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<十一> 日本本土を目指すアメリカの艦魂たち

今回はアメリカ側の、アメリカ海軍航空母艦艦魂たちの物語です。実は当初アメリカ側の艦魂は出さない予定でしたが変更してこうして登場させることにしました。アメリカ空母に関しては日本側ほど知ってはいなかったので資料を漁るのは苦労しました…。ですのでもしかしたら間違いがあるかもと思います。どうだろ…?

ではどうぞご覧ください。

 神龍たちが護る日本本土の東京から南約1080キロ、小笠原諸島に属する火山島で、日米の一つの激戦が一ヶ月に渡って行われていた。

 既に戦闘が始まって約一ヶ月。劣勢を強いられた日本軍が本土を決死の覚悟で護るために地下に篭城し、アメリカの予想を上回った日本軍の長き抵抗も、遂に終わりを迎えようとしていた。

 島周辺海域を埋め尽くす大艦隊。その中に、これまでに数々の日米戦を戦い抜いてきた第58任務部隊も含まれていた。

 度重なる艦砲射撃と爆撃によって地形を変形された島、もうすぐアメリカの手に落ちるであろう、硫黄島を見詰める蒼い瞳があった。

 艦載機を乗せた広い甲板上の艦首、潮風に金髪の長髪を靡かせて双方の透きとおるような蒼い瞳で、未だに敵が留まっている憎たらしい島を見詰めていた。

 仁王立ちして腕を組んで島を見詰める彼女は、アメリカ海軍の航空母艦ヨークタウン級二番艦『エンタープライズ』艦魂―――エンタープライズ。

 潮風が再び金髪の長髪を靡かせ、海のように蒼い瞳は当初とは変わり果てた島を見詰めていた。その瞳には、憤りと苛立ち、煮え切らない思いが宿っていた。

 いつになったらあの島を落とせるのか。我がアメリカはあのイオウジマという島を作戦開始時には五日で陥落できると予想していたのに、日本軍の抵抗は予想以上に遥かにしぶとく、我がアメリカの被害も大きく、約一ヶ月経とうとする今、やっとしぶとかった日本軍を打ち負かすことができそうだった。

 この島を手中に治めれば日本本土攻撃にまた一歩近づくことになる。マリアナ諸島を攻略し、次の日本本土攻撃のための最重要拠点である硫黄島を落とすことが今のアメリカの目標だった。しかし予定より大幅に遅れてしまった。一刻も早く、憎きジャップの本国を自分の手で攻撃したいと思っているのに。

 「しかしこれも直に終わる…。もうすぐあの島は我がアメリカのものよ」

 ゲリラ戦に変えて抵抗を続けてきた日本軍もそろそろ終末の時が来た。見詰める先の島が、パパッと、光が瞬いた。日課といえるほどになっている、艦砲射撃である。

 「ジャップめ…。雑魚のくせに手こずらせて…」

 ふと、エンタープライズは背後に気配を感じて、首を微かに動かして後ろを振り返った。

 同じアメリカの白い海軍士官服を身に纏った、黄色の瞳と軍帽から流れる茶色の長髪を靡かせた女性。

 「…この島の戦いが終わっても、また次の島に行かなくちゃいけない」

 どこか哀しそうに言う彼女は、エセックス級航空母艦四番艦『ホーネット』艦魂―――ホーネット。

 先代の『ホーネット』が南太平洋海戦で戦没し、元々『キアサージ』という空母だったが、『ホーネット』と改名された。この戦争においての『ホーネット』二代目であり、『ホーネット』の名を受け継いだ空母としては八番目に当たる。そして先代の『ホーネット』は『エンタープライズ』の妹だったが、『ホーネット』はその妹の名を受け継いでいる。

 「…本当に、これまでどれだけの島を手中に治めてきたか数え切れないわね…。本当に長かったけど、それももうじき終わる。最終的には、日本という島国を我がアメリカの手の中に落ちることになるわ」

 エンタープライズはしぶとかったが遂に占領できるであろう硫黄島に視線を戻して、口端を吊り上げてニヤリと笑った。それは目的を成就できるかのような、悦楽のような笑み。

 「………」

 ホーネットは黙ってエンタープライズの背から、硫黄島へと視線を移す。

 その時にホーネットが小さく溜息を吐いたのを、エンタープライズは聞き逃さなかった。

 「どうしたの、ホーネット。さっきから元気ないわね」

 「…いえ、ちょっと疲れただけ」

 「無理はしないほうが良いけど、後もう少しの辛抱よ。いずれあの島も陥落するわ」

 「でもね、これが終わってもまだまだやることがいっぱいあるのよ…」

 ホーネットは疲れたようにまた溜息を吐いた。

 これまでに南太平洋での支援行動、そしてマリアナ沖海戦での奮闘とマリアナ諸島への爆撃、そして硫黄島上陸作戦であるこのデタッチメント作戦の始めからも艦載機を飛ばして島を爆撃した。そして現在硫黄島の後に進攻予定の『とある島』への作戦も参加予定だった。

