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ギルドの受付で通帳を作る手続きをし、ケイシーにそのまま受付で待つように言ってガイディックはその処理のためその場を離れた。
ただ待っているのも暇だったケイシーはクエスト依頼書が貼ってある掲示板を今後の参考に、と思いながら眺めていたら背後から声を掛けられた。
「よぉ、役立たず。お前まだ冒険者やってんのかよ。」
ケイシーは聞き覚えのある声に青ざめて振り返ると、そこには銀髪の大男のパーティー5人がニヤニヤと嫌な笑いを浮かべてケイシーを見ていた。
「あ…あ、お、お久しぶりです…えっと…ここには何しに?」
「あぁん?冒険者たるもの、クエストを求めて旅に出るのは当たり前だろうがよ?それとも何か?この街に来るのに、役立たずの許可でも必要だってのか?」
「いや、いえ…そういう意味で言ったのではない、です。」
完全に絡まれている。どこからどう見てもガラの悪い銀髪の大男は見た目通りに近隣のギルド内で評判は良くない。周囲の人は絡まれているケイシーを憐れんだ目で見るものの、矛先が自分に向くかもしれないという思いから誰も助けてはくれなかった。
彼らのパーティーで荷物持ちをしている時に植え付けられた恐怖はまだ根付いたままだった。
ケイシーを馬鹿にしてイチャモンつけて、揶揄って楽しんでいるのだろう。ケイシーは黙って耐えるしか方法が見つからず、両手をぎゅっと握り、俯いてただただ耐えていた。
そんな様子を通帳を用意してきたガイディックが眉間に皺を寄せ憎々しげに見ていた。
いつもの鼻血キャラとは想像もつかないほどの隙のない笑顔を浮かべ、ケイシーへと近付くガイディック。
「ケイシーくん、お待たせしました。」




