第1話 にじのかけら 14
犬の女の子、イヴとミルクが にじのかけらをさがして だいぼうけんに!
対象:小学校三年生位~
読み聞かせや癒されたい人にもおすすめ☆
「わたし達、焼きがしを持って来たのよ。
ケンちゃんの好きなアーモンドとくるみの入ったのもあるわ。
ほうら、うまく焼けているでしょう」
イヴは森を歩いて来たので、
すっかりおなかが空いてしまっていました。
かのじょは早く食べたい気持ちをおさえながら、
バスケットをテーブルの上に置きました。
ミルクは何も言わずに、
持って来た花束をかかげて軽くふりました。
「おう! ますます、すてきじゃないか。じゃあ、それでブランチにしよう」
ケンはキッチンの階でコーヒーポットと茶わんをおぼんに乗せ、
大きなグラスにてきとうに水を入れて持つと、
また二人の所にもどって来ました。
「さあ、どうぞ」
ケンはイヴとミルクにコーヒーを出してしまうと、
さっそく仕事に取りかかりました。
かれはしわくちゃの古いノートを取り出し、
そこにブルーのえんぴつで、
思いつくままにさっさと乗り物をデザインしていきました。
そうしながら、左手ではイヴが持って来た焼きがしを取って、
パクパク食べていきます。
食べることに関しては、イヴも負けてはいません。
ミルクが花を生けているうちに、
焼きがしの山はこの二人によって、
ほとんどなくなってしまいました。
(まあ、イヴもケンちゃんもなんて食べるのが速いんでしょう。
おなかをこわさなければいいけど)
ミルクは感心して、ケンのデザインではなく、
二人の食べる様子に見入っていました。
ほどなくして乗り物の図案はでき上り、
ケンが二人に見せてくれました。
読んでいただき、ありがとうございます。
次回の掲載は2024年6月3日です。
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