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不遇職

忘れかけた奴なんてでてこなかった!!忘れて構いません!!記憶よー消えろー


 宿に戻り、先程得たことについて話し合った。



  「まさか1日でここを出るとはおもわなかったんだけど......」



  「まぁ、仕方ないだろ??あの話聞いてこの国にいられるほど神経図太くは無いしな」



  「ご飯は食べれたけど、結局他の買い物はできなかったね〜」



 俺達はダッグと別れたあと、どこにも寄り道をせずに真っ直ぐと宿に戻り速やかに部屋に入った。もちろん施錠もしたぞ??



  「そういや、食っただけで買い物忘れてたな......でも、この国品質悪かったりぼったくられそうだから違う国でしよーぜ?だからそれまでは現状で我慢、な?」



  「分かったよ...この国の人なんか怖い雰囲気していたし」



  「てか、お金のこと聞いていて良かったよね。まさか金貨1枚で日本円の通貨の10万位?だとは思わなかったよ......そう考えるとあの王様百万くれたってことになるんだよね??そこまで悪い人じゃないのかな??」



  「ナツねぇ??いくつか簡単に言うぞ??ここに勝手に呼び出した挙句勇者じゃないと分かり落胆される。金貨10枚は多いように思えるけど、ここで生きていく準備金と考えれば普通にな少ないから。日本でも100万で1年間3人では生きてくこと出来ないだろ??あと、単にこれ誘拐だから。王様(笑)ただの誘拐犯だから」



  「なっちゃん。あいつ俺達のこと騙そうとしてたんだよ??あと、戦争に勝手に巻き込もうとしてたんだよ??」



  「「本当にいい人??」」



  「あー、うん。アウトだね......そうか、これ誘拐みたいなもんだね。規模が違うけど......あと、百万って高いと思ったけど私達3人の価値が百万って考えると少し酷いね。あの王様から見たらそんなに価値ない人間ってことなんだなぁ......」



 百万は高いように思えるけれど俺達は日本に仕事、平穏、友人、大切な物、夢、部活、全て捨てることを選ばなければいけなかった。足掻く権利すら与えられないまま......



  「まぁ、それよりどこの国行くかだよな??近いとこがいいんだけど、どこだっけ??」



  「さっきダッグの説明聞きながらスキルで確認したけど南、ディエスが近いかな??」



  「じゃあ、もう行こうよ!!はやいことに越したことないよねっ!!あ、ここに滞在する予定でしはらったお金どうするの??」



  「そうだね、じゃあもう行こうか。あと、お金は諦めようか......理由問い詰められても困るし」



  「勝手にこの宿出るの悪いから、出る時店の主人に話すのはナツねぇな??この中で1番年上に見えるのナツねぇだし。ユーでもいいけど、いざなんか言われたとき口を滑らせるだろうしな」



 1日だけど宿に世話になったことは間違いないし、勝手に客がいなくなるのも店的には困るだろう。


 

 別に滞在しなかった分のお金を返せってわけではないからナツねぇが軽く礼を言うとすんなりと宿を出ることができた。



  「これ言おうか迷ってたんだけど、歩いて行くつもりなのか??車なんてここにないだろ??」



  「いや、車はないみたいだけど馬車はあるよ。乗り物についてだけど少し人の記憶を覗いたんだよね......」



  「え?俺は歩くと思ってたよ??」



  「あれ?人の記憶を見るの嫌って言ってたよな??」



  「嫌だけどさ、そんなこと言ってられる状況じゃないし、使えるものは使うよ......大丈夫覚悟はその内固めるから」



  「......あまり無理すんなよ」



  「あ、じゃあ、嘘ついてるかは俺が判断するね〜。なっちゃんと違って見るわけじゃないから辛くはないとおもう!!」



  「そうして貰えると助かるかな」



 ユーの特殊スキルには超直感がある。相手の考えを見るわけじゃないから、精神的負担もかなり軽減されるだろう。ナツねぇだけに負担をかけるわけにはいかないし、俺は見抜くのはすぐには出来ないしな......なんとなく嘘かなーってのは今まで色んなやつと話してて分かることもあるけどな??どうせなら信頼が持てるスキルの奴がしたほうがいいだろう。



