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ALT杯決勝 その8

遅れてごめんなさい!!!

ヒバナとの戦闘すっごい難しかった……

さて、どうするか……

『しらす』

『お、な~に?』

実は、調教(テイム)の効果で、テイムモンスターとは念話ができるのだ!

……さっきの学校で試したらできてすっごいビックリした。

『とりあえず2人で攻め続けてヒバナが攻勢にまわれないようにするよ!』

『りー』

うん、作戦ともいえないようなものだけど、ぶっちゃけこれぐらいしかできない。

てことで一旦攻め続けてみて反応をみよう。


……ばけもんでしょあれ。

あれから数分後、私たちは小さい傷を与えることはできても、決定打がいっこうに入らない。

なにがすごいって、私たちの斬撃に合わせて弾丸を打ち込むことで軌道を逸らしたり、迎え撃ったりしてるんだよ……

いや、うん、は? て思うでしょ? でも現実なんだなーこれが。

……マジわけわかめ、結構な速さで振られる刀、その側面に銃弾を当てるって、なにそれ。

「……マジわけわかめ」

「これでも突撃兵のナンバーワンプレイヤーなんで、ね!」

呼吸を整えるために私としらすが同時に離れた瞬間を突いてこちらへ突撃してくる。

「くっ!」

神罰を投げ、その爆炎で視界を遮りヒバナの後ろに転移、何回も繰り返した流れ。

でも、今回は違った。

「甘い!」

転移を読み、ヒバナが転移をした瞬間の私に銃弾を撃ち込む。

これは避けれない。

だったら……

「な、めんな!」

ダメージを受けながらもヒバナの利き腕である右手を切り落とす。

その後の爆発もあって、右腕を完全に破壊できた。

しかし、代償として私のHPもレッドゾーンに突入した。

ヒバナは利き腕をなくし、私はあと4,5発受けたら死ぬ。

若干リスクが大きい気がするけど、まぁあたらなければどうということはない戦法でいこう。

「はぁぁぁぁ!!」

気合を入れ直して、再度接近戦を試みる。

ヒバナの速度なら近づかせないこともできるはずなのにそれをしないのは、強者の余裕ってやつ?

……いいね、その余裕、後悔させてあげる。


あれから2分後、ついに恐れていたことが起きた。

「にゃ?」

バフンという音とともに、辺りが煙で包まれる。

それが晴れると……愛らしいラグドールの姿に戻ったしらすがいた。

「あっちゃー、ごめんね、弟子ちゃん」

これには私も動揺を隠しきれず、僅かに隙ができる。

当然それをヒバナが見逃してくれるわけもなく……

「残念だったねトーカちゃん、わたしの勝ち♪」

私の体はハチの巣にされた。


ヒバナに撃たれたと思った次の瞬間、開会式の時の噴水広場に戻ってきていた。

目の前には巨大なスクリーンがあり、そこには『GAME SET』の文字と、満面の笑みでガッツポーズをするヒバナが映っていた。

「…………んなぁぁぁぁぁぁぁ!! 負けたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

すっごい悔しい。

急に叫んだ私に周りの人がギョッとするが、そんなことも気にならないぐらい悔しい。

最近ちょっと負けなしすぎて、調子に乗ってたのかもしれない。

さっきのヒバナ戦でも、どっかで「まぁなんとかなるっしょ」なんて思っている自分がいた。

そんなことを思っていると、ヒバナが戻ってきた。

「トーカちゃん」

「ん、なに?」

精一杯普段通りの自分を演じ、感情を押し殺す。

こうでもしないと、普通にヒバナと向き合えない。

「ふっ、お主もまだまだよのう」

「なっ!」

「まぁ精々精進なさい、あーはっはっはっはっは!!!!」

「……」

「え、なに? 悔しい? 悔しいんですか? プークスクス、所詮トーカちゃんはその程度の実力しかないんだよ! プークスクス」

どこかでブツッと何かが切れる音がした。

「は~な~び~!」

「ちょ、実名!? なに!? ガチギレ!?」

これは、うん、キレていいよね。

久しぶりにカッチーンときた。

変換を使ってヒバナを鉄格子の中に叩き込む。

当然オリハルコン製、硬さには定評があります。

「ちょ、なにこれ!? かった!?」

無言でヒバナが入った牢屋を引きずっていく。

目的地は……アルカミスタでいっか。

あそこなら見た目怖いエネミーがいっぱいいるからちょうどいい。

牢屋を大広間に置き、その周りにデージーさんから貰ったエネミーをおびき寄せる液体を撒く。

ついでにヒバナにもぶっかけとこ。

「いまのなに!? そしてここどこ?」

「じゃ、ヒバナ。また会おうね」

「へ? ちょ、ちょっとトーカちゃん、どこ行くの!? ねぇ、ねぇってば! おいてかないで!」

ログアウトしてっと、いつヒバナがログアウトしてきてもいいよう花火の部屋でまっとこ。

このあとめちゃくちゃ折檻した。

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