邪魔もなく温かいコーヒーでまったりした。

 ただドン吉の餌になる草木がないので果物をやってごまかす。これは飼料もアスポートしておくべきだった。


 さて攻略再開といきますかね。

 ふとアスポートで装備できないかと思いついた。マガジンの交換やフレイルの金棒装着をアスポートでできるならやれそうな気がした。いったん預けて所定の位置にどんどん装備していく。これは楽でいい。

 面倒な編み上げブーツも一瞬で履ける。

 ただ相変わらずシロミさんの持ち物や衣服には至近距離でもスチール、じゃなくてアスポートが効かなくて残念。

 マガジンの交換をしてあげたかったのに。

 決して(よこしま)な目的ではないぞ。












 

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