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⑦押してダメなら……引いて……

 俺も扉に手を当てて押してみるが、オルカの言う通り確かにビクともしない。


「ヒロト~。もう一度私の能力あげてよ~、そうしたら今度こそ開けられるよ」

「ダメだ。無理に能力を上げると身体がぶっ壊れてしまう」

「え~。ならどうしたらいいの~」

 

 頭を抱えて悩むオルカ。

 俺だってオルカの願いは叶えてやりたい。

 しかし、これ以上の能力向上はオルカの体に負荷をかけてしまう恐れがある。


 俺はもう一度扉に手を触れる。

 当然だが俺が押しても動かない。

 その時、扉の内側にちょうど指がかけられそうなぐらいの空間があった。

 

(まさかな………)


 俺は僅かな期待を込めて、その場所に指をかけて軽く引いてみると、目の前の重厚な扉が地響きを立てながら開いていく。


「嘘だろ……………」


 押してダメなら引いてみな、とも言うがこうも簡単に開いてしまうとは。


「オルカ! 開いたぞ! …………って」

「あうあうあうあ~」


 あまりの簡単さにショックだったのか、オルカの表情は今にも泣き出してしまいそうなぐらいに悲しげだった。



「こんなに簡単に開いてしまうなんて……………」

「もういいだろ。とりあえず、前に進めているんだから」


 さっきからブツブツと呟くオルカ。

 どうやらさっきの扉の件が相当悔しかったらしい。

 

 だがここからは攻略していない道だ。

 危険ということはオルカも理解しており、率先して俺の前を歩いてくれている。

 どうやらオルカは相当身体能力に自信があるらしく、ほとんど罠を回避できると自負している。


「それにしても何も無いな」

「そうだね。こうも逆に何も無いと不安だね」

 

 先頭を歩いてもらっているが、先程から罠らしいものに一切遭遇していない。

 危うく気を抜きかけたその時。

 オルカが歩いたその場所の後にカチッと音がした瞬間。俺の足場が消える。


「ッーーーーー」


「ヒロト‼」


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