クレシェンド
物語のあるリボン作家『いろいと』です
私の作るリボンには、1つずつ名前と物語があります
手にとって下さった方が、楽しく笑顔で物語の続きを作っていってもらえるような、わくわくするリボンを作っています
関西を中心に、百貨店や各地マルシェイベントへ出店しております
小説は毎朝6時に投稿いたします
ぜひ、ご覧下さい♡
Instagramで、リボンの紹介や出店情報を載せておりますので、ご覧下さい
hhtps://www.instagram.com/iroit0
『ママ♪みてみて!おはなかざり!』
『可愛く作れたね』
『ママにあげる』
『ありがとう♪』
青々とした芝生の上でゆっくり流れる時間は
いつもより特別なものだった
私は今から始めたい事がある
娘との時間も大切で、家事も、家族も、自分の事も大切だ
一歩踏み出すことがとてつもなく大変だと思うのは
どこか無理かもしれないと思う自分がいるからなのだろうか
無邪気に遊ぶ娘の後ろ姿をみて
今一度、自分に問いかけた
チャレンジしたいならやってみよう
やりたい事を真剣に取り組みたいんだよね?
どれも全部一緒には無理だけど
自分のペースを作りながら少しずつやっていける
大丈夫!
みんなもそばにいる
自分の力を信じて歩いて行こうよ!?
『ママ!こっちきて!てんそうむしいるよ!』
少し離れた場所から娘の声がする
そばへ行って見ると
黒いドット模様の赤いお洋服を着た可愛い天道虫
『ほら、こうして・・・人差し指だけお空に向けて、あとの指はグーにしてごらん?』
娘が天道虫を見ながら指を動かした
私は天道虫を娘の手に乗せてあげる
するする昇る天道虫はあっと言う間にてっぺんまで昇り
一瞬飛び立つ準備をしてから、いきおいよく空へと向かっていった
『とんでっちゃったね。てんとうむしさん、またね~!』
ザーっと気持ちの良い春の風が娘と私の間を駆け抜ける
風が空へと舞い上がるのが分かる
ふと、自分の気持ちも上へと向かっていることに気が付いた
小さかった気持ちがだんだん大きくなって
空へと駆け上がる
この気持ちを大切に湧き上がる想いを形にしていこう
そう決めた私は、空に向かって飛んで行った天道虫のように
青く澄み渡る青空に手を伸ばした
最後まで読んで下さり、ありがとうございます
色々なお話を書いておりますので、どうぞごゆっくりとしていってもらえると嬉しいです
また明日、6時にお会いしましょう♪