表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
えっ俺が憧れの劉備玄徳の実の弟!兄上に天下を取らせるため尽力します。  作者: 揚惇命
3章 群雄割拠

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/821

仲国攻略作戦(転)

 張飛が紀霊を捕まえるのと同時に劉表から劉備軍の足止めを命じられた韓玄・金旋・趙範・劉度率いる20万の大軍が現れた。

 韓玄「我が名は韓玄。貴様らの快進撃に困る御方もおるということだ。すまぬが相手をしてもらうぞ」

 金旋「我が名は金旋。疲弊してる劉備軍なんざ。余裕ってもんよ」

 趙範「趙範と申す。あわわわ。本当に劉備軍と一戦交えるのか」

 劉度「劉度だ。劉備軍、臆するものぞ」

 袁術軍と一戦交え疲弊している劉備軍であるが何のことはないこれを迎え撃つ。

 義賢「(荊州南四郡の面々だと?この時点で顔を合わせることなど無いはずだが。時代の流れが速くなっている。これが歴史を変えたことによるタイムパラドックスの発生か。だが好都合だ。ここで兄上の軍の力を見せつけることができれば、いずれ来る荊州制圧が捗るかも知れない)兄上、疲弊していますが力の差を見せつけるべく迎え撃つべきです」

 劉備「わかった」

 田豊「十中八九。袁紹の差金でしょうな」

 沮授「うむ恐らく。しかし劉表も思い切ったことを制圧したことを宣言していない郡の太守たちを差し向けるとは」

 関羽「迎撃するのは良いが。見たところ知っている顔もあるようだぞ」

 義賢「えぇ、黄忠殿を相手にするのは厄介ですね。関羽殿は、2万で韓玄軍5万の相手を。張飛殿は、2万で金旋軍5万の相手を。鮮于輔殿は、兄上と陳到殿と共に2万で劉度軍5万の相手を。趙雲殿は、あっ今回は小沛城の留守居役だった。俺が一万で趙範軍5万の相手を担います」

 張飛「俺が黄忠の相手じゃねぇのは仕方ねぇが。紀霊を譲ってもらったからよ。兄者に任せるぜ」

 関羽「うむ。この関雲長が黄忠を抑えようぞ」

 鮮于輔「仕方ねぇ。殿のことは任せろ。田豫、義賢殿のことは任せるぞ」

 田豫「あぁ、太史慈殿も居る。安心せよ」

 太史慈「この太史子義が義賢殿の御身を守ろう」

 劉備「国譲・太史慈、丁のこと任せたぞ」

 陳到「こちらのことは心配いりません。我が精鋭の歩兵の精強さ見せつけん」

 一見足並みの揃っているように見える荊州南四郡の面々であるがその中に不満を持つものがチラホラといた。

 ???「黄忠殿、昔貴殿から聞いた劉備殿の話を聞く限り、このような相手の背を討つ不義の戦に投じて良いものだろうか?」

 黄忠「魏延ギエン殿の申すことはわかる。じゃがワシは今は、韓玄様に仕えているのだ。やむおえまい」

 魏延「了解した。今は何も言うまい。共に劉備軍に当たるとしようぞ」

 黄忠「かたじけない」

 20万の荊州連合軍vs7万の劉備軍の戦の火蓋が切って落とされる。まず動いたのは、金旋軍である。迎え撃つのは劉備軍の張飛将軍。

 張飛「この張翼徳を恐れぬのであれば、かかってこい」

 龔都「流石張飛様でやす」

 金旋「鞏志キョウシ、行くのだ」

 鞏志「殿。だから申したのです。劉備軍と戦うべきでは無いと。これ以上の被害を出す前に撤退を」

 金旋「ならん、お前がいかぬのであれば、俺が行く」

 鞏志「殿、何故わからぬ」

 5万の兵をもろともせぬ勢いで陣頭に立ち敵を葬る張飛の姿は、ついて行く部隊長たちの士気を高揚させた。金旋はこれを見て不利と判断し、戦場から撤退することとなった。次に動いたのは劉度軍である。迎え撃つのは、劉備本隊と鮮于輔軍である。