 それはエンタープライズも同じ筈なのだが、ホーネットと違って微塵も疲れを見せていなかった。いや、彼女も内心疲れてはいるのだが、戦いはまだ続いている。ここでバテてはいけないと自分に言い聞かせていたのだった。

 「良いじゃないの。この調子で日本の拠点を潰していけるのよ?こんな快進撃は名誉だわ」

 「…そうね」

 ホーネットは茶色の長髪を靡かせながらゆっくりとエンタープライズへと歩み寄った。そしてエンタープライズの隣に立って、海面を埋め尽くす大艦隊の先に見える、変わり果てた島を見詰める。

 「…そういえば、この島を陥落させた後は『あの島』を攻略する予定だったわね」

 エンタープライズが呟き、ホーネットが無言で頷く。エンタープライズはクスリと微笑んだ。

 「日本本土攻撃の先駆け……アイスバーグ作戦が楽しみだわ」

 「………」

 アイスバーグ作戦というのは、硫黄島の次に攻略する予定の『とある島』への上陸作戦の名称だった。エンタープライズはくすくすと微笑んでいる。

 作戦を楽しみだなんてホーネットには理解できなかった。大勢のアメリカ人、そしてアメリカの艦魂たちも日本を目の敵にしている。日本軍のだまし討ちといわれるパールハーバー攻撃(真珠湾攻撃)を発端として勃発した戦争。宣戦布告なしに攻撃を仕掛けてきた日本の卑劣さにアメリカの艦魂たちは激怒し、「リーメンバー・パールハーバー(真珠湾攻撃を忘れるな)」を合言葉に、対日戦に熱狂的になった艦魂が多かった。

 エンタープライズもその一人である。日本を嫌い、憎み、殺してやりたいと強く思っている艦魂である。

 対するホーネットは、航空母艦でありながら戦闘はあまり好まない性格の平和主義者だった。自分の周りの艦魂たちが怒り叫ぶ日本人に対して、本当に日本人は周りの人たちが言うように極悪の民族と国家なのだろうか。そんな疑問さえ浮かんでしまう珍しい艦魂だった。他の艦魂たちは日本人を卑劣極まりない低能のイエローモンキーと言っているが、ホーネットはそこまでは思っていない。もちろん敵国である日本は好きではないが、戦い自体を好まないホーネットにとって、やはり疑問や戸惑い、疲れを感じざるを得なかった。

 一日でも早くこの戦争が終わってほしいとも願っている。エンタープライズたちが叫ぶように日本人を皆殺しにしろという言葉が度々聞こえるが、ホーネットはもう十分じゃないかと考えている。これまでの島攻略の際に見てきた日本軍の玉砕と、日本本土空襲―――つい先日も三つの主要都市の爆撃―――で、大勢の命を奪った。もう、これ以上はもういいんじゃないかと思っている。

 もちろんそんなことを口に出して言えるわけないので、心の内に閉まっておく。

 「イオウジマの次に進攻する島は―――」

 硫黄島は陥落すると確定した余裕を見せるように次に予定される作戦の概要を聞きだそうとするエンタープライズに、ホーネットはどこか哀しげに目を細め、ただ答える。

 「―――オキナワ」



 やがて、硫黄島上陸作戦を支援してきた『エンタープライズ』を始めとした新鋭空母中心の空母部隊は、硫黄島を後にして次なる作戦のために硫黄島海域から離れた。そして後日、三月十五日(日本時間)、アメリカ軍は硫黄島の完全占領を発表した。アメリカが五日で終わると予想していた硫黄島の戦いは日本軍の決死の抵抗により、約一ヶ月持ちこたえて見せた。しかし一ヶ月の激戦の末、日本軍は玉砕し、硫黄島は完全に陥落した。硫黄島玉砕は三月二十一日の大本営発表によって日本国民にも伝えられた。