 少し歩くとかなり大きな馬車を見つけた。どこに向かうかを御者に聞くとディエスと答えた。俺達が目指す方向だ、幸先がいい。どのくらいかかるのかを聞くとここは国の端に近いから着くまでには1日あれば付けると答えた。



  「私達もディエスに行きたいんですが、乗せてもらっても構いませんか??」



  「金を払うなら問題ない」



  「では、お願いします」



 馬車の中に入ると先客が5人いた。俺達は後ろの方の端に腰をおろした。



  「ちょっと、人がいるなんて聞いてないんだど...ナンテコッタ(コソコソ)」



  「でも、悪い人じゃないと思うよ〜(コソコソ)」



  「いい情報源になってくれねーかな(コソコソ)」



 3人にしか聞こえないように話していると向こうから話しかけられた。



  「もしかして君たちもディエスに向かうの??」



  「あ、う...」



  「えぇ、そのつもりです。あなた達もディエスに御用ですか??」



 話しかけてきた人は白いローブを纏った優しそうな女性だった。答えると次はスキンヘッドの男が話しかけてきた。



  「用があるんじゃなくて、依頼が終わったから帰るって感じだな!!お前らはディエスに用があるのか??」



  「いえ、この国の噂があまりよくなかったのでディエスに行くことにしたんです」



  「そうか!!あ、俺らはシルバーってパーティを組んでいて、俺はライガーだ。このパーティのリーダーでもある。あ、おい、お前ら挨拶しろ!!」



  「マリアよ。よろしくね」



  「アイシャです。よろしくお願いします!!」



  「ロイです。よろしくお願いしますね」



  「オルソだ。よろしく」



 最初に話しかけられた白いローブの人がマリア。元気そうで剣を持った女性、アイシャ。黄緑色の長い髪を一つに束ねた男、ロイ。屈強そうで無口な男、オルソ。よし、覚えた。そして、マリアが魔法使い、アイシャが剣士、ロイがアーチャー、オルソがタンクだと教えて貰った。また、それぞれランクはAクラスだそうだ。



  「お前らの名前を聞いてもいいか??」



 俺らは軽く自己紹介した。あと、ギルドについても聞くと、アイシャが説明してくれた。ギルドは1度入ればどこのギルドの依頼もうけることができる。けど、ランクが低いと受けられない依頼もある。依頼を成功すると記載されているお金が貰えること。冒険者には誰でもなることが出来ること。パーティを組むことが出来ること。ランクが低いと断ることのできない依頼があることなどがあるそうだ。



  「君たちはまだ冒険者じゃなかったんですか??」



  「......そうですね。なりたいんですけど、私たちでもなれるんですよね??」



  「冒険者か〜楽しそうだねっ!!」



  「......いえ、そちらの女性には無理ですね。冒険者になれるのは15歳ですので......昔は大丈夫だったのですが、君たちに言うのはどうかと思いまけど、危険をおかす者が多く死亡率が高くてですね......年齢制限がついたんですよ」



  ((あっちゃぁ......))



  「......あ゛ぁ゛??じゃあ、俺でもなれるよなぁ??あと、(女だったけど)俺は男だ!!」



  「「「「「え?」」」」」



  「(まさか全員勘違いしてたの......??)あの、ヒガンは今、18歳ですよ??あと、本当に性別は(今は)男です」



  「(ひぃ君、仮面取れちゃってるよー)そうだよ〜1番上がなっちゃんで2番目がひぃ君、下が俺だよ!!」



 あまりの失礼さに軽く切れると、シルバーのメンバーは揃いも揃ってポカーンとしている。



 この際、女に見えたのはいい、だが、大学生を中学生と間違えるのだけはどうかと思う。しばいてやろーか??よし、もう仮面なんて捨ててしまおうか!!と、そう思ってるといち早く復帰したロイが口を開いた



  「......嘘、でしょう??」



  「(にっこり)事実だが??なんなら着ているもんとっぱらってみせようか??」



  「「「「(ガクガクブルブル)」」」」



  「服脱ぐのはやめてね、ヒガン??」



  「ひぃ君〜そろそろ許そー??」



  「......分かった」



 そんな嘘なんかつくわけないだろ、解せぬ。また、服を脱ぐってのは3割冗談だったんだが、とめられてしまった。



  「その、勘違いしてて悪かった。あと、お前そんな話し方だったんだな。以外で驚いた!!」



  (((あ、やっと復活した...)))



