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ALT杯予選 その4

「な、んで……」

「にゃっはっは、どう? すごいでしょ?」

すごいっていうか、その……

てか大鎌もってるってことは魔導錬金術とかのスキルも使えるってことでしょ?

……それ、ヤバくない?

「まぁ1日10分だけなんだけどね~」

そういっていつものようににゃはっはと笑うデージーさん。

……なんかこの人見てると悩みとかなんも考えなくていい気がしてくる。

「それに私今もテイムモンスター扱いだから弟子ちゃんに逆らうようなことはできないけどね~」

「あっそう」

「うんうん、だから安心してね、ご主人様♪」

「……はぁ」

「さてっと、近接戦するんでしょ? さぁさぁ行こうYO!」

ま、いっか。害はなさそうだしね。


「……なにあれ」

最初のドローンはあの爆発に巻き込まれて壊れちゃったからホムンクルスを使って偵察をしてると10数人に囲まれているザックスさん、だっけ? がいた。

ちなみにホムンクルスはねずみ型で、デージーさんがミィキーって名付けてた。

……やっぱりデージーさん絶対わかって言ってるよね、この前のやつとかも。

閑話休題。

そのあとザックスさんが大剣の武器スキルを使って突進すると同時に前方にいる3人を撃破。

次に周囲を吹き飛ばすタイプの武器スキルで近くにいた4,5人をキル。

最後に相手の銃弾を躱したり弾いたりしながら近づいていき残りを討伐した。

「……なにあれ」

「大事なことだから2回言ったの?」

「あ、うん」

ん~、どうやったらあれを倒せるか……

「これで……行けるかな……?」

「お、もう思いついたの? あいも変わらず速いね~」

「ん、ありがと」

向こうはまだ私が接近戦をできることを知らない、だからそこをつく。

「まずデージーさんは私の近くに絶対見つからないように隠れてて」

「あいあ~い」

「そしたら私は周りに罠を張るけどひっかからないようにね」

「りょ~かい!」

「ちょうどいいタイミングを探して参戦よろしく。細かいところは……まぁ臨機応変に!」

「さーいえっさー」

さぁ、作戦開始!


「よぉ嬢ちゃん」

「ッ!」

来た! できるだけ驚いてるように演技して、戦えることを隠さなきゃ。

「ほんとえげつない罠張るなお前、突破すんのにくっそ苦労したぜ」

「嘘……あれ突破したとか……」

「ホントは娘と同い年ぐらいのアンタを殺りたくはねえんだが……わりぃな嬢ちゃん、これも戦いなんでね」

そういってあの時見た突進系のスキルで大剣を振るってくる。

それに合わせてこちらはザックスさんを前後から挟むよう事前にセットしといた転換の針を飛ばす。

「なっ!」

それを体を捻ることで躱すザックスさん。

しかしスキルを強制終了させたことで体制を崩せた。

変換でいつもの爆裂剣を2本創りながらザックスさんに肉薄し、刀を振り下ろす。

「ふっ!」

しかし大剣で迎撃され、STRの差から弾き飛ばされてしまった。

「へぇ、やるじゃねえか。それにさっきの針、ありゃあなんだ?」

あれの危険性に気付くとは、おぬしやるな!

「いつもならあれぐらい無視するんだがなんとなくあれはあぶねえ香りがしたんだ」

「……教えるわけないじゃん」

「ま、そりゃそうか、ほんじゃ第2ラウンド行くぜ!」

急激な加速、そして目の前で急停止し、回転しながら大剣を振るってくる。

それを私は後ろに倒れこむことで回避し、バク転の要領で体制をを整えつつ靴に仕込んだ短剣で蹴りを放つ。

それをザックスさんは大剣で受け止めたため爆発が起こる。

「んなっ!」

今のは神罰だから互いにダメージはない、けど目の前で爆発が起こったら当然驚くからそこをついて追撃する。

「甘い!」

「うひゃっ!?」

しかしザックスさんは即座に大剣を私の方へ投げつけてきた。

び、びっくりした~・・・・・・でも自ら武器を投げるなんて、むしろ不利になるんじゃ。

「残念ながら俺は本来こういう戦闘スタイルなんでね」

「なっ!」

今度は私が驚く番だった。

ザックスさんの周りに剣や槍、斧など様々な武器が突き刺さっている。

「ほぉら、まずはこいつだ!」

そういって手に取ったのは2本の剣、どうやら私に合わせるつもりらしい。

そっちが本気を見せるならこっちもそれ相応の対応をしなくちゃね!

デージーさん戦のときと同じように3種類の石をばらまく。

なにかがあるとは思うだろうけどそこはまぁ仕方ない。

手始めにあの時の決め手になった神罰からの転移&擬態のコンボをやってみよう。

ザックスさんに肉薄し、斬りかかる直前で隣にある石を爆発させる。

しかしその程度は予想通りだったらしく、一瞥もくれることなく回避した。

「アイデアは悪くねぇが、分かりやすくすぎるな、もちっとバリエーション豊かな方が効果的だぞ」

「むぅ」

戦闘中にアドバイスとは余裕だね。

だったらこう!

神罰をばらまき爆炎で物理的に視界を塞ぐ。

「だから単調すぎだっての」

爆炎が晴れた瞬間斬りかかり、それにより両断されるあの私。

「あ?」

あまりの手応えのなさに驚いてるだろうからそこで後ろから斬る。

これでデージーさんには成功したんだけど・・・・・・どうだ!?

「残念だったな、今のは惜しかった」

「うへ?」

思わず変な声がでちゃったのは仕方ないと思う。

だってこの人真剣白羽取りしたんだよ!? 片手で1本ずつ!

バケモンじゃんこの人・・・・・・

「けどこれでお仕舞いだ、中々面白かったぜ」

「ぐぬぬ・・・・・・」

ここで出来るだけ悔しそうにし、意識を私に向けさせる。

こうすれば・・・・・・

「ヒャッハーーーー!!」

「うおっ!?」

デージーさんの奇襲が成功する。

ザックスさんは大鎌での攻撃を避けきれず、右腕を失った。

「デージーさん、ナイスタイミング!」

「にゃっはっは、そうでしょうそうでしょう、もっと崇めてもいいんだよ?」

「わーさすがでーじーさんすごいなー」

「棒読みすぎ!? ひどいよ弟子ちゃ~ん」

だって素直に褒めるとすぐ調子乗るしこの人。

「くっそ、お前、なにもんだ?」

「にゃっはっは、よくぞ聞いてくれた! 私こそは狂気の国アルカミスタ最後の生き残り、伝説の錬金術師デージー・グ、レーーーープ! よ♪」

自分で伝説っていってるよこの人・・・・・・まぁ確かに伝説だけどね。

「さぁて、君の言葉を借りるなら、第3ラウンド開始だ! てね♪」

「はっ! 受けてたつぜ!!」

「えい」

「な!? あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」

デージーさんに気をとられてる間にこっそり仕掛けた落とし穴、そこにまっすぐザックスさんが落ちていった。

「さっすが弟子ちゃん、決闘をこんなので終わらせるなんて、そこに痺れる憧れるぅ!!」

<Jブロック1位が決定しました>

<結果は後日、閉会式で公開します>

こうして私は、見事予選ブロック1位通過を果たしたのだった。

ALT杯が終わったら3日に1回更新に落とします。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] うーん、なんかいろいろと矛盾してませんか? 61話の序盤で上位5人が決勝進出と記載していたのにも関わらず、63話の序盤では残り10人になったから決勝進出確定ってなっていて、そして今話(…
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