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ギルドの出入り口まで見送りに来てくれたガイディックに手を振りながら帰ろうとしたところで、ケイシーが思い出したようにガイディックの元へ戻っていった。
凪と圭司が忘れ物?と思いケイシーが来るまで待っていた。
「すみません。ちょっとガイディックさんに聞きたいことがあったもので。」
「そんなに待ってたわけじゃないし、別にいいっすよ!じゃあ、帰りますかぁー。」
いつもは楽しく喋りながら歩く3人も今日は口数が少ない。それぞれに思うところがあるのだろう。ナギがふと気付いたように口を開く。
「アイツらは冒険者だったんじゃないのか?なんで盗賊なんかやってるんだ?」
「それ、僕も気になったのでさっきガイディックさんに聞いてみたんです。」
「帰り際に話してた時っすか?」
「そうです。ナギさんの言う通りクエストキャンセルの違約金があったとしても、そのまま冒険者をしていればBランクの彼であればすぐ挽回できたはずなんです。」
「おれからしたら弱い印象しかないっすけどねー。すぐ気絶しちゃったっすもん。」
「ガイディックさんはハッキリと教えてくれなかったんですけど、どうも僕たちを襲撃したことが原因っぽいです。」
「どういうことだ?」
「今の僕たちは言わばギルドの稼ぎ頭なんです。そんな僕たちに手を出してしまったから…。たぶん除名されたんじゃないかと思います。」
「除名?」
「除名されてしまうともう冒険者として登録することは出来なくなるんです。」
「うわー、けっこう厳しいんすね。」
「そういうことか…。ますます責任を感じてしまうな…。」
「ギルドの下した判断ですから、僕たちが責任を感じる必要なんてないんですけどね。ナギさんが思うこともわかります…。」
気不味い雰囲気のまま、3人は帰宅した。
「おかえりなさい、みんな!1泊してくるなんて聞いてなかったから心配しちゃったわ!無事に帰って来てくれて良かったぁ!」
ほわほわしたシーティルの出迎えに3人は少し癒されて、気を張っていたのがフッと緩んだ。
その夜、ナギはケイロンに相談があるとのことで、ナギとケイロンは長い時間リビングで話をしていたみたいだった。




