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回収①

 昨日の計画通り、朝から魔石と鉱石の回収に向かう。


 ソフィーは眠たそうにしているが、俺の前で馬にまたがり、ちゃんとバランスを取っている。


 馬車用に馬を二頭買っていたので、一頭はハリエットが、もう一頭は俺とソフィーが乗っている。


 ハリエットは乗馬が上手い。出発したときは一人で進んでしまったので、こちらにペースを合わせてもらっている。



「石は逃げないのでゆっくりでも大丈夫でしょう」



 そうは言うもののハリエットの乗馬には無駄がないので、ついていくのでやっとだ。


 アーガルムを出て森を結構進んだところで、なんとなく見たことのあるような景色だと感じた。既視感というやつだ。


 最近外に出るようになったし、森に入ることも多かったからだろうか。それにそもそも森はどこもかしこも同じような景色だ。



「ここです」

 ハリエットが止まった。



 目の前には洞窟があった。



「この洞窟の中に魔物がいて、魔石や鉱石があるのね」

 ソフィーが軽やかに馬から飛び降りた。目が覚めたようだ。



 ハリエットと俺は馬の手綱を木にくくる。


 改めて洞窟を見る。


 うん、これは昨日、ゴブリンを焼き払った洞窟だ。


 ハリエットが見つけた場所ってここだったのか……。



「おかしいですね。今日は魔物の気配がありません」

 ハリエットが首をかしげている。


「行くしかないわ。さっさと終わらせてしまいましょう。純也! 小さい炎で明かりをちょうだい」


「はいはい」



 ここには魔物がいない。何も怖くない。



「大丈夫でしょうか?」


「気配がないんだろう? 大丈夫じゃないか?」



 昨日、ゴブルさんやウィーズさんから聞き取りをしている最中にハリエットはここに来たのだろう。


 その後に俺が来てゴブリンを焼き払ったということか。


 指に小さく炎を出現させる。


 ハリエットは洞窟に来るとわかっていたので、たいまつを用意していた。


 その明かりを頼りに進んでいく。


 昨日来た洞窟に今日も入る。なんか不思議な感じだ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] すれ違い…これはよきすれ違いでしたね。 っていうか危なっ! [一言] ハリエットの優秀さ、真面目な可愛さにキュンとして、浮気心がわいてきております。 ソフィーちゃん、そろそろ出番ですよ………
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