①さらば烈火の猛牛
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「ヒロト、おまえ今日でクビ」
突然の団長であるフィンクスの言葉に俺は耳を疑った。
俺が反論する前に更に隣から横やりが入る。
「どうしてって顔しているけど。あんた。うちのやり方と全く合ってなさすぎなのよ」
フィンクスの長年の相棒であるルーナが更に俺に言い寄る。
確かにルーナの言っていることは分かる。
俺はここのやり方に背いている。
本当はやり方が俺合わなかったわけでは無い。
フィンクスやルーナのやり方が有利に進むように作られている理不尽に合わなかったのだ。
俺の夢は自分のギルドを作る事。
昔から貧しい家庭に住んでいた俺はとにかく金がなかった。
それでもあらゆる面で時間を作り出して努力を重ねて今のギルドにいるのだ。
俺のいる烈火の猛牛は団長であるフィンクスが作り上げたこの街最強の集団だ
経験を積むために来たが、入ってみてからは本当に理不尽だらけだった。
雑務に整備。食事だって最初はまともに食わせてもらえなかった。
あまりのストレスに何度も体調を崩してきた。
俺は気力だけで耐えてきたが、今までに耐え切れなかった何人もの団員を見送っている。
俺は期待を込めて入団したので、ずっと我慢して従ってきたが、すでに限界を超えていた。
それなのに…………。これはあんまりだろ…………。
俺は周りのみんなの顔を見たが、すぐに顔を背けた。
恨むことは出来ない。こいつらだって限界に近いほどにボロボロなんだ。
それでも理由があって烈火の猛牛を失うわけにはいかない奴らばかりだ。
だったら。もう。俺の居場所はここにない……。
「わかった団長。俺はここを抜ける」
俺は肩を降ろして受け入れる。
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