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律 『何気ない日常が突然恋愛に変わったら?』

作者: 物語のあるリボン/いろいと

物語のあるリボン作家『いろいと』です

私の作るリボンには、1つずつ名前と物語があります

手にとって下さった方が、楽しく笑顔で物語の続きを作っていってもらえるような、わくわくするリボンを作っています


関西を中心に、百貨店や各地マルシェイベントへ出店しております



小説は毎朝6時に投稿いたします

ぜひ、ご覧下さい♡



Instagramで、リボンの紹介や出店情報を載せておりますので、ご覧下さい

hhtps://www.instagram.com/iroit0

いつもと変わらぬ日常が、ふと変わる時

あなたなら、どうしますか?

私は、どうにもこうにも、どう接したらいいか分からず、とりあえず彼の隣に座っている

中学からの同級生である彼とは、異性の中では仲が良く、ずっと友達だ

高校、大学を卒業するまで、たまに連絡は取っていたものの、社会人になり同じ会社に入社していたのは、今でもビックリする出来事だった

と言っても、彼は転職したので今は同僚ではない

そして彼には、彼女もいたし、もちろん私にも彼はいた

だから、お互いいずっと友達のまま、ずっと友達で、どんどん年を重ねて昔の話で盛り上がる

そういう楽な異性の友達

『俺さ、彼女と別れるかも』

『そうなんだ。私は、大丈夫かな』

そんな他愛も無い会話をしていたのは、いつの事だっただろう

今年の冬もそろそろ終わりを告げる頃、気が付けば私は、すっかり灰色に染まった街を一人歩いていた



ぽっかり空いた穴と灰色に染まった街が、いつの間にか鮮やかな色とギュッと詰まった器に変わったのは、隣にいる彼のせい

久々にこっぴどく振られた私は、彼に散々愚痴を聞いてもらい、慰めてもらう

ここまではいつもと同じだったのだが、タイミングとは面白いもので、お互いフリーだし試しに付き合ってみるか?と言う話になったのだ

成り行きで付き合う事になったのだが、私はどうもこそばゆい

彼の隣で、三角座りをしている私の頬を掴みながら、彼はニヤニヤしている

『何、そんな固まってるの?』

『え、固まってないよ』

『はは。今までのままで大丈夫だから。構えんなよ』

『いや、だって、ほら?!ねぇ??今まで友達だったじゃん?突然付き合おうってなっても、どうしたらいいか困るよ』

『ほんと、お前は真面目だな。俺は何も気にせず、好きな事していても、のんびり出来るお前といるのが、心地いいんだけど?』

『ふぁっっ!!』

『あはは。何それ。つうか本当だよ。お前といると心地いい』

『あ、あ、ありがとうございます』

『いつものお前でいろよ?』



どうやら構えていたのは私だけだったようだ

そらそうだ。突然、友達に告白されたようなものなのだから

かくいう私も、彼といるのは居心地がいい

気にすることがなく、とても楽だし自然でいられる事がすごくいい

『なんだ。そゆことか』

『なんだよ?』

『え?何もない。うん。私も居心地いい』

『はは。なんだそれ』

『ありがとう』

『どうしたしまして、なのか?ん?あれ?』

『私、好きになるかもしれないけどいい?』

『・・・俺は、お前の事好きだよ?』

『なっ!へっっ?!』

突然の二度目の告白に私は変な声が出た

まじまじと彼を見つめる私に、彼が追い打ちをかける

『ずっと思ってたんだろうけど、近すぎて気が付かなかったみたいだわ。・・・お前が好きだ。俺と付き合って下さい』

瞬間湯沸かし器のように、耳の先まで真っ赤になるのが自分でも分かるほど耳が熱い

自分で好きになるかもしれないと言っておいて、私は急に恥ずかしくなり俯く

『あれ?返事は?』

しどろもどろしながら、やっぱりどこかこそばゆい言葉に私は苦戦する

『わ、わ、わたしも!私も好きになる。だから、だからよろしくお願いします?』

少し上目遣いになりながら彼の様子を伺う

ポンと頭に手を置かれ優しく包む大きな手が、私の騒がしい気持ちを凪いでくれる

『俺も、よろしくお願いします』

彼と目が合うと、お互いふふっと照れ笑いをし、私はそのまま彼の腕の中へと包み込まれていく

春の訪れと共に、私のところにも新しい季節が訪れてくれたようだ

最後まで読んで下さり、ありがとうございます


色々なお話を書いておりますので、どうぞごゆっくりとしていってもらえると嬉しいです


また明日、6時にお会いしましょう♪

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