設定魔
前回も触れましたが、元々はゲームデザイナーを目指していた関係で、細部まで設定作りに拘っていた時期があります。
巷間には様々なTRPGシステムがありますので、特徴的なシステムを構築する発想がなくゲームデザイナーは断念。作成した世界観を流用して物語を描いています。
設定を細部まで詰める労力は物語を進める以上に手間と時間がかかりますが、矛盾を起こして整合性を保とうと躍起になるよりは遥かに有意義な時間の使い方と思っています。
一例を挙げると八牙帝國記は、隼人と瑞穂たちが冒険者として旅した物語(設定のみ)を前歴として持ち、昇も領主に収まるまでの紆余曲折(短編設定)があって、そもそもの戦乱が始まった原因や周辺諸侯の来歴なども漠然と設定作りしてあります。
以前、「結末を決めてから物語を構築する」と書きましたが、八牙帝國も滅亡までの年表が存在し、その後の戦乱の時代を描いた物語も存在します。
全ては設定から始まり、そして設定へと還ります。この設定作りに様々な資料を読みました。
差別の歴史なども重要です。陰影を付けることで、世界観に奥行きを持たせられますから。なお言われなき差別には反対の立場ですので誤解なきよう願います。
奴隷の登場する物語を書いたことはありませんが、奴隷制度については研究しています。書くとすれば、奴隷解放に至る物語でしょう。奴隷商人なんて職業、私は認めません。
これも職業差別ですが(笑)




