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ガイディックを放ったらかしで帰ってしまったことなど、3人はとっくに忘れて過ごしていたある日。
野菜加工の作業場が完成し、ケイシー家に出入りする人も随分と増えた。シーティルが女手のヘルプを頼んだのと朝食のみんながいる前で発表した。
「私の弟のお嫁さんなんだけど、ヴィアンナさんがヘルプに来てくれることになったの!」
「アンナさんかぁ!しばらく会っていないしね。ティルもずいぶん忙しくしていたから、いいんじゃないかい。」
「それでね、ギンジくんにお願いがあるの!」
「あっしにですか?なんなりと!」
「今ギンジくんたちのお家を作っているでしょう?その後で構わないから、弟一家のお家も作って欲しいの!」
「ジルくんもここで暮らすってことかい?」
「マイコリーさんが野菜の保存食を売ってるでしょう?私の弟は干し肉を作っているし、干し肉も保存食じゃない?一緒に売っていただけないかと思って!」
「なるほど!それは良い案だね!さっそくマイコリーさんに話してみるよ。」
朝食が終わり、部屋に戻ってきたケイシー、ケイジ、ナギ。ケイシーが浮かない顔をしていた。
「ケイシー、どうした?気分でも悪いのか?」
「いえ、さっきのマミィの話…マミィの弟ジルレンシーおじさんとその奥さんのヴィアンナさんもとても良い人なんですけど…。」
「あの美味いジャーキーを作ってる人なんだろう?」
「そうです。僕のイトコがいるんですよ。ナンシーって言って僕の2歳下の女の子なんですが、なんていうか、僕苦手なんです。ナンシーが。」
「生意気なんすか?」
「そうなんです!もううんざりするくらい!」
「あはは!ケイシーがそんなに言うほどっすか!」
「笑い事じゃないですよ!きっとケイジもナギさんも被害にあいますからね!」
「楽しみにしとくよ。」
平和に農作業をこなしたその日の夜、魔道具に新たなクエスト依頼が届いていた。