 硫黄島での作戦支援を終わらせた後、同任務部隊は次なる目標アイスバーグ作戦に先立って主に九州に展開する日本陸海軍の飛行場を攻撃するためにウルシーを出撃した。

 これまでに数知れぬ日本軍拠点の島攻略、そして先日まで長かった硫黄島攻略作戦を終えたばかりの、休む暇も与えない慌しい出撃だった。

 しかし艦首部分の甲板、飛び立つ艦載機の足が蹴る地点に微塵も疲れを表さない女性が果てしなく続く水平線を見詰めていた。

 「………」

 まるでこの水平線の先にあるものを捉えようとしているかのような鋭い目だった。その瞳は鋭く強い。怒りや憎しみとは別の炎が瞳に宿っていた。

 仁王立ちで腕を組み、金髪の長髪を靡かせる。透きとおるような蒼い瞳に、燃え盛る炎が見える。

 背後から気配を感じ取り、エンタープライズはチラリと後ろを振り返る。

 ホーネットとは違う気配。このイラッとくる気配は、容易に予想できた。

 「やあ、ミス・エンター」

 「…いい加減その呼び名はやめて」

 気配から察して予想通りの少年が片手を上げて歩み寄ってきた。

 飛行服を身に纏い、子供のような純粋なにっこりとした笑顔を振りまいている彼は、航空母艦『エンタープライズ』の艦載機、急降下爆撃機SB2Cヘルダイバーのパイロット、アレックス・K・ヘンダーソン少尉。いつも笑顔を絶やさない(エンタープライズにとってはヘラヘラしていてムカつく)少年だ。ヘルダイバーの操縦士であり、硫黄島支援作戦でも硫黄島の飛行場に対しての爆撃にも参加した。それだけでなくこれまでに数々の島で日本軍の基地や飛行場への爆撃を経験したことがある。

 艦魂が見える人間で、エンタープライズのことを「ミス・エンター」と呼んでいる。ちなみにエンタープライズはその呼び名を嫌っている。

 ニコニコとした笑顔でエンタープライズの隣に立つ。エンタープライズは隣に立つ彼を全く見ずに前だけを見詰める。

 しかしじ〜っという音が聞こえそうなほどに突き刺さる視線に耐え切れなくなり、エンタープライズは遂に彼の方に視線だけを移す。予想通りに苛立たせてくれる笑顔がそこにあった。

 「(いつもいつもヘラヘラして…)」

 「ねぇミス・エンター」

 「何よ」

 「疲れてるでしょ?」

 「…は?」

 エンタープライズは目を見開く。アレックスは笑顔を絶やさない。

 自分はいつも疲れなどという情けない部分を表には出さないよう心がけている。だからいつもホーネットや他の艦魂たちからそんなことを言われたことがなかった。しかしアレックスは見透かしてるように言った。

 「…この私が疲れているわけないじゃない」

 「そうかな?随分と疲れているように見えてるけど…」

 アレックスが窺うようにエンタープライズを見詰めてくる。その見詰めてくる純粋な瞳にエンタープライズは何故か恥ずかしさを感じて自分の視線を逸らす。

 疲れなど表していないつもりなのに…と、エンタープライズは怪訝な表情になる。

 「じろじろ見るな」

 エンタープライズは突き放すようにジッと見詰めてくる彼を睨む。

 しかしそんな睨みにも堪える風もなくあはは、とアレックスが笑う。

 「ごめんごめん。でもさ、疲れてるなら休んだほうがいいよ?この所忙しかったからね。無理もない」

 「だから私は疲れてなどいないっ!これでバテていたらこの先持たないじゃないの!」

 「本当かな〜?」

 「…ッ! うるさいうるさいうるさ―――いッ!!」

 頬を真っ赤に染めて両手の拳を握り締めて振りかざす。アレックスはそんな彼女を見てまた笑う。

 「まぁこんな調子なら、確かに心配いらないね。全然疲れてるように見えない」

 「だから疲れていないと言っているでしょうがっ!!」

 「はいはい」

 アレックスが喉を器用に鳴らして笑い、エンタープライズは頬を膨らませてぷいっとそっぽを向く。なんだか馬鹿にされている気分で面白くなかった。

 「そういうあんたこそ、いつもヘラヘラ笑って。全然ムカツクくらいピンピンしてるわね」

 「そんなことはないんだけどな〜…。こう見えても僕だって疲れてるんだよ」

 「そうには見えないけどね」

 あはは、とアレックスが苦笑する。エンタープライズはふんっと鼻息。

 「…前のイオウジマだって凄く大変だったよ…。何回もあの島の上を飛び回ったんだ。さすがに疲れがまだ残ってるくらいだよ…」

 そう言うアレックスは、本当に疲れているように溜息を吐いた。

 「ま、その点はご苦労と労いたいけど、これは戦争だからパイロットである貴方が至極使われるのは当然のことよ。これからもばんばん飛んでばんばん敵に爆弾をお見舞いしなさい」

 「実際に爆弾を落とすのは僕じゃなくて爆撃手だけどね」

 彼は急降下爆撃機のパイロットであり、操縦士のほうだ。後方の座席には別の搭乗員である爆撃手がいる。彼の役目は爆撃目標まで機を飛ばすことである。

 気付くとエンタープライズは視線を前方に広がる蒼い海と水平線に戻していた。

 「…楽しそうだね」

 エンタープライズは特に感情を表に出していないはずだったが、またしても内心を見透かすようにアレックスが言う。エンタープライズはニヤリと笑った。

 「ええ、もちろんよ。これからあの水平線の先にいるジャップどもを殺しに行くと思うと楽しみでならないわ。 パールハーバーの恨みは日本人が全滅するまで晴らせないんだからね。世界一のアメリカを怒らせたことを後悔させてやるわ」

