汜水関攻防戦(序)
汜水関に反董卓連合の面々が集結していた。盟主の袁紹、参謀の曹操を筆頭に袁術・孫堅・公孫瓚・劉備・韓馥・陶謙・孔融・橋瑁・王匡・劉岱・鮑信・張邈・張超・劉表と錚々たるメンバーが揃った。
袁紹「皆、檄文に応えて、よく集まってくれた。この連合軍の盟主を務める袁本初である」
袁術「従兄弟殿、支援はお任せください(何故、お前が盟主なのだ。腹立たしいが仕方ない。ピンチに陥ったら見捨てればよい)」
劉表「よろしくお願いしますぞ(黄忠に適当に任せるつもりであったが仕方ない)」
孫堅「必ずや董卓の専横から天子様を解放しましょうぞ(まとまりのない軍で大丈夫であろうか)」
劉岱「まぁこれだけの兵と将が居るのだ。のんびりしましょうや(飯さえ食えればどうでも良い)」
橋瑁「よろしくお願いしますぞ。(袁紹のやつめ。俺が集めたというのに手柄を全部持っていきおって)」
鮑信「頑張ります(袁紹は油断ならぬ相手だ)」
張邈「よろしくお願いします(孟徳の友として参戦を強制されてしまった)」
張超「よろしくお願いします(兄上に頼まれて参戦したがどうなることやら)」
孔融「頑張るとしましょう(手柄を立てねば)」
陶謙「ホホホ。ゆるりといきましょう(劉備殿が死なぬように支援するとしよう)」
王匡「俺に任せておけ(飯と略奪が楽しみぞ)」
公孫瓚「董卓軍など恐れるに足りぬ(ほぼ目的は果たした。のんびりとさせてもらうとしよう)」
劉備「義勇軍として精一杯頑張らせていただきます(天子様、今お助けします)」
韓馥「公孫瓚様の傘下として頑張ります(董卓の逆襲が怖いなぁ)」
袁紹「(審配から話に聞いたが公孫瓚め。反董卓連合を利用して韓馥を攻めるとは考えたな。しかも降伏させるとは侮れぬ男だ。いずれ河北を巡って争うことになろう)では汜水関に向けて進軍開始」
迎え撃つ董卓軍の面々。
華雄「胡軫様から連絡はあったか?」
徐栄「何も無しだ」
???「胡軫からの命令がないと何もできないわけ?お爺様に言いつけてやるんだから」
華雄「董白様!?どうしてこちらへ」
董白「あら、私が戦場に出たらダメなのかしら」
華雄「いえ、そういうわけでは」
董白「お爺様に恥をかかせないように見張りに来たのよ。負けたら承知しないんだからね」
徐栄「はっ(ワガママ娘が戦場に遊びに来てんじゃねぇよ)」
華雄「はっ(どうしろというのだ)」
汜水関に着いても諸侯が積極的に攻撃を仕掛けないことに苛立つ曹操は単独で汜水関を攻めることにする。これを見逃す徐栄ではなく待ち伏せにより曹操軍を壊滅に追い込む。
曹操「何故。攻めないのだ本初」
袁紹「孟徳よ。足並みが揃っていないのだ。仕方あるまい」
曹操「ふざけるな。遊びではないのだぞ。俺だけでも攻撃を仕掛けさせてもらう」
袁紹「孟徳、待て。勝手なことをするな」
曹操は袁紹の言葉を聞かずに単独で汜水関へ攻撃を仕掛けた。その結果甚大な被害を出し、許昌へと撤退せざる終えない。
徐栄「曹操軍が来たぞ。よし皆かかれー」
曹操「何!?待ち伏せか。皆冷静に対処するのだ」
夏侯惇「孟徳、ダメだ兵たちが奇襲により怯えてる」
夏侯淵「殿、ここは撤退するしかねぇぜ」
曹仁「しんがりは某にお任せを」
曹洪「殿、決断を」
曹休「叔父上は必ずお守りします」
曹真「叔父上、ここはお逃げください」
楽進「殿」
曹操「皆、無事に帰ってくるのだぞ」
全員が頷いたのを見た曹操は撤退した。数万いた兵は数百しか残らない甚大な被害であったが将は誰1人欠けることなく許昌へと帰還を果たすのであった。袁紹は曹操が徐栄の待ち伏せに会い敗走したことを聞く。
袁紹「孟徳の奴め、勝手なことをして敗戦とは何を考えているのだあの馬鹿者」
袁術「袁紹が厳しくしたからではないですかな」
袁紹「袁術、俺は連合軍の盟主だ。呼び捨てにするでないわ」
孫堅の兵「袁紹様、兵糧を前線にお願いします」
袁紹「うむ。袁術よ。すぐに孫堅に兵糧を送るのだ」
袁術「はいはい、わかりましたよ(孫堅に兵糧など送ってやるもんかよ。敗走させてさらに袁紹に責任追及してやる)」
義賢は、あまりにもまとまりのなさすぎる連合軍に呆れていた。
劉備「丁、どうしたのだ」
義賢「やはりこうなってしまいました。まとまりのない軍で董卓軍に勝とうなど舐めていると言わざるおえない」
関羽「うむ。義賢の申す通りぞ」
張飛「でもよ。どうすんだ」
田豊「袁術が孫堅に兵糧を送るとは思えません。ここは我々が孫堅軍に兵糧を届けて救援するのが良いでしょう」
麴義「汜水関に劉備軍ありと知らしめましょう」
張郃「この張儁乂の武勇、披露しましょう」
田豫「頼もしい仲間が増えたな」
鮮于輔「俺も数に入ってるであろうな」
簡雍「影が薄くなっておりませんかな」
麗「そう思うのでしたらもっと気張ってくださいな旦那様」
周倉「兵糧の調達なら任してくれ」
廖化「この辺には動物がたくさん居るようですからな」
龔都「一狩りと行きやすか」
劉辟「張飛様の作る美味しい肉が食えるのか」
何儀「鹿が食いたいな」
何曼「いやいや、そこは猪だろう」
黄邵「兎も美味しいですよ」
劉備軍は、孫堅軍の元へ向かう道中で動物を狩り兵糧の確保をするのであった。何故このようなことをしなければならなかったのか。それはこの戦場において全ての兵糧を袁術が管理していたからである。




