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「ガイディックさん!お忙しいところ突然お邪魔しちゃってすみません!」
ケイシーが頭を下げた。
「いえいえ、キミたちならいつでも歓迎ですよ。」
にこやかに返事をするガイディック。
「ガイさん!聞いてくださいよ!ついにおれにも必殺技が出来たんすよ!」
「必殺技ですか?女神の一撃以外でってことですよね?」
「そうなんす!偶然なんすけど、ケイシーの凪さんアップした魔法を防いだらおれの腕にその魔法が纏われちゃって!そしたら、全力で殴っても女神が来なかったんすよ!」
「えぇ!?それは本当ですか!?」
「ほんとっすよ!ケイシーも見てたんすから!ね?ケイシー!」
「本当なんですよ!僕もケイジに魔法当てちゃった!って焦ったんですけど、なんかそんなことになって!」
ガイディックは顎に手を置きジッと考え始めた。
(単純に推測するならば、女神の一撃のスキルが本人に対して発動し、魔法を纏うことが出来たと考えるべきか。武器に魔法を纏わせるならともかく、体に魔法を纏うだなんて聞いたことないぞ。この目で見てみたいな。)
「それは検証することは可能ですか?」
「偶然、魔法が当たって出来たもので実際にわざと魔法を当ててとなると、おれさすがに怖いんす…。」
「ふむ。まぁそれはそうですよね。私の方でもちょっと考えてみますね。ケイジくんが怖い思いをせずに発動できるような方法を。」
「よろしくお願いしまっす!!」
「ギルド内が随分忙しそうでしたが、何かあったんですか?」
ケイシーが何気なく聞いた。ガイディックも出かけていたみたいだし、さっき職員たちもバタバタしていたのが気になっていたのだ。
「実は、盗賊討伐のクエストがありまして…」
3人が昨夜聞いたばかりの噂話を思い出していた。
「それがどうやら盗賊の頭がキミたちにも関わりのある人物であるとわかったのです。」
3人は同じ人物を思い浮かべていた。ケイシーは昨夜、冗談のつもりで言ったことが現実になりそうだ、と思い浮かべた人物に対しため息をつきたい気持ちになっていた。