 ふふふと不気味に笑うエンタープライズを、アレックスはただ絶やさない笑顔で苦笑するしかなかった。

 「まぁ、実際に日本人を殺すのは私のところから飛び立つ貴方たちだけどね」

 「…なんだか人聞きの悪いなぁ」

 アレックスは苦笑する。確かに中身的に事実的には間違ってはいないが、なんだか実際直結に言われると良い気分はしない。

 「そういえばアイスバーグ作戦前の目標ってどこだっけ」

 エンタープライズがカクン、と身体を傾けた。

 「…あんた、パイロットなんだから作戦の内容把握くらいしておきなさいよ」

 「やはは…」

 「やははじゃないわよ」

 エンタープライズはニヤリと笑う。毎度この笑みはいつもワルだな〜と感心してしまう。しかし逆に考えるとこれはこれで可愛くも見えるかもしれない、とアレックスは思う。

 「仕方ないわね。じゃあ参加パイロットのくせに自分がやるべき作戦の内容も把握していない馬鹿野朗のために教えてあげるわ。占領した山頂に星条旗を立てるくらいにありがたく思いなさい」

 「言いすぎだよ…」

 アレックスの言葉も無視して、エンタープライズは水平線の先を見詰め、言う。

 「喜びなさい、遂に日本本土への攻撃よ」

 「へぇ」

 「一へぇ?八十へぇは言いなさい」

 「そのネタは時代錯誤的にもどうかと思うし、第一古いよ」

 アレックスの言葉をさらに無視して、エンタープライズは水平線の先を見詰め、言う。

 「遂に念願の日本本土攻撃。目標は、日本有数の軍港―――『クレ』よ」

 「確かクレには情報によると日本艦隊の兵力が停泊してるらしいね」

 「そうよ。駆逐艦や巡洋艦、戦艦までいるらしいわ。絶好のチャンスよ」

 「そこを攻撃するわけだ」

 「そう。あんたがね」

 「…また、疲れるなぁ」

 「なに言ってるのよ。あんたにも託されてるんだから、しっかりやりなさい」

 「はいはい…」

 「ふふ…。 ジャップどもめ。皆殺しにしてあげるから待っていなさい…」

 アレックスは肩をすくめ、苦笑する。エンタープライズはふふふと笑いながらいつまでも目的地が果てにある水平線を見詰め続けていた。

 『エンタープライズ』の艦橋に立つマストで、潮風に吹かれて靡く星条旗が太陽の光を浴びてその星を輝かせているようだった。



 同じ頃、同任務部隊の『エンタープライズ』とは別の空母の一隻、『ホーネット』。

 周りの戦艦に護衛されながら航海する『ホーネット』の上甲板も艦内もまるで艦魂の人格を表したように物静かだった。

 上甲板で聞こえるのは、航海に白波を立てる波の音だけ。何人かの兵員が艦載機の整備など、キャッチボールをしている者もいるが、騒がしいところなどなかった。

 艦内も兵員たちは暇も持て余すように昼寝している者やトランプをしている者、掃除をしている者、料理を作っている者、それぞれだった。

 そんな物静かな艦内の一室に、佇む一人の女性がベッドに腰を下ろしていた。

 茶色の長髪を流した黄色い瞳の持ち主、ホーネットだった。

 扉が開くと、ホーネットは開いた扉にゆっくりと視線を移した。現れたのは一人の少年であり、ホーネットの存在を確認した直後驚いたように目を見開いた。

 「なんだ、来てたのか」

 「うん」

 ホーネットは微かに微笑み、頷く。少年も扉を閉めて、自分がいつも寝ているベッドに座るホーネットの前に歩き、正面のもう一つのベッドに腰を下ろした。

 「で、なにか用か」

 長い鼻の上にソバカスが目立つ純粋な蒼い瞳を持った少年は、『ホーネット』艦載機、雷撃機TBFアヴェンジャーのパイロット、ケイ・ルーカチス少尉。『ホーネット』で唯一人の艦魂が見える人間である。

