第6話 お金がない! 19
犬の女の子、イヴとミルクが にじのかけらをさがして だいぼうけんに!
対象:小学校三年生位~
読み聞かせやいやされたい人にもおすすめ☆
第四の聞きなれない声におどろいて、三人はその方を向きました。
するとそこには、ぼうしをかぶった小さな男の子がいるではありませんか!
「大変、村の子が一人、ユニーク号に
まぎれこんでいたんだわ。早く引き返さなくちゃ」
イヴがあわてて言いました。
すると男の子は、もじもじしながら言いました。
「あのう、ぼく、まぎれこんだわけじゃないんです。
こんばんは、ぼくはカラーぼうや。
お母さんに言われて、みんながねている間に、
この乗り物に乗りこんだの」
「お母さんに言われて? いったいまた、何のために」
ミルクが目を丸くしてたずねました。
「お母さんがこの乗り物へパンケーキを買いに来た時、
みなさんがにじしょくにんを追って、
旅してるってうわさを聞いたの。それで……」
カラーぼうやはよく知らない三人の犬達に
じっと見つめられて、はずかしそうにしています。
オーティスが助け舟を出しました。
「それで君のお母さんも、にじのかけらがほしくなった。
だから君をこのユニーク号に乗せたんだ。そうだね」
「そうじゃないの。そんな物、ちっともめずらしくないし、
ぼく達はもう、たくさん持っているんだもの」
「たくさん持っているって。にじのかけらを? いったいどういうこと」
びっくりした三人は口ぐちにかれにたずねました。
「実は、あのう……」
三人につめよられて、カラーぼうやは中なか上手く話せません。
代わりに顔を赤くしながら、一通の手紙をすっと差し出しました。
イヴが受け取り開くと、中にはこんな事が書かれていました。
読んでいただき、ありがとうございます。
次回の掲載は2025年3月3日です。
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