 劉度「不甲斐ないのう金旋は。どれ邢道栄ケイドウエイよ。お前の力を見せてやれ」

 邢道栄「お任せを。劉備軍よ。この邢道栄を止めてみよ」

 陳到「なら貴殿の相手、劉備軍の近衛隊長である陳叔至がお相手しよう」

 邢道栄と陳到は数合打ち合っても決着が付かない。だが、劉度軍が誇る邢道栄が打ち破らないということは劉度軍に大きな精神的負荷を与えることとなる。それだけでなく鮮于輔軍による兵の損失も響いていた。この結果、劉備軍の強さを思い知った劉度軍は撤退を余儀なくされる。

 劉度「まさか邢道栄が打ち勝てんとは全軍撤退じゃ」

 邢道栄「ハァハァハァ。この俺をここまで疲れさせるとは、勝負は預けたぞ」

 陳到「逃げるのか。待て」

 金旋に続き劉度まで撤退すると趙範が動き出した。迎え撃つのは義賢である。

 趙範「はわわわ。何故こんなことに。だが一戦も交えぬまま帰ろうものなら何を言われるか。ええいままよ。鮑隆ホウリュウ陳応チンオウ、任せたぞ」

 陳応「我らが義兄弟の武。見せつけようぞ」

 鮑隆「おぅとも」

 義賢は、2人の相手を田豫と太史慈に任せる。田豫と陳応、太史慈と鮑隆。数合打ち合い。力の差を思い知った陳応と鮑隆は敗走した。それを見て、趙範も後を追うように逃げ出した。

 陳応「押されている」

 鮑隆「劉備軍、よもやこれほどとは」

 逃げ出す2人を追おうとする太史慈を止める田豫。

 太史慈「待て、流さんぞ」

 田豫「太史慈殿、深追いするな。義賢が言っていた通り、力の差は見せつけた。今はそれで良いだろう」

 太史慈「田豫殿、了解した」

 残された韓玄は、3人の不甲斐なさを嘆きながら劉備軍へと攻撃を開始する。迎え撃つのは関羽将軍である。

 韓玄「全く不甲斐ない奴らじゃ。劉備などを恐れよって。ワシが相手してくれるわ。黄忠・魏延・楊齢ヨウレイ、突撃じゃ」

 黄忠「了解しましたぞ」

 魏延「今は何も言うまい」

 楊齢「2人とも休んでるが良い。この俺が相手してくれん」

 黄忠を迎え撃つ関羽。魏延を迎え撃つ周倉・廖化・裴元紹。楊齢を迎え撃つ徐盛。

 関羽「黄忠殿、貴殿ほどの者が何故、あんな男に従う?」

 黄忠「関羽殿、あの件で命令違反を咎められたワシを拾ってくれたのが韓玄様なのじゃ。恩に報いねばならん」

 関羽「それもまた義であるか。ならば、今はお相手しようぞ」

 黄忠「かたじけない」

 黄忠も魏延も何合か打ち合うと韓玄の元に引き、撤退を進言した。韓玄はここでの兵の消耗を良しと考えず今は黄忠の案に乗り撤退した。

 韓玄「まぁ、時間稼ぎは十分じゃろう。それにしても劉備軍か。いずれこの屈辱は晴らさせてもらうぞ」

 黄忠「(何も言わずに打ち合いに付き合ってくれたこと感謝しますぞ関羽殿。この借りはいずれ必ず)」

 魏延「(あれが劉備軍か。あのような信念のあるものたちと共に歩みたいものだ)」

 楊齢「もう少しであの生意気なガキを討ち取れたというものを。撤退命令が出ては従わないわけにもいかんからな」

 こうして、なんとか荊州連合軍も迎撃することに成功した劉備軍である、

ここまでお読みくださりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