 自分の黄色い瞳とは違う、もっと純粋で綺麗な、戦友と同じ蒼い瞳を見詰める。

 「特に用はないんだけどね…」

 「そう」

 沈黙。ケイはホーネットを一瞥すると、ホーネットは顔を俯かせ頬を朱色に染めていた。

 ケイはフッと、笑みを含めた溜息を吐く。

 「お疲れだな、ホーネット」

 「え?」

 ホーネットはきょとんとなって顔を上げた。ケイはニカッと白い歯を見せてホーネットに笑顔を向けた。

 「随分と疲れているご様子じゃないか。レディが疲れてるところなんて見たくないけど、ホーネットを見ていると凄くわかる。疲れてるでしょ?」

 ホーネットは彼に見透かせてる恥ずかしさを感じるが、頷くしかなかった。エンタープライズとは違ってホーネットは極端に感情を表に出しやすい女性だった。

 「…うん」

 「無理もないな。 前のイオウジマ作戦が終わったばかりだったし。作戦を従事する空母の艦魂としては疲労を感じるのも当然だ」

 「…情けない気持ち」

 「そんなことはない。ごめん、謝るよ。 でもさ、ちょっと休んだらどうだ?そこのベッドにでも横になってちょっと目を瞑ればいい。使っていいぞ、俺のベッドだし」

 「そうだね……って、えっ!?」

 ホーネットは素直に同意しかけ、気がついて目を見開く。驚愕するホーネットの表情にケイは首を傾げる。

 「どうした?」

 「ここ、ケイのベッドだったの…」

 「そうだよ」

 ケイはただ普通に答える。ホーネットは頬を朱色に染めて動揺するように顔を逸らした。ケイはますます首を傾げる。

 エンタープライズとは違って、ホーネットは疲れを表に出しすぎている。誰が見ても気付くのは当然だった。だからケイはその優しさで彼女をすこしでも休ませてあげたいと思って言った言葉だった。本体である艦は航海を続けているが、艦魂である彼女でも横になって目を瞑れば随分とマシだろうと考えている。

 ホーネットも素直に同意しようと思っていたが、何だか恥ずかしい気持ちに囚われてしまった。どうしようかと迷ってしまう。

 「どうした、俺が許可するから横になれ。次の作戦までまだ時間はあるしな。すこしでも寝たら結構休めるぞ」

 「…うん」

 結局素直に同意すること決めた。ホーネットはゆっくりと身体を横に倒した。彼と目線が合って恥ずかしくなり、くるりと寝たまま背を向けて視線を壁に移した。背を向けて横になったホーネットを、ケイは微笑む。

 「…私が寝てるからって、襲わないでね」

 背中越しから紡がれるホーネットの小さな声。ケイは笑って返した。

 「そんなことするかよ」

 「…即答ですか。私なんか襲うに値しないということですか。そうですか」

 「なに不機嫌になってるんだよ…」

 「ふんっ」

 ホーネットは鼻息を鳴らして、がばっと布団を自分の身体に掛ける。ケイはまた微笑み、白い布団に埋めた彼女の背に向かって、静かに言った。

 「おやすみ、眠り姫」

 「…その言葉恥ずかしいですよ」

 ホーネットの突っ込みにケイは笑った。

 ケイの笑った声の中、ホーネットは小さく口からもう一つの言葉を返した。

 「…おやすみなさい」



 日本本土攻撃を目指す新鋭空母部隊を含めた大艦隊は、アイスバーグ作戦の先立ちとして九州の飛行場、そして日本に残された有数の軍港、呉に向かって水平線の果てを目指して蒼い海の上を突き進んでいた。

 


 ウルシーから出撃して間もない日。任務部隊の主役である航空母艦の艦魂たちはアイスバーグ作戦に先立って行われる今作戦について集合していた。

 日本の艦魂とは違って彼女たちは統一した髪と瞳の色を持たずにそれぞれの個人独特の色を持ち合わせている。金髪・蒼眼、茶髪・黄眼、銀髪・黒眼、蒼髪・碧眼…それぞれだった。

 彼ら民族から見ても全然不思議なことではないが、統一した色を持つ東洋人から見ればなんてカラフルな民族だろうかと思う。そして彼女たちの持つ独特の美しさもかもし出していた。

 空母『エンタープライズ』の会議室。そこに今作戦の主役といえる空母の艦魂たちが集っていた。

 「では今作戦の概要を簡単に説明させてもらうわ」

 空母『エンタープライズ』の艦魂、エンタープライズが金色の長髪を流して、彼女たちにも配布された資料を手に持った。

 書面には、ビッシリと英語の文字が描かれ、日本列島と自分たち部隊の予定航路を示す矢印が描かれていた。

 「前のイオウジマでの作戦はお疲れ様でした。あなたたちのおかげで長引いたイオウジマの占領も遂に完全にやり遂げることができたわ。次なる目標であるアイスバーグ作戦に先立って、私たちはまず、キュウシュウの日本軍軍事施設並びに軍港、そして日本海に展開する輸送船攻撃も含めた攻撃よ。今までの島とは違って、今度は日本本土への直接攻撃。気を抜かないようにお願いね」

