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ケイシーとナギは玄関に向かった。そこには野太い声の持ち主、ギンジたち一行がいたのだった。
「え?早くないですか?到着。」
「はやる気持ちを抑えられねーで、夜通し向かってきやした!」
めっちゃイイ笑顔で答えたギンジ。他の元盗賊たちもみんなニコニコしている。夜通し歩いて来たと言う割にはその笑顔に疲労感は感じられない。
「ちょうど良かった。お前らの寝る場所を作らないといけなくてさ、俺たちでしようと思ってたんだが、お前らも作業に参加してくれるか?それとも疲れて無理か?」
「あっしらの部屋まで用意してくださるんですか!」
「もちろん!もちろん!てめーらでやりまさぁ!」
「みなさん、朝食は食べましたか?まだなら野菜のスープありますから食べますか?」
「「「「「いただきやす!!!」」」」」
見事に5人揃って返事をした。その光景にケイシーとナギは思わず笑んでいた。
ケイシーが自分たちが食べた残りの朝食を温め始めリビングにギンジたちを招き入れた。ナギは5人に飲み物を配る。そこにケイロンのところに行っていたケイジが帰ってきた。
「ロンさんからOKでたっすよー!って、ギンジ!?はやっ!!もう来たんすか?」
「圭司、ありがとう。ケイロンさんから許可出たならこいつらが自分らで片付けてくれるみたいだから。」
「そうなんすか?じゃあ、おれ畑の手伝いに行ってきていいっすか?」
「あぁ。こっちはケイシーと俺でやるよ。そっちは頼む。」
圭司は畑仕事へと向かい、ケイシーは朝食としてスープをギンジらに振る舞った。凪は食べながら聞いてくれと言ってギンジたちに今後の流れを話し始める。
木の伐採から始め、敷地の境に柵を建てたいこと、それらをギンジたち主導でやってもらいたいこと、まずは寝る場所として畑に近い今は物置として使っている小屋を片付けることからしなきゃいけないことなどを説明した。
5人は概ね了解し、疑問質問があればその都度ケイシーやナギに聞くこととして作業に向かうことになった。小屋まで5人を案内する。物置小屋なのでもちろんそんなに広くはないのだが。
「こ、こんな立派な…ダンナ!ええんですか!?ホンマにここ使わせてもろてええんですか!?」
「え?り、立派??これ明らかに物置小屋ですよ?中も農具であまり整理もされてないですよ?」
銀髪のギンジがおもむろに語り出した。




