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えっ俺が憧れの劉備玄徳の実の弟!兄上に天下を取らせるため尽力します。  作者: 揚惇命
2章 反董卓連合

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馬騰軍vs牛輔軍

 公孫瓚軍が韓馥軍と戦っていた頃、長安ちょうあんでは董卓軍の牛輔率いる軍と馬騰軍が戦を繰り広げていた。

 馬騰「クソっ奴らめ進軍を阻みやがって許せぬ」

 ???「義兄よ。焦るでない」

 馬騰「韓遂カンスイか。此度はお前にも従軍してもらっていたのであったな」

 韓遂「うむ。それにしても董卓のやつ娘婿の牛捕に兵を率いらせて、李傕・郭汜・張済チョウサイ張繍チョウシュウ樊稠ハンチュウ李蒙リモウ王方オウホウ賈詡カクとこれ程の兵を用いて。長安を守備しているとはな」

 馬騰「董卓め。ぐぬぬぬ」

 馬超「父上、某にお任せを必ずや突破してご覧に入れまする」

 いうや否やかけだしていく馬超。

 馬騰「待て。孟起。ええい血気にはやりおって。龐徳、頼めるか?」

 龐徳「御意」

 龐徳が馬超を追って行った。

 牛輔「猪武者共め。長安は抜かせぬぞ。田儀デンギよ。食い止めて参れ」

 田儀「えっ!?。俺ただの書記官なんですが」

 李傕「牛捕様が行ってこいって言ってんだよ。聞けねぇってのか?」

 田儀「ヒィー行ってきます」

 牛輔「伍瓊ゴケイ周毖シュウヒ、お前たちにも挽回する機会を与えてやる。馬騰軍を食い止めよ」

 伍瓊「そんな!?」

 周毖「腹が」

 郭汜「あぁん、テメェら牛捕様の命令が聞けねぇってのか。誰が董卓様に便宜図ってくれたと思ってんだ。あぁ」

 李傕「もちろん、断らねぇよな。やれるよな」

 伍瓊「はぃー」

 周毖「行ってきますぅ」

 賈詡「流石、牛捕様、絶対に負ける奴らを捨て駒として突撃させて相手の士気を上げて奥深くに誘い込む策ですな」

 牛輔「あぁ、3人とも寝返っても痛くもねぇ。寝返ったら寝返ったで殺せば良いだけだからよ」

 賈詡「まぁあの猪武者に3人とも討ち取られるでしょうな」

 牛輔「ククク」

 素敵な笑みを浮かべる牛捕と賈詡であった。

 馬超「我が名は馬孟起。賊どもめ成敗してくれる」

 田儀「あんなのに勝てるわけないよー」

 馬超「むっ敵将か」

 馬超の槍にて1合と打ち合わずに突き殺される田儀。

 馬超「敵将討ち取った。なんだなんだ、董卓軍もこんなものか」

 さらに前進する馬超。

 伍瓊「来たー。どうしたら良いんだ」

 馬超「むっ敵将か」

 オロオロとしながら剣を振るう伍瓊の剣を弾き飛ばして槍で突き刺す。

 伍瓊「ギャァーなんでこんな目に」

 馬超「敵将討ち取ったー。本当にこれが董卓軍か?」

 なんとも言えぬ不安を感じながらもさらに前進する馬超。

 周毖「ヒィーもうここまで。敵うわけない」

 背を向けて逃げ出す周毖の背に槍を突き立てる。

 馬超「戦場に出たなら逃げるな。董卓軍とやらは雑兵の集まりか。この馬孟起の槍を止められる者はいないのか」

 賈詡「ようこそ、死地へ」

 李傕・郭汜・張済・樊稠に囲まれる馬超。

 馬超「卑怯な。男なら一騎討ちにて相手をせよ」

 賈詡「ククク。君みたいな若い猪武者を討つにはこうやって取り囲むのが効果的なんですよ」

 李傕「そういうこった」

 郭汜「へへへ」

 張済「君みたいな若い将を討ち取るのは忍びないがこれも戦場では仕方のないことだ」

 樊稠「グヘヘ。ということでチェックメイトだ」

 馬超「くっ流石に1人1人なら余裕の相手でも4人の将と数百人規模に囲まれるとキリがない」

 龐徳「若様。御無事ですか?」

 馬超「龐徳!?お前なんでここに」

 龐徳「拙者は若様の守役なのです」

 急な兵の乱入により乱戦となり馬超は命からがら龐徳に救われる形で戦場を離脱することに成功した。

 賈詡「あの若い猪武者の討ち取りとはなりませんでしたか。まぁ良いでしょう。このまま馬騰軍を押し返すとしましょう」

 牛輔「勢いの無くした兵など造作もないわ。李傕・郭汜、一思いに潰して参れ」

 李傕「お任せください」

 郭汜「とっとと馬騰軍を蹴散らして、虎牢関ころうかんの防衛に行かないとだな」

 馬超と龐徳を欠いた馬騰軍は総崩れとなる。

 馬騰「クソー董卓如きに2度までも。次こそ必ず必ずその首討ち取ってくれる」

 韓遂「義兄よ。今は逃げることが大事だろう」

 馬騰「うむ。この雪辱は必ず必ずや晴らす」

 馬騰軍はこの敗戦により反董卓連合への合流は叶わなかった。西涼鉄騎せいりょうてっきという精鋭部隊も数多く失った。

 馬騰が天水に無事に帰ると先に帰っていた馬超たちに迎えられる。

 馬超「父上、血気にはやり、戦をダメにしてしまいました。申し訳ありません」

 馬騰「良いのだ。お前が無事で良かった。龐徳よ。孟起のこと、助かったぞ」

 龐徳「殿の御子息の命を守るのが某の役目と心得ております」

 馬騰「うむ。これからも頼むぞ」

 龐徳「御意」

 牛輔軍は馬騰軍を散々に蹴散らすと虎牢関の防衛に向かうのであった。

 牛輔「フフフ。ハーッハッハッハッ。馬騰軍など大したことなかったな。むしろ邪魔者を排除してもらえて万々歳だ」

 李傕「全くそうですなぁ」

 郭汜「歯応えがなくて物足りないぐらいですな」

 張済「まぁ準備運動になったのでは無いですか」

 樊稠「略奪もできましたな」

 張繍「叔父上にとっては、あれが準備運動!?」

 李蒙「馬騰軍の弱さに拍子抜けですな」

 王方「カカカ。まぁ、追い立てと略奪にしか参加してねぇけど」

 賈詡「欲を言えば討ち取りたいところでしたがまぁ再起不能まで叩いておいたのですから上々と言えましょう」

 牛輔「義父上をお待たせするわけにも行かない。虎牢関へ参るとしよう」

 洛陽に向かうための大事な関の2つ、これを守るために董卓は胡軫コシンを総大将に虎牢関に呂布、汜水関に華雄と徐栄を配置することで、守りを固めていた。

ここまでお読みくださりありがとうございます。

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