 大国アメリカが自慢する精鋭空母の艦魂たちは揃って頷く。その表情は強く引き締められていた。

 「次は本土なんだから、おそらく敵も必死の抵抗をしてくるでしょうね。万が一の場合、もしかしたら敵機が我々空母に襲い掛かってくる可能性も否めない。慎重が大事ね」

 「エンターさん」

 空母の艦魂たちから一人、小さく手を上げる少女がいた。ここにいる空母の艦魂たちの中でも背が低く愛らしいマスコットのような存在である少女だった。

 「なに?」

 「今度の目標は、日本本土への攻撃ですけど……その…民間人ではなく軍事拠点が目標なんですよね…」

 戸惑いがちに問う少女は、エセックス級航空母艦二番艦『ヨークタウン』の艦魂―――ヨークタウン。ミッドウェー海戦で戦没したヨークタウン級航空母艦一番艦『ヨークタウン』の名を受け継いだ二代目の空母である。そして『ホーネット』と同じ、『エンタープライズ』の亡き姉妹、『エンタープライズ』の姉、『ヨークタウン』から名を受け継いでいる。

 蒼髪のショートヘアに碧眼がうるうると潤んでいて可愛らしい。いつも控えめでオロオロしているが、どうしても気になることはなんでも聞きたいと思う学習意欲が強い真面目な少女である。

 「ええ。トウキョウ大空襲とは違って、今回は軍事関連のみよ」

 エンタープライズの返答を聞いて、ヨークタウンはほっとした雰囲気を見せた。

 外見に相応するような幼さを持った純粋なヨークタウンにとって民間人に対する攻撃というのは好ましく思えなかった。軍事関連ならともかく、関係ない民間人まで殺さなければいけないなんて真面目で素直なヨークタウンにとっては嫌な気持ちにさせていた。日本本土爆撃の指揮官が変わって爆撃の目標が民間人に変わったと聞いたときはショックを覚えた。戦争だから仕方ないという見方もあるが、だからといって普通の日常を過ごしている人々にまで攻撃するなんて残酷だとも思っている。

 だから、せめて自分自身は出来れば民間人に対する攻撃には参加したくなかった。でも今回の作戦は軍事関連のみと聞いて、とりあえず安心した。

 そんな彼女の心境を察してか、優しく微笑んだ銀髪黒眼の少女、ヨークタウンの妹であるが妹より大人びている。つい最近今作戦に参加するため同任務部隊に合流したばかりのエセックス級航空母艦五番艦『フランクリン』艦魂―――フランクリンだった。

 「姉さんは優しいですね」

 「な、なに?フラン…」

 ヨークタウンの妹であるが幼さを微塵も表さない大人びた少女、銀色の長髪を輝かせて可愛い姉に優しい微笑を向けていた。穏やかに見えるが、こう見えても彼女はこれまでに数々の功績を挙げている優秀な空母だった。中でも彼女の功績は、レイテ沖海戦においての戦艦『武蔵』の撃沈及び、『扶桑』・『山城』への攻撃、駆逐艦『若葉』の撃沈に献上した。しかしその際の海戦で、神風特攻隊の複数の特攻機による攻撃によって中波という損害を受けた。

 僚艦『ベロー・ウッド』と共に応急修理のためにウルシー泊地へ帰還し、『フランクリン』は1944年十一月二十八日にピュージェット・サウンド海軍工廠へ向かった。『フランクリン』は訓練演習の後、1945年二月二日にブレマートンを出港、沖縄上陸支援のための日本本土攻略部隊、 58.2任務群に加わって、同任務部隊に先ほど合流した。

 今作戦の『フランクリン』の目標は、呉軍港ではなく、九州南部、鹿児島と出水に対する攻撃を予定し、その後は神戸港を攻撃する方針が決定していた。

 「いえ、なんでもないですよ」

 「…なんだかその笑顔は素直に受け止められないよ」

 「あらあら、どうしてでしょうねぇ」

 「………」

 「ほらほらそこ、ちゃんと話を聞きなさい」

 ヨークタウンがむぅ〜と唸り、ぴりぴりした雰囲気になったが、エンタープライズの仲裁によって、二人の姉妹はお互いに対する意識をやめた。再びエンタープライズに振り返り、エンタープライズは再び資料を読み上げる。

 「これからアイスバーグ作戦を遂行するにあたって日本側も救援のために輸送船を出すでしょうから、先にその輸送船も叩くつもりよ。そのために日本の内庭といわれる日本海にも進出するわ。役割はそれぞれ分担。九州に展開される日本軍の飛行場などを攻撃する者、軍港に停泊する敵戦艦等を攻撃する者、日本海で輸送船を攻撃する者、わかった?」

 「サー、イエッサー!」

 精鋭空母の艦魂たちはビシッと敬礼する。それを見てエンタープライズは満足そうに頷く。

 「ねぇ、気になるんだけどさ」

 エセックス級航空母艦三番艦『イントレピッド』の艦魂―――イントレピッドが、白い艶やかな肌の股を組みなおし、手に頬を押し付けるように肘をついていた。右股の上に左股を乗せて足をぷらぷらさせている。猫のような瞳に金色のセミロングの少女が、八重歯を出してにゃははと笑う。

