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凪は苦戦していた。凪の得意な回し蹴りや踵落としもことごとく防御や避けられてしまって、まともに当たらないのだ。


「弱点らしい弱点がないってのは確かにキツイな。」


ケイシーが不安に思っていたのはコレか、と凪は実感していたところだった。






圭司は5頭の蹂躙が終わり、凪のほうへ行こうとしていた。自分にも必殺技が出来て喜んでいた。


ところが、凪の方へ向かおうとした瞬間に圭司の腕に纏っていた炎が消えてしまった。


「まじっすか!?今消えちゃうんすか!?」


「消えたんですか?また魔法当ててみますか?」


「いやー、ちょっと…それは…」


「どうしました?必殺技が出来たって喜んでたじゃないですか?」


「それはそうなんすけど…

 

 さっきみたいなのは怖いっす…さっき、まじまた死んだと思ったんす…。」





ケイシーはハッとした。そう言えば、ナギもケイジも1度死んだ経験があると言っていた。そんな経験は何度もするようなものじゃない。そりゃ怖いに決まっている。


「…と、とにかく今はナギさんのほうへ急ぎましょう!」


「おう!いくっすよー!」





凪の元に2人が来てくれた。


「すまん!助かる!」


「ナギさんはボスのほうに集中してください!もう1頭はこちらに引きつけます!」


ケイシーの炎魔法を2頭の中間に放つと思惑通り2手に分かれる。ボスじゃないほうをケイジと協力して倒すよう連携を取る。





ボスとタイマンになった凪。両者睨み合いお互いに隙を伺って動かない。先に動きを見せたのは狂熊のボスの方だった。


凪に向かって真正面から突進してくる。凪の近くまで突進してくると両手を上げ威嚇するように、より自身の体を大きく見せるように立ち上がり今にも腕を振り下ろさんとしている。


凪にはあまり使いたくなかった蹴り技がある。背に腹はかえられん、と目の前の狂熊にその封印していた蹴りをかます。


フロントキック。ケンカキックとも言われる蹴りは目の前の標的に対して体重を乗せ力の限り足を前に出す。リーチと勢いはないもののその分的をしぼられれば威力はある。


今回は凪に向かってきていた狂熊のボスの勢いも逆に凪のほうに作用し、凪のフロントキックの威力をあげる結果となった。


ぐがぁ…と力なく唸るとそのまま倒れていった。





時を同じくして、ケイシーとケイジのほうも片付いていた。


「これでクエスト終了ですね。ギルドから預かった捕縛の網で囲って、回収部隊に連絡いれれば完了です。」








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