FSCに入りたい!
練習を始めて1ヶ月がたった。しかしながら、如月家は競争させて上達を加速させるという方法を知らないらしい。私は、週に3日練習をしている。すべて貸し切りだ。
私は、練習といえば、友達や年上の人と仲良くやるものだとおもってたのに。コーチと1対1なんてつまらなすぎないか? 私も、同年代のことやりたいと思ったのを我慢して1ヶ月。我慢のげんかいにたっしている。
よし、練習終わったら父さんと母さんにお願いしてみよう!
過去の練習で
「ねぇねぇ、コーチ。ふぃぎゅあのれんしゅって、ひとりがふつうなの?つまんない。」
「普通の子はこんな貸し切り練習をしないよ。スケートスクールやクラブっていう団体があって放課後とか昼間に友達と習うのが普通。」
練習がつまんないと言われるとは思わなかった。つまんない、つまんないとブツブツ言いながら遠ざかっていった。ごめんねコーチ。でもつまんないのはホント。でもスケートクラブなら友達もできるかも。楽しいのかも。
ってやり取りがあったの。
やっと練習が終わった。コーチったら1対1なのにごちゃごちゃと長々と延ばすものだからいつも遅くなる。私がまだ2歳で着替えも一人じゃできないから如月家の使用人がてつだってくれる。が、丁寧でそれも遅い。
速く速く帰りたいのにーーーー!
やっといえについたー!
遅いよ。出たのも遅いし、渋滞するし。速く母さんのいる部屋に行こうと思ったら使用人で私付きのばぁやが手を洗えだって。はいはーい。
て洗って母さんの部屋のドアをコンコン。
「遥香でしゅ。」
「どうぞー。」
「しちゅれーしましゅ。」
みたら父さんもいた。
「練習おわりまちた。」
「おつかれ、遥香。」
「おかえりなさい遥香。」
「ただいまでしゅ。あと、おねがいがあってぇきました。私、スケートクラブにはいりたいでしゅ。」
「は?」
「おぉ、いいじゃん。」
おぉ、親の反応が別れた。
母さんは反対派。
「如月家の跡取りになにかあったら...それに、本来ならば如月家の者としての教育もそろそろ始めないといけないのに...」
父さんは賛成派。
「いいじゃん。俺も小さいときはスケートクラブに所属してたよ。遥香にもスケートで同年代のこと一緒にやる楽しさを知ってもらいたいな。」
「でも...」
「スケートは孤独にやるものじゃない。それは、関わってきていた遥乃自身わかってるんじゃないのか? 俺がもし孤独にやってきていたら、俺は遥乃と会ってないし、遥香も生まれていないよ。」
「わかったわよ。けど、たしかにそうなのかもね。いいよ。通わせてあげる。ただし個人レッスンも続けること。リンクが完成するまでは、貸し切り時間も取っておくから。リンクができたらそこにレスリーを呼べばいいわ。できる?」
「うん!!」
「通えそうなスケートクラブを探しておくわ。まずは体験からだけどね。」
「ありがとう!」
雛です。見ていただきありがとうございます。FSCに入ることが決まった!しかし、どこに入るのかわわからない。それは次回に。お楽しみに!