 「クレに停泊している日本の艦艇一覧を知りたいんだけどさ」

 「…最近入った偵察機の情報によると、数々の駆逐艦、巡洋艦、戦艦が揃っているわ」

 「じゃあさ、特に戦艦が知りたいな」

 エンタープライズは資料をめくり、眼を走らせて目的の項目を見つけて読み上げる。

 「現在クレに停泊している戦艦は、『ヤマト』、『ハルナ』、『イセ』、『ヒュウガ』、『未知の艦』……」

 ふんふんと頷いて聞いていたイントレピッドはん?と怪訝な表情になった。

 「『未知の艦』…?なんだそりゃ」

 「私も知らないわ。 我が軍の優秀な情報網でも掴み取れていない未知の戦艦らしいわ。おそらく日本が開発した新しい戦艦でしょうね」

 「にゃははは。 今更新しい戦艦なんて作ったってどうしようもないじゃん。どうせ私らが沈めちゃうわけだし?そうだよ、沈めちゃえばどうだってよくなるよっ」

 「そうだけど…何故かしらね」

 「にゃ?」

 エンタープライズは不安げな瞳になったことに、艦魂たちはじっと驚きを滲ませた視線で見詰めた。

 「この未知の戦艦の存在を知ったとき、何故だかわからないけど悪い予感を感じた…。一瞬、変な世界が見えたわ……」

 何かに耽るように視線を落とす我らの英雄に、艦魂たちは怪訝な雰囲気になる。それに気づいたエンタープライズは慌てて首を振る。

 「あっ…気にしないでね。うん、ちょっとそう思っただけだから。アメリカは世界一の国よ。ジャップがどんな戦艦を作ろうが、私たちに敵うわけないじゃない!」

 「そうだね。にゃはは」

 怪訝な雰囲気も変わって艦魂たちは同意するように笑う。しかしホーネットだけは、そんな戦友を同じ不安げな瞳でじっと見詰めるだけだった。

 「じゃあじゃあ、空母は?空母はどんな感じなのかな?」

 「空母は…港外に『アマギ』、『カツラギ』、『リュウホウ』」

 「にゃはっ☆ これは美味しい目標だねっ!戦艦や空母がこんなにいるなんてさ。絶好の攻撃目標だよっ」

 八重歯を見せて猫のようににゃははと笑うイントレピッド。エンタープライズは頷いて、自分も笑みを浮かべて言う。

 「ええ。 これは日本艦隊の残存兵力と言っても過言ではないわ。他にも日本のどこかに戦艦や空母がいるんでしょうけど、ほとんどがこのクレにいて間違いないわ。みんな、派手にやりましょう。今こそ我が精鋭空母部隊の力を見せ付けるときよ!」

 「サー、イエッサー!!」

 「我がアメリカは世界一!」

 「今こそジャップに後悔させてやれ!」

 「アメリカが勝つっ!」

 その場にいる空母の艦魂たちは怒号を上げるような勢いで叫ぶ。中には拳を振り上げるエンタープライズも含まれていた。しかしホーネットとヨークタウンだけが静かに佇んでいた。

 威勢を挙げる精鋭空母部隊は、確実に、日本本土へと向かっていた。

 

 <十一> 日本本土を目指すアメリカの艦魂たち【登場人物紹介】



 エンタープライズ

 アメリカ海軍航空母艦『ヨークタウン』級二番艦『エンタープライズ』艦魂

 外見年齢 25歳

 身長 165cm

 体重 55k

 アメリカ海軍航空母艦『ヨークタウン』級二番艦『エンタープライズ』の艦魂。騙し討ちをした日本軍を極度に嫌い憎み、パールハーバーの恨みと失った姉妹たちの復習心に燃えている。嫌日家の一人。アメリカ海軍が誇る機動部隊旗艦を勤めた経歴があり、アメリカの艦魂たちの間でも英雄扱いされている。感情や情けない部分を表に出さないよう心がけているが、いつも見透かしてくるアレックスに対して厳しい態度を取る。アレックスの絶えない笑顔が気に食わないと思っている。気が強く、何に対しても熱心に勤め上げる。念願の日本本土攻撃が叶えられて士気が高ぶっている状態だ。



 ホーネット

 アメリカ海軍航空母艦『エセックス級』四番艦『ホーネット』艦魂

 外見年齢 20歳

 身長 163cm

 体重 49k

 アメリカ海軍航空母艦『エセックス』級四番艦『ホーネット』の艦魂。アメリカ海軍においてホーネットの名を受け継いだ艦としては八隻目にあたる。当初は『キアサージ』という艦名で1940年九月九日に建造契約が行われたが、『エンタープライズ』の姉妹艦である『ホーネット』が南太平洋海戦で沈んでしまい、『ホーネット』と改名される。戦友のエンタープライズと共に数々の支援や攻撃に活躍してきたが、実は空母でありながら戦闘を好まない平和主義者だった。周りが叫ぶ嫌日理論を疑問に思っている。感情を表に出しやすくて、いつもバレバレである。自分が見えるケイとは仲が良い(らしい)。早く戦争が終わってほしいと願っており、今作戦の日本本土攻撃作戦を複雑な思いで参加する。



