「キューダット防衛戦」その4
冒頭以外はヒバナ目線です
さーて、どんな登場の仕方をしようかな。
私はヒバナのいる東の東側を目指しながらそんなことを考えていた。
うーん……よし、決めた!
『もうちょっとで着くよ』
お、トーカちゃんやっと到着だね。
『おお、待ってました!』
どこにいるのかな~っと
ドォォォォォォォン!
急に巨人軍の頭が爆発した!?
「な、なんだ!?」
どこからかそんな声が上がる。
「な、なんだ!? と聞かれたら、答えてあげるが世の情け」
ん? なんか始まったぞ。
あの声はトーカちゃんなんだけど、姿が見えない。
「世界の破壊を防ぐため、世界の平和を守るため」
これは……まさか!?
「愛と真実の悪を貫く、ラブリーチャーミーな敵役」
ちょ、トーカちゃん台詞はやく終わって! かわいいんだけど! かわいいんだけど巨人軍が着々と距離を詰めてきてるから!
「我が名は罠師、トーカ!」
バァァァァァン!!
そういってトーカちゃんはポーズをとってり、背後では五色の爆発が起こっていた。
すごい! ……すごいんだけどね? トーカちゃん、この微妙な空気どうすんのさ。
あ、段々顔が赤くなってきた。ポーズを解いてまた城壁の裏に隠れたね。
なにあのかわいい生物
「第2射、発射ぁぁぁぁ!」
ヤケクソ気味な声が聞こえてきて、
ドォォォォォォン!
また巨人軍の頭で爆発が!
うっわ、何あの火力……巨人の頭が消滅してるんだけど。
ちょっと聞きに行ってみよ
「やっほートーカちゃん、可愛かったよ~」
「うぅ、お願い、忘れてぇ」
「だが断る」
「ヒドイ!!」
あの映像はきっとプレイヤーに永久保存されるだろうね、すっごいかわいかったし、無駄にクオリティーも高かったから。
「ところであの爆発ってどうやってんの?」
「あれはあの投石器で投げてるの……」
あ、軽くトラウマになってるっぽい、しばらくはこれでからかえるね
そんなトーカちゃんはデカネードを投石器にセットしてた。
「え? そのサイズのデカネード投げてんの?」
「うん」
うんて、最低でも1mはあるよそれ。
「流石にそこまでのサイズは売ってなくない?」
「作ったの、サイズ変更っていうスキルで。今はレベル10」
「へー、そんなスキルもあるんだ」
やっぱ「スキルの開拓者」すごいな~、もうそんなにレベルが上がるなんて
「ちなみに何から派生したの?」
「神の手」
「ふぇー、精密作業系って3次スキルだけじゃなくてそんなスキルにも派生するんだ」
「うん」
あ、これは軽くとかのレベルじゃないっぽいね、がっつり黒歴史だ。
だって会話が全部単語の羅列になってるもん
「手伝おうか? セットするの」
「経験値が流れちゃうからダメ」
「でもトーカちゃんのSTRじゃそんなのセットできなくない?」
投石器、しかも結構な距離を飛ぶやつじゃ、だいぶ反発力があって動かないと思うんだけど
「大丈夫、発射時の勢いを使ってそのままセットされるようにしたから頑張れば連射も出来る」
「うっわなにそれこわ」
でもたしかにすごい勢いで巨人軍が減っていってる。
トーカちゃんを応援に読んだのは大成功だったね。
「ありがとねトーカちゃん、助けてくれて」
「どういたしまして、感謝の気持ちがあるのならさっきのを忘れて」
「ごめん、それは無理」
「なんでよ~」
今日のトーカちゃん観察日記、可愛かった
ロ○ット団、いいですよね、私は好きです