  「そこはよく言われるけど、TPOは考えて話し方変えるし、話し方なんて人それぞれだろ??言いたいこと伝わればある程度は問題なんてないんだから」



  「そりゃそうだな!!そういや、お前らは冒険者になりたいんだっけか??」



  「あ、はいそうなんです!!」



  「あなた達は職業きまっているんですか??」



  「決まってるよ〜。俺が格闘家で、なっちゃんがアーチャー。ひぃ君が魔物使いだよ!!」



  「......よりにもよって不遇職だけか」



  「オルソさん、不遇職ってどういうことですか??」



 ナツねぇがオルソの言葉を拾った。......不遇職か、まぁ、予想道理だけどな!!



  「格闘家は接近戦に強いが、敵に近い分怪我もしやすい。弓は中途半端な技術だと邪魔にしかならん。魔物使いは魔物がいなければ役に立たない。それに、魔物を従えられる魔物使いなんて見たことがない、どこもトラブルをおこしている。だから邪魔だ」



 うわーコイツめっちゃハッキリ言ったぞ。ここに魔物使いいますけどー!!てか、よく本人の前で言えたな!!鋼メンタルか貴様っ!!てか、魔物を従えられる魔物使いがいないってどういうことだ??



  「あの、でもロイさんも私と同じアーチャーですよね??」



  「えっとね、ナツナちゃん。ロイはエルフなんだ。だから、弓の扱いにも長けてるんだよ。オルソの言い方はきついと思ったかもしれないけれど、エルフ以外で弓に長けている人はランクが高い人しか私は見たことがないよ」



  「格闘家もそうよ。ユキさんは確かに筋肉がありますが、正直、強そうには見えないわ。闇雲に魔物に近づいても怪我をするので、きっと心配をかけるのではないかと」



  「なぁ、ヒガン。魔物使いは正直に言ってやめた方がいい。オルソの言った通り、魔物を従えられる魔物使いはいない。当たり前だ。人間と魔物では生活が違いすぎるし、そもそも意思疎通ができない」



 言いたいことは分かった。ちゃんと根拠があって、本当に心配してくれている......けど、



  「......分かっただろ、職業をかえたほうがいい」



  「「「......え?なんで??」」」



  「君達、聞いてたんですか?!」



  「ロイさん、聞いてましたよ??技術が足りないなら強くなれるよう、たくさん練習します。一応、人でも強い人いるんですよね??なら、私の力の限界を勝手に決めないで欲しいです」



  「うんうん。勝手に強そうには見えないとかさ〜......あまり、舐めないでよ。筋肉は付けばつくほどいいって訳じゃないし。それと、確かに格闘は相手と向き合って戦うから危ないのは知ってるよ??ずっと、その世界で戦ってきたんだから」



  「心配してくれたのは嬉しい。けど、変えるつもりないから。ごめん。あと、無理に従えさせるつもりはないぞ??一緒に生きてくれる子を探すから。今までいなかったんなら、俺がなればいいってことだよな!!」



  「......馬鹿が」



  「ほんとに、それでいいのか??」



  「馬鹿でもいいよ。でも、これ()だけは譲れない」



  「「俺も」」



  「忠告はしましたからね。後悔しないようにしてくださいね」



  「でも、そういうの私は嫌いじゃないかなぁ!!」



  「もし、怪我を負ったらしっかりポーションを忘れず飲んでくださいね??忘れちゃダメですよ!!」



 ほんとにいい人達だなぁ。けど変えるつもりは毛頭なかった。考えて選んだのがこの職業だったんだから、迷う必要なんてない。ケ・セラ・セラ(なんとかなるさ)ってことでいいよな??それに、できないことは誰かがカバーして補えばいい。1人じゃないしな!!




ケ・セラ・セラ......なんとかなるさ。



読んでくださったがたありがとうございます!!


シルバーパーティ!!オルソの性格がきついと思った人。手ぇあげてぇーヾ(o´▽`)ノ ハーイ☆


言ってることはめっちゃわかるんですけどね??ツンデレが9:1みたいな感じだと思ってくださいねー。


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