巻女・・・・2
現世に逃亡した巻女。不吉な巻物とともに元つかえていた領主を探すがこの世にはもういない・・・
入学式なので早く学校が終わった瑠香は、
できたばかりの友達の中条明菜と一緒に帰っていた。
「ところでさ、さっき聞きそびれちゃったんだけど
瑠香ってなんか趣味とかあるの?」
「私はねぇ・・・映画とか見るのが好きかな。
あ・・・料理するのも好きだよ~」
「本当に!!私も映画好きなんだ~しかもホラー」
「あ・・・私もホラー大好き」
「今度一緒に見に行こうね」
などという、たわいもない話を続けて家に向かっていた。
途中の分かれ道で明菜と別れた瑠香は家、閻魔組についた。
「たっだいま~」
「おかえりなせぇ瑠香お嬢様。
あ・・・荷物を置いて着替えたら赤鬼のところに行ってくだせぇ」
「ん?なんかようかな?まぁわかったよ~ありがとね~」
そう言って瑠香は自分の部屋に向かった。
同時刻
若い男が町を歩いていると
「っ・・・いってぇな・・・どこ見て歩いてんだ!!」
「・・・・・・」
肩がぶつかった女性は何も言わずにその場を去ろうとした。
「おい・・・ぶつかったってのにあやまりもしねぇのか!!」
そういって男が女の手首をつかむと
「・・・・やめてください・・・」
「お・・・なんだ、案外かわいいじゃねぇか。
まぁ許してやっからこの後、俺とどこかいかねぇ?」
「・・・ごめんなさい・・・急いでるんで・・・」
そういって女は走り去ろうとしたが
「まてよまてよ~つれねぇなぁ~え?なに?彼氏とかいちゃう系?」
しつこくせまってくる男に対して女は袖から巻物を取り出し
「魔印2式・・・・細胞死・・・」
「え・・なんだって?」
女はそのまま男を振り切って逃げた・・・男の腕ごと・・・
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ・・・腕が・・・腕がぁぁぁぁぁぁ」
人通りの少ない場所だったので男の死体が見つかったのは翌日のことだった。
閻魔組
「赤鬼~なんか用?」
そういって瑠香は着替えを済ませて赤鬼の部屋に来ていた。
「あ・・・お嬢様。先ほど連絡があったのですが
巻女が地獄を抜け出した模様で・・・」
「またか・・・もぉぉぉぉ、私が来てから脱走事件何回目よ!!
最近地獄の管理がたっるんでんじゃないの!?
私が門番と一緒に遊んでた時はほとんど門で倒してたじゃない」
「それはお嬢様が強すぎなんですって・・・
あとは閻魔大王様の放任主義のせいですかね・・・」
「あの、糞親父め・・・
まぁいいわ、なんか情報はあるの?」
「天邪鬼によると、自分を殺した領主を探してるだとか。」
「はぁ?・・・そんなのとっくに死んでるじゃないの?」
「そうなんですが、後継ぎとういか、その子孫がこの町にいるとかんとか。」
(この町に後継ぎ?たしかさっき学校で金持ちがなんかそんなことを・・・)
「わかったわ。なんか情報があったらすぐ私に頂戴」
「かしこまりました。では・・・化鴉!!」
赤鬼がそう呼ぶと
「なんでしょうか」
「巻女の情報を集めてき「なんかわかったらすぐ私に報告しなさい」」
「かしこまりました」
そういって化鴉は外に出て行った。
「お嬢様なんであんなことを」
「あんた通したら色々とうるさいじゃない。
準備万端ですか?お腹すいてないですか?喉は乾いてないですか?って」
「それはお嬢様の安全を思って」
「あぁ~はいはい。ありがとね。でも私はもう子供じゃないんだから」
そういって瑠香は部屋を出て行った。
「どうして閻魔の血はあぁなんでしょう・・・」
部屋からはそんな愚痴が漏れていた。
翌日
テレビでは男の死体が発見されたというニュースをやっていた。
体中の細胞が死んでいて、右手がもげているという変死体らしい。
新しいウイルスかとも騒がれていた。
「ん~物騒な事件ねぇ・・・」
麻紀がそうつぶやくと
「お嬢様、本日はこれが原因で学校は休みだそうで」
「あら、そうなの。では本日は久しぶりに家でだらだらしようじゃないの」
「お嬢様、毎回それじゃないですか。体を動かさないとお腹に脂肪が・・・」
「うるさいわねぇ・・・・わかったわよ・・・運動もするわ・・・」
「ミ・・・ツ・・・ケ・・・タ・・・・」