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「なぁ。俺たちと一緒に働かないか?」
この凪の言葉に大男だけではなく、ケイシーもケイジも驚いていた。
「ど、どうゆうことだ?オレ様はもう冒険者登録はできねーんだぞ。」
「違う。冒険者じゃなくて、畑仕事だ。」
「どうゆうことですか!?ナギさん!!」
「昨夜、ケイロンさんと話してたんだ。新たに人を雇うことはできるかって。俺や圭司が手伝うようになって、畑を増やそうかという話もシーティルさんとしてたらしい。今の畑の裏山を買い取れないか地主に話してみると言ってくれた。」
「じゃあ、ナギさんは最初からこの人をうちで雇う計画をしてたってことですか?」
「あぁ。でもケイシーがコイツに対する恐怖を克服出来なかったらこの話はしないつもりだった。」
「…だから僕に話をする時間をくれたんですね。」
「雇う側にいるケイシーが恐怖心を抱えたままじゃ健全な関係は築けないからな。万が一、コイツがまた悪いこと考えるようなら、俺と圭司でお仕置きするから。頼む、ケイシー。」
ナギとケイジと大男の視線がケイシーに集まる。ケイシーは順にそれぞれの顔を見つめてからわざとらしくため息をつく。
「はぁ。ナギさんには敵いませんね。そこまでお膳立てされて断れる人がいたら見てみたいですよ。」
「じゃあ、いいのか?」
最終確認をするようにナギは不安気にケイシーに尋ねる。ケイシーは微笑んで頷いた。
「うおおおおおん!!!うおおおおおおん!!!」
突然不気味な唸り声が響き渡り、ナギとケイシー、ケイジは警戒する。音源はどこだと探るとそこには銀髪の大男が号泣しているだけだった。




