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次の日。寝起きの良いケイジとケイシーはパッチリと目を覚ました。部屋から出るともうすでにいい匂いがしている。シーティルが朝ごはんの準備をしているのだろう。
リビングへ行き、挨拶を交わす。
「マミィ、おはよう!」「ティルさん、おはようございまーす!」
「ケイシー、ケイジくん、おはよう。」
ケイシーもケイジも配膳の手伝いを始める。あらかた並べるとケイジはナギを起こしに部屋へ戻っていった。
ケイシーはシーティルに小声で話しかけた。
「ねぇ、マミィ。昨夜、ダディとナギさんが何の話をしていたか聞いてる?」
「んー?うーん。そうね、聞いてるわ。でも私の口から言うべきことではないと思うの。ケイシーも私から聞くのは違うと思わない?」
「そうだよね…。ちゃんとナギさんから聞くべきだよね。ごめん、マミィ。ありがとう!」
シーティルは素直な良い子に育ってくれたとケイシーの頭を撫でながら優しく優しく微笑んだ。
ケイジがまだ半分寝ているナギさんを引き摺ってリビングに戻ってきた。相変わらず、朝が弱くて覚醒までに時間がかかるナギさんを見てケイシーは考えていた。
(きっと聞いたら教えてくれると思う。でもナギさんから話してくれるのを信じて待ってみよう。すっっっっごく気になるけどね!!ガマン!)
やっと覚醒してきたナギさんが朝ごはんを食べ終わるのを待って、盗賊の討伐へと出発する。
シーティルもさっき起きてきたばかりのケイロンも帰ってきたのにすぐクエストに行くケイシーたちを心配しつつも見送ってくれた。ただ歩いて行くと片道2日ほどかかるが、ケイシーの支援魔法ナギアップバージョンを使い半日ちょっとで到着する予定でいる。
討伐に時間がかかれば泊まってくるかもしれないことも今回はちゃんと事前に知らせておく。
「ケイシー、今回のクエストに作戦は立てられるか?」
「人間相手は難しいですね。それに人数も確かな情報はありませんし、宿屋で聞いた噂話だと警ら隊もやられたと言ってましたしね。各個撃破とか、油断大敵とかしか言えることはないかもしれません。」
「おれからひとつだけ、いっすか?あの、殺しちゃうのはナシにしましょう?痛めつける程度で…。」
「そうだな。それは俺も思ってた。圭司に賛成だ。」
「そっすよね!そっすよね!終わりにするとか凪さん言ってたから、おれちょっとだけビビってたっす!」
「相手を殺さないのもそうですけど、僕たちが死なないってのは最低条件ですからね!気をつけましょうね!」
「「「おーーー!!!!」」」
いつもの明るさを取り戻したような雰囲気で因縁対決、最終決戦へと向かう3人であった。




