85
「ギンジ!おれは圭司っす!これからよろしくっす!」
「よ、よろしゅう頼んます!で、ギンジって?」
「アンタの名前っすよ!長いから!ギンジって呼ぶんで!」
「いいな、ギンジ。俺もそう呼ぶか。俺は凪だ。よろしく。」
「僕はケイシー。もう役立たずって呼ばないで下さいね?あと『オレ様』っていうのもやめて欲しいです。」
「へぇ、よろしゅう頼んます!それはカッコつけてただけなんで!もうやめますんで!ギンジってなかなか渋い響きでいいっすなぁ。」
「ギンジは木こりだろう?最初の仕事は山を開拓することから始めるから、期待してるぞ。」
「木こりは実家がそうでやんした。どうしてご存知なんで?」
「斧持ってるからな。商売道具を武器なんかにするなよ。罰当たりめ。」
「すいやせん!もう2度と武器にはしやせん!」
「ケイシー、明日家に寄ってケイロンさんとシーティルさんに事情を説明したらギルドに行こう。ギンジたちのこと相談しないと。」
「そうですね!一応、魔道具で報告と経緯の説明は軽くしておきましたが、直接話したほうがいいですしね!」
「明日も忙しくなりそーっすね!」
ケイシーたちはシーティルからもらっていた干し肉を盗賊たちの人数分の2日分を渡し、道中で人を襲ったりしないよう厳しく言い聞かせ、今の盗賊然とした小汚い格好を少しでも改善するよう求めた。
ギンジは冒険者をしていただけあって土地勘はあるようで、ケイシーの実家の場所も説明を聞いただけで粗方見当がついているらしい。
各々が明日の行動を確認し、寝ることとなった。
ケイシーはナギの思いを汲みたいと、ある覚悟を胸に抱き眠りについた。