 ヨークタウン

 アメリカ海軍航空母艦『エセックス級』二番艦『ヨークタウン』艦魂

 外見年齢 15歳(妹たちより背が低くて幼く見えるため)

 身長 152cm

 体重 38k

 アメリカ海軍航空母艦『エセックス級』二番艦『ヨークタウン』の艦魂。『エセックス』姉妹の二女であるが、妹たちより背が低く幼いように見えるため、マスコットキャラ的存在。。アメリカ海軍において『ヨークタウン』の名を受け継いだ艦としては四隻目にあたる。先代の『ヨークタウン』は『エンタープライズ』の姉妹艦であるが、戦没したために追悼する意味で名を受け継がれた。ホーネットと同じように戦争を好まない性格の持ち主。特に民間人に対する攻撃は嫌っている。妹たちの姉なのに一番背が低い。いつもオロオロしているが、自分がわからない部分などはどうしても聞きたいという知的好奇心が強い真面目な少女。



 フランクリン

 アメリカ海軍航空母艦『エセックス級』五番艦『フランクリン』艦魂

 外見年齢 16歳

 身長 162cm

 体重 50k

 アメリカ海軍『エセックス級』五番艦『フランクリン』の艦魂。何度も損傷を受けながらも残存した艦の一つとして有名。ヨークタウンの妹であるが、自分より小さくて幼い姉をいつもからかって楽しんでいる。容姿は穏やかに見えるが、数々の功績を挙げている優秀な空母として知られている。特にレイテ沖海戦において戦艦『大和』の妹である『武蔵』撃沈、『扶桑』・『山城』の攻撃、駆逐艦『若葉』撃沈などに献上した。日本本土攻撃作戦では、九州に展開する日本軍飛行場を攻撃してから、神戸港を攻撃する予定である。


 

 イントレピッド

 アメリカ海軍航空母艦『エセックス』級三番艦『イントレピッド』艦魂

 外見年齢 16歳

 身長 158cm

 体重 47k

 アメリカ海軍航空母艦『エセックス』級三番艦『イントレピッド』の艦魂。『エセックス』姉妹の三女で、ヨークタウンの妹である。今までに特攻隊の被害を受けた経験を持つが、硫黄島支援作戦や日本本土攻撃作戦に参加。活発で明るい性格で、猫のような仕草が特徴的。いつも明るく笑っていて八重歯を覗かせている。敵に対する攻撃を楽しみ、特に戦艦や空母相手だと張り切ってしまう。悪戯好きでもあり、度々艦魂たちは頭を悩ませるときもあるが、優秀な空母でもある。エンタープライズを尊敬している部分がある。



 アレックス・K・ヘンダーソン

 アメリカ海軍航空母艦『ヨークタウン』級二番艦『エンタープライズ』艦載機SB2Cヘルダイバー・パイロット(操縦士)少尉。

 年齢 18歳

 身長 173cm

 体重 59k

 『エンタープライズ』の艦載機、急降下爆撃機SB2Cヘルダイバーのパイロット。ニューヨーク出身。笑顔を絶やさない明るい少年。いつもニコニコとした笑顔でエンタープライズと接しているが、エンタープライズからは厳しい態度を取られ、それでもまったく堪えてない風を見せ付ける。エンタープライズのことを「ミス・エンター」と呼んでいる。相手の内心を見透かすような奇妙な才能を持っている。これまでに数々の爆撃や支援に参加してきた。こう見えても腕利きのパイロット。その点はエンタープライズも認めており、作戦時にはいつもエンタープライズに期待され任されている。父親は同じ合衆国軍人であり、母はファッションデザイナー。妹と弟たちの兄でもある。ケイとは友人関係にある。



 ケイ・ルーカチス

 アメリカ海軍航空母艦『エセックス』級四番艦『ホーネット』艦載機TBFアヴェンジャー・パイロット(操縦士)少尉。

 年齢 18歳

 身長 175cm

 体重 62k

 『ホーネット』の艦載機、主力雷撃機TBFアベンジャーのパイロット。日本で言う艦上攻撃機のパイロット。背が高くて長い鼻の上にあるソバカスが特徴的。艦魂であるホーネットが見える唯一人の人間であり、ホーネットとはいつも接しているところを見せている。オクラホマ出身。農家の両親を残している。故郷のトウモロコシが大好物。アレックスとは友人関係にあり、悪友といった感じ。アレックスと同様これまでに数々の作戦に参加したことがある。日本本土攻撃作戦では、軍港に停泊する艦艇を雷撃する役割を持つ